図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

川越市立西図書館(埼玉県)

2021年が静かに明けました。
しかし新年早々、ここ埼玉含む一都三県を待っていたのは、新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言でした。

昨春の緊急事態宣言の際は、全国の図書館がほとんど臨時休館となってしまい、2ヶ月ほども寂しい時を過ごしました。
調べてみると今回、埼玉県では狭山市、吉見町、嵐山町などで臨時休館にしているようですが、
一部で開館時間短縮、サービス内容の制限などの動きはあるものの、ほとんどの図書館は開館しています。

とは言え、このご時世では遠出する気にはなれず、
かと言って、宣言明けまで1ヶ月の図書館断ちをするのも耐えられず。。
仕事に行く途中に、近場の図書館に寄り道させてもらいました。
川越市の西の端、JR的場駅からは1㎞ほどの所にある、西図書館。
小学校、公民館と一体化した図書館です。
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川越市内の図書館ではお約束の、監視員の爺さんがいる駐車場に車を停め、中へ。
これまた最近のお約束のアルコール消毒液、カウンターを覆うビニールシートに迎えられます。

ここはだいたい年に一回くらい来る所だったのですが、昨年は一度も来ていませんでした。
久しぶりに来て、改めて見てみると、通路も広く、なかなか広々としています。

同市内の東口図書館高階図書館と同様、ここも視聴覚資料がなかなか豊富。
CDも多いですが、特に凄いのが、VHSのビデオテープ。
VHSは嵩張るので、専有面積が大きくなるというのもありますが、
棚を6列ほども占めており、5千本以上はありそう。
DVDも置かれていますが、こちらはVHSの陰に隠れ、ひっそり置かれています。

館内には、気持ちの良さそうなソファがいっぱいありますが、全てロープが張られ使用禁止。
今回の緊急事態宣言を受けての措置でしょう。
ビデオの視聴席が9席もあるのですが、これも全て使用禁止。

川越市立では、高階図書館以外はどこもそうですが、本は全体的に古めのものが多い印象。

文庫本はなかなかの数ですが、やはり古めのものが目立ちます。
今まで気付きませんでしたが(或いは以前は無かったのか)、その横には、紙芝居のコーナーが。
「大人にもおすすめ」とのことで、「金色夜叉」の紙芝居なども置いていました。

洋書のコーナーもありました。数百冊はありますが、言語は英語のみのようです。
その隣は郷土資料ですが、中央図書館で力を入れているせいか、ここでは控えめ。

東口図書館にあった、観光パンフレットを収めたチェストが、ここにもありました。
ただし大部分の引出しは空でした。

この図書館、開館は平成14年、ということは2002年。
蔵書数は約18万冊で、内視聴覚資料が1.1万とのことです。
蔵書数、歴史とも、市内では中央図書館に次ぐ存在です。

周囲は、ちょっとハイソな雰囲気の新興住宅街。

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図書館の前の様子

大通り沿いにはお店も多く、向かいにはパン屋さんがあるのですが、
その横にはいつの間にかスターバックスが出来ていました。
調べてみると2年前に開店していたみたいですが、記憶に無かったので、
この図書館に最後に来たのも2年以上前だったということのようです。

更に100mほど歩くと、御伊勢塚公園という広い公園があります。
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この日は公園散策には格好の小春日和でしたが、コロナの影響もあってか、人は少なめでした。

施設案内 – 川越市立図書館

北本市立中央図書館(埼玉県)

今年も、あと二日を残すのみとなりました。
大抵の図書館は12月28、29日辺りから1月3、4日辺りまで休館していますが、
探してみると、まだ開いている所もそこそこあるようです。

東京都では、杉並区は30日まで開館、千代田区千代田図書館は大晦日も開館。
埼玉県では、北本市が30日まで。夏に訪れた大宮図書館に至っては、大晦日も元日も開館!
他にも今年訪問した中では、蔦屋が運営する徳山駅前海老名は年中無休です。
遠方だと、富山市なども元日営業している模様。

そんなわけで、図書館納めに、手近な所で北本市に行くことにしました。

北本までは、家から車で1時間ほど。
まずは、北本自然観察公園に寄り道。
TBSのサンデーモーニングで、季節の動植物を紹介する際によく登場する所です。
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鳥の声はよく聞こえるものの、花や虫は見つけることができません。
ガイドの人でもいないと、どこに注目すればいいやら分かりませんでしたが、
寒風吹き荒ぶ中、意外にも多くの人が園内を散策していました。

そこから数kmで、図書館に到着。
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市役所のお隣、文化センターの中に入っています。
中には、この時は既に年末休みに入っていましたが、プラネタリウムもあるようです。
これもこの時は開いていませんでしたが、カフェも併設。
向かいには、独立したこども図書館があります。

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こども図書館

年末30日に開いているという外にも、北本の図書館に来てみたかった理由がもう一つありました。
それは、先日読んだ「図書館の楽しみかた」という本の中で、BGMに自然音を流している図書館、
アロマ発生器を入れている図書館、として紹介されていたこと。
どんなものなのか、確かめてみなくては。

図書館入口を入ると、真新しい、本の殺菌消毒機がありました。
様々な最新設備を導入し、年末年始も三日間しか休まないと来ては、
さぞかし力の入った大型図書館かと想像されましたが、館内はさほど広くはありません。

入ってすぐの右手には、学習コーナー。
参考図書、郷土資料の置かれた学習室です。
コロナ対策で半分は使用禁止になっていましたが、勉強や読書に勤しむ人で、
学習席の椅子はほとんど埋まっています。
郷土資料には、来年の大河ドラマの主人公でもある、埼玉の偉人、渋沢栄一の本が10冊ほど。
同じく県出身の俳人金子兜太の本も多数ありました。
また、北本はトマトの名産地。「トマトコーナー」には、トマトに関する本が20冊ほど並んでいました。
イメージキャラクターのとまちゃんも、館内随所に散見されます。

学習室以外も、利用者は多め。
やはり、年末年始も図書館需要は結構あるようです。
私もそうですが、今年はコロナ禍で帰省を諦めた人が多いようなので、例年以上に需要があるのかもしれませんが。

さて、調査対象項目のアロマと自然音ですが。。
アロマについては、嗅覚の鋭くない私には、全く分かりませんでした。
自然音についても、天井にあるスピーカーらしきものの下に立つと、地鳴りの様なさざ波の様な音が、
仄かに聞こえるような気もしましたが、ただのエアコンの換気音のような気もして、
こちらも良く分からず。。
現在はどちらも実施していないのかもしれません。

窓際に並ぶCDは、クラシックが中心。
ジャンルごとに見出し板が出ていますが、ロックは僅か数枚。
日本のポピュラー系も、美空ひばり布施明など、かなり古めのものが多く、最近の流行り物は皆無。
視聴席には、CDプレーヤーと共にレコードプレーヤーが置いていましたが、
レコードは見当たりませんでした。

向かいにこども図書館があるので、こちらは大人向けに特化しているのかと思っていたら、
こちらにも児童書コーナーがありました。
小学生向けの本と思われるものばかりなので、就学前はこども図書館、就学後は一般図書館、
という住み分けになっているのか、と納得。
。。と思ったら、カウンターの横に、小さいながら絵本コーナーもありました。
大人の用事のついでに軽く済ませたい人はここで、本格的に選びたい人は向こうへ、ということでしょうか。

館内には、コロナ対策で滞在時間は120分まで、という掲示と共に、置き引き注意、の掲示も目立ちます。
天井には監視カメラも付いており、どうやら被害は深刻な模様。

作家ごとに見出し板の出ている、文芸書の棚を眺めていると、
私の好きな横山秀夫先生の本が一冊も無いことに気付きました。
まさか置いていないはずはあるまい、と検索機で調べてみると、
最新刊は貸し出し中、それ以外の本は書庫に置かれているようで。。
もっと無名な人の本が開架の書棚に並んでいるのに、、ちょっと残念。

蔵書数は、開架が5万6千、閉架が5万、学習コーナーが2万5千、絵本コーナーが2千、
という情報がありました。
市立の中央図書館としては、ちょっと寂しめの数字でしょう。
古さは感じさせませんでしたが、開館は1984年のようで、
ソフト面のサービスが進んでいる割には、ハード面は限界に達しつつあるのかもしれません。

図書館からJRの北本駅へは、徒歩10分足らず。
駅前の賑わいはどんなものかと、見に行ってみることにしました。

外に出ると、2015年にノーベル賞を受賞した、大村智博士のレリーフがありました。
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先ほどの自然観察公園の傍にあった、北里大学メディカルセンターの設立に携わった縁のようです。

駅までの道は人通りも車通りも少なく、高崎線の駅にしては意外に寂しげ。
駅舎にはなぜか居酒屋ばかりが目立ち、他のお店はあまりありません。
しかし駅前広場の一角は、見事なイルミネーションで彩られています。今年最後のサプライズでした。

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奥が北本駅

さて、昨年の暮れに始めたこのブログも、開設から1年が経ちました。
書いた記事は126。その内、二度登場した館が2つ、入館できなかったけど記事にした館が3つで、
それらを差し引くと、計121の図書館(もどきも含め)を訪問したことになります。
新型コロナによる緊急事態宣言で、2ヶ月ほど空白期間が生じるという、予想外のハプニングがありながら、
我ながら良く行ったものです。
特に初期の頃書いたものを読み返すと、観察が甘かったり、写真が少なかったり、
珍しいと思って書いたことが実は珍しくもないことに後で気付いたり、
と不届きな点が多々あり、恥ずかしい限りですが、懲りずに来年も続けていこうかと。

中央図書館 | 北本市立図書館

前橋こども図書館(群馬県)

旅の最後にお土産調達。
アーツ前橋の向かい、と言うか空中で繋がるビルの中にあるスーパーでお買い物。
すると、同じビルの二階に、こども図書館があることが判りました。
こども図書館は対象外かな、とも思いましたが、
目と鼻の先にあるのなら覗いてみよう、と階段を上りました。
しかし、上の階はがらんとしており、図書館は見当たらず。
一階だと思っていたスーパーは実は地下扱いだったようで、二階はもう一つ上。
二階には、ちゃんとありました。
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中年男一人だと不審がられるかとも思いましたが、そんなことも無く、自然に入れてもらえました。
ここも、30分以内の入場制限中です。
なかなかの広さと品揃え。
絵本、紙芝居など、壮大な数が置かれています。

DVDも基本は子供向けですが、
シンドラーのリスト」「未知との遭遇」など普通の映画も少量ありました。
CDも童謡などがありますが、胎教向けなのか、クラシック、イージーリスニングなども多数。

真っ白な壁には、落書きともアートともつかない、カラフルな絵が描かれています。
イラストレーターとこどもたちが自由に描く、イベントの成果のようです。
どちらかと言うと、落書き、ということで良さそう。

こども図書館と言っても、中学生、ぎりぎり高校生くらいまではカバーしているようで、
ヤングアダルトのコーナーには「図書館戦争」「鹿の王」、又吉直樹の「火花」など、大人が読める小説も。

ザスパクサツのJ2昇格を祝し、漫画も含め、サッカーの本が集められたコーナーもありました。
中高生向けの易しい本ばかりですが、数百冊はあります。

子育て支援図書」なるエリアもあります。
子育てに関する本、子育て世代が興味を持ちそうな本、が中心ですが、
旅行ガイドなど、ごく普通の本も置いてあります。

小さいながら郷土資料の棚もあり、地元出身の児童文学者として、
宮川ひろ、木暮正夫といった方々の本がありました。

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「前橋プラザ元気21」の二階にあります

開館は2007年、蔵書数は約13万冊。
ワンフロアのこども図書館としては日本最大級、との情報もありました。
こども図書館と言えども、なかなか侮れません。
子連れでもないと、若干入り辛くはありますが。。

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夕暮れの馬場川通り

すっかり日も暮れ、後はもうバイクで帰るだけ。
寒空の下、埼玉県の自宅まで約2時間のランでした。

前橋こども図書館/前橋市

前橋市立図書館本館(群馬県)

県庁からほど近く、歩いても5分ほどで来れそうな所に市立図書館があります。
大通りには面しておらず、周囲はとても静か。

何年か前に一度来たことがあるのですが、古びた所だった印象があるので、
もしかしたら建て替えられてしまったかも、と思っていましたが、変わらぬ姿で残っていました。

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南口

南側の入口から入ると、いきなりCDの棚。
県立図書館ほどではありませんが、なかなかの数で 1万枚はありそう。
左手は児童書コーナーのようで、漫画もここにありました。

笹の繁る中庭を眺めつつ、社会人読書室へ。
と言っても、コロナ対策で椅子は全撤去されており、普通に書棚が並んでいる部屋です。
随筆、詩、文庫、新書などが置かれていますが、DVDもなぜかここにあります。

メインのエリアは吹き抜けになっており、
二階はそれを取り囲むバルコニーの様になっています。
張り出した部分には絵画や、旧利根橋橋門装飾のレリーフが飾られています。
レリーフの説明文から、昭和49年の開館であることが判明しました。

その二階に上がると、
外国文学、スポーツ、山と自転車、アウトドアなどのジャンルの本がありました。

一階の奥には別の階段もあり、別の二階もありました。
こちらの二階は参考資料、郷土資料室、県内資料室。
郷土資料と県内資料をどう区別しているのか分かりませんでしたが、
県内の方は貸出可、郷土の方は館内のみ、という違いがあるようです。
みやま文庫は、どちらにも置かれていました。
郷土資料は、これも県立図書館には劣るものの、県都の中央図書館に相応しい圧巻のコレクション。
両者がこれだけ立派だと、むしろ統合した方が良いのでは、と余計なことを思わないでも無いですが。
古文書なる棚もあり、百巻超の「酒井家史料」が目を引きます。
開架されているのはコピーのようですが。
家康に仕えた酒井重忠が、前橋(古くは厩橋)藩の初代藩主だそうです。

前橋空襲特別展も開催していた様ですが、コロナ感染拡大を受け、休止に。
三階の学習室も、やはり閉鎖。
地下には前橋藩松平家記録編纂室なる、これまた歴史を感じさせる施設があるようですが、
これも閉鎖されていました。

一階に戻ると、雑誌コーナーは一時閉鎖されていました。
2時間ごとに消毒作業をしているようで、締め出された人たちが遠巻きに見守る中、ほど無く再開。

雑誌コーナーの先には東出口があり、どうやらこちらがメインエントランスのよう。
県や市の指定文化財を幾つも所蔵していることをアピールしています。
先ほどの酒井家史料は、市の指定文化財でした。

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東口

蔵書数は、約32万とのこと。
県立図書館の半分以下ですが、開架の本はこちらの方が多い印象を受けました。

その後は、再び街の中心部へ。
アーツ前橋は、閉鎖された商業施設を利用したというアートスペース。
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有料ゾーンもありますが、無料ゾーンだけでも十分楽しめました。

近くにはアーケードの商店街が幾つもあります。
その雰囲気は、とにかくレトロ。

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中央通り商店街

既に「お正月」のメロディが流れる商店街は、人通りも少なく、
古い店が多い、というより閉まっている店が多いです 。
コロナの影響も無くは無いでしょうが、この寂れぶりは一朝一夕で作られるものではありません。

こちらは前橋のマスコットキャラ。
養豚が盛んだからでしょうか。図書館の中でも活躍していました。

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名前は、ころとん

本館/前橋市

群馬県立図書館(群馬県 前橋市)

大胡町の旅館で一泊、前橋の街に下りてきました。

県都前橋には、県立図書館があります。
前橋駅の北1㎞ほど、文化ホール(ベイシアホール)、商工会議所などのある一角。

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周辺の様子
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図書館正面

入口に「警戒度4 外出自粛要請中」と大きく掲示されています。
滞在も30分以内に、とのこと。
緊迫感が漂います。

コロナ対策で動線を分けるため、正面玄関は入口専用になっていました。
西口が出口専用になっています。

一見して、館内はさほど広くはありません。
本の数も特別多くは無く、ちょっと大きめの市立図書館、といったレベルです。
外国語の書籍コーナーもありましたが、高々千冊くらい。ほぼ英語の本です。

昨日の大胡分館にあった「みやま文庫」がここにもありました。
ローカルな文庫は各地にあれど、公共が関与しているのは珍しいそうで、
ここの四階に事務局があるとのこと。

本の数には驚きはありませんでしたが、CDの数は圧巻。
数万枚はありそう。
お隣のDVDは、数はそれほどでもありませんが、品揃えはかなり個性的。
「群馬に生きる」「上州再発見」「探訪・ふれあい群馬」「ふるさと群馬」など、
県外ではまず見ないローカルなものがずらりと並んでいます。

新聞、雑誌室は閉鎖されていました。
数百誌は置けそうな雑誌棚も、空っぽにされており、寂しい有様。

郷土資料は二階にあるようです。
エレベーターの所に、節電のためなるべく階段をご利用ください、と書かれているので、階段で上がります。
郷土資料は、さすが県立図書館、と唸らされます。
報告書、白書、年報の類が大量に集められている本棚の中、
なぜか、少年サンデーが一冊。
何かと思ったら、「ザスパ草津物語」が掲載された号でした。

「群馬の文学」と題した棚には、
群馬出身の門井慶喜樋口有介絲山秋子、今夏に嬬恋村出身と知った南木佳士
などの本が並んでいます。
絲山さんはプロフィールを見ると東京出身ですが、現在高崎在住という縁のようです。
私の敬愛する、横山秀夫先生の本ももちろん揃っていました。
横山氏も東京出身ですが、上毛新聞記者時代の経験を元に描いた「クライマーズ・ハイ」、
群馬が舞台と思われるD県警シリーズなどを記し、長らく群馬在住。
完全に群馬のイメージが染みついた、ご当地作家と言って良いでしょう。

奥の方には、郷土カルタが大量に並んでいました。
小学校、地域などで作成しているもののようです。
群馬には上州カルタなるものがあるのはテレビで知っていましたが、
オリジナルのカルタを作る文化が根付いているのでしょうか。

更に上に行く階段は鎖が架かっていて、みやま文庫に行く際はエレベーターをご利用ください、とのこと。
結局はエレベーターを使わざるを得ないようです。。

しかし四階に着くと、、
みやま文庫の扉は閉まっていました。
開いているのは平日のみだったようで。
飲食スペースもあるようですが、これもコロナ対策で当然閉鎖。

三階はホール、展示コーナー、研修室などですが、
こちらもコロナ対策で完全に閉鎖されていました。

12〜13時は換気、消毒のため閉館しているとのこと。
正午が近づくに連れ、退館を促すアナウンスが繰り返し流れてきました。
入館したのが11時半頃だったので、滞在期限の30分も迫り、ちょうど良いタイミングでした。

蔵書数は、2007年の情報で約72万点とのこと。
開架の本はそこまでとは見えないので、閉架が多いのでしょう。
設立は1953年、現在の地になったのは1978年とのことです。

その後は、「水と緑と詩のまち」を謳う前橋市を散策。
市内中心部を流れる広瀬川には遊歩道が整備され、
川沿いには文学館や萩原朔太郎記念館もあります。
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バイクで町の西側、利根川近くにある前橋公園に移動。
ここには見事な日本庭園があります。
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庭園を見下ろす臨江閣は、コロナ対策で休館中。
ちなみに近くのレトロな遊園地、「るなぱあく」も臨時休園中。

群馬県の形をしているという幸の池を横目に、県庁へ。

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幸の池

歴史ある昭和庁舎の傍に建つ新庁舎は、県下一の高層ビル。
都庁を除けば、県庁舎としては日本一の高さだそうです。
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32階には、無料の展望室があります。
ここからの眺めは素晴らしい!
東京では珍しくもない高さですが、ここの周りには高い建物が他に無いので、
360度、視界を遮るものがありません。

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赤城山方面の眺め

26階には、群馬県ジオラマ模型。
これを見ると、群馬県のほとんどが山地であることが分かります。

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約20年前に作られたジオラマ

先ほどの池と言い、ジオラマと言い、群馬県民の郷土愛、とりわけ県の形への愛を感じました。

群馬県立図書館ポータル

前橋市立図書館大胡分館(群馬県)

年の瀬迫る中、今年最後のツーリング。
群馬県赤城山麓の町、大胡(おおご)に来ました。

午前中仕事をして昼食後に出発したので、着いた頃には、はや夕暮れ。

まずは、町の中心部にあるはずの図書館を探しますが、近くまで来たのに場所が分からず。
市役所支所で聞くと、お隣の、市民文化会館シャンテの一階でした。
玄関には図書館の文字は見当たりません。
向かいには、コンクリートの壁で囲われた珍しい神社があります。

左がシャンテ、右は八坂神社

もう日が暮れそうなので、平日は6時まで開いている図書館は後回しにして、大胡城跡を先に訪問。
歩いて数分の所にあります。

小さいながら、土塁や空堀が綺麗に残っています。

上からの眺めもなかなか。町が一望できます。

更に足を伸ばし、大胡神社へ。
時間も遅いので、誰もいませんが、立派な神社です。

数日前に冬至を迎えた今、5時にはすっかり暗くなっています。
図書館に戻ります。
建物は立派なものでしたが、その中の図書館はかなり小ぢんまり。

コロナ対策で、滞在は30分以内に、とのこと。
閲覧席の椅子も撤去されています。
入ってすぐの所には、漫画、雑誌、新聞と並んでいます。
雑誌は30誌ほど、新聞も数紙。
その先には、絨毯敷きの絵本の部屋がありました。

CD、DVDも少量ながら置いていました。
大胡の町を紹介するVHSもあります。

奥には、講義室の様な学習室。
しかし、コロナ対策で閉鎖されています。

郷土資料の棚には、「みやま文庫」なる、群馬ローカルの文庫シリーズが揃っていました。
古い本が多いですが、今も刊行は続いているようです。
「前橋学ブックレット」なる、これまたローカルな冊子も。
いずれも地元の有力紙、上毛新聞社が関わっているようです。

蔵書数は、一般書が約1万8千、児童書が1万、視聴覚資料が9百、とのこと。
いつ出来たのかは分かりませんでしたが、
少なくとも大胡町前橋市に併合された2004年には、既にあったようです。

この日はクリスマス。
南に半kmほどの所にある上毛電鉄大胡駅は、イルミネーションで彩られていました。

大胡分館/前橋市

ふじみ野市立上福岡西公民館図書室(埼玉県)

私がよく行く図書館11傑の中で、唯一未紹介だったのが、ここ。
寒空の下、バイクでやって来ました。
1年以上ぶりの訪問です。
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東武東上線上福岡駅のほど近く、住宅街の中にあります。
その先の踏切のせいでいつも渋滞気味の大通りから、子供が路上で遊んでいてもおかしくないような
狭い路地を通って来ることになりますが、案内は出ておらず、かなり分かりにくい場所です。
駐車場は一応ありますが、それもかなり狭めです。
人や二輪車は、反対側の駅方面の道(こちらも狭い)から入ることも出来ますが、車は通れません。

昔、近くに住んでいたことがあり、その頃は最寄りの図書館として気軽に来ていました。
今は隣の隣の街にいるので、来る機会も減りましたが、
夜は遅く8時まで開いていて便利なので、仕事帰りに寄ることもあります。

公民館の中の一室ですが、
蔵書数は約3万3千、視聴覚資料が約1千、となかなか健闘しています。

やはりここもコロナの影響からは逃れられず、手の消毒用アルコールの設置はもちろん、
本の返却用の箱が置かれていたり、閲覧席の中央には感染防止の衝立があったり、と小さな変化が。
いつもは閉まっている大きなガラス扉も、換気のために少し開けてありました。
人はいつも少ないのですが、この日は珍しく閲覧席で本を読む人が2人。

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ガラス扉が少し開いていますが、人は通れません

カウンターの横には、近くに在住しているという、「風の市兵衛」で知られる作家、
辻堂魁氏のサイン色紙が飾られていました。

ここが有難いのは、規模の割に文庫本が豊富な点。
上福岡の本館にも引けを取りません。
そして本館同様、ここも残念ながら本の紛失が多発しているそうで。
特に、宮部みゆきの本が狙われているとのことで、書庫に移されてしまっていました。

昔からラインナップが変わっていない気もしますが、CDもそこそこあります。
CDと同じサイズなので見落としそうでしたが、DVDも少々置いていました。

児童、ティーンズ向けも充実。漫画も置いています。
今まで気付きませんでしたが、紙芝居もありました。

特集展示のコーナーも設けられていて、この時は「美術を読む」と題して、
絵画を扱った小説などが集められていました。

雑誌はほとんど置かなくなったようで、
雑誌棚がなぜかコンピューター本のコーナーになっていました。
あいにく、これついてはあまりレベルの高い本は置いていません。

図書室の外には小さな喫茶スペースがあるのですが、コロナの影響で休止中でした。

開室は1987年とのこと。それなりに歴史を重ねています。

上福岡に来たのも久しぶりなので、ちょっと周辺を散歩。

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駅に向かう道

二軒隣にある、小料理屋風の食事処で昼食にしました。
ボリューム満点の定食を安く食べられ、在住当時のお気に入りの店でしたが、その魅力は変わっていませんでした。

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980円のミックスフライ定食

徒歩数分で、上福岡駅の西口。
二十数年前に初めて来た頃は、荒廃した公営住宅が密集する怪しげな雰囲気でしたが、
今は綺麗に整備され別世界になりました。
広々とした駅前広場には、自転車を置かせまいとコーンとポールで囲われた一角が。
そんな無粋な物を置くくらいなら、素直に自転車置き場にした方が良いのに、と思わないでもありませんが。

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上福岡駅西口

商店街が賑わう、東口の方は昔から変わらない、と思っていたら、、、
なんと、大きな陸橋の建設中でした。

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上福岡駅東口

これからこの街も、大きく変わっていくのでしょうか。

施設案内 上福岡西公民館図書室 | ふじみ野市立図書館