図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

港区立麻布図書館(東京都)

美術展のチケットをもらったので、久々に都心へお出掛けしました。
竹芝桟橋羽田空港を利用したのを除くと、東京都心に出て来たのは、実に1年2ヶ月ぶり。
目当ての場所は乃木坂の国立新美術館ですが、麻布十番で地下鉄を下車。
長かった緊急事態宣言の解除を明後日に控え、街は人と車で賑わっていました。
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ここで降りた理由は、もちろん図書館。
それは駅から北に200mほど、商店街から離れて人通りも多くない所に建つ、如何にもデザイナーズ物件という、お洒落なビルでした。
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見るからに只者では無い外観に、期待が高まります。

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ガラス張りの部分が階段、左側が図書室

中に足を踏み入れると、インテリアもやっぱりお洒落。図書館というよりアートギャラリーのよう。
一階は、あっぴい麻布なる、子育て支援施設になっています。
白基調の館内を、カラフルに彩られた階段で上に上ります。
途中、かかしの展示があったりして、やはりここは図書館&児童館であることを思い出させました。
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二階は児童書。
本棚にはふんだんに木材が使われています。
中央にある、おはなしコーナーは絨毯敷。

更に階段を上ると、三階は主に文芸書でした。
本棚はありふれた白いスチール棚ですが、
側板はブルーだったりパープルだったりで、やはりお洒落。

2010年に亡くなった、池部良さんのコーナーがありました。
遺族から寄贈されたという氏の蔵書は、
さすが映画俳優、「小津安二郎全集」「大系黒澤明」など、映画関係の本が多いです。
エッセイストでもあったようで、著書が多数置かれていました。

木製の机が並ぶ閲覧室の前には、「SDGsを考える」のコーナーがあり、
SDGsの17の目標別に本が集められていました。
意識の高さが窺えます。

港区という土地柄か、洋書が豊富。
言語別に仕切られており、大半はEnglishですが、German、French、Spanish、Italian、Chineseと揃っています。

カウンターには、作家の色紙が7枚ほど飾られていました。
穂村弘金原瑞人などの名前が見えましたが、正直大半は知らない人でした。

窓際、壁際にも、木製の読書席が連なっています。
窓にはサンシェードのような物が下がっており、外の景色は拝めませんでした。

文芸書は充実していますが、
文庫、新書も豊富。
なかなか弱点が見つかりません。

新聞は十紙ほどですが、その内二紙は英字新聞。
雑誌にも、中国語含め数誌の海外誌があります。

四階も一般書。
こちらの本棚の側板は、グリーンでした。

入ってすぐの所では、ジョン・レノン生誕80周年と言うことで、
UKロックバンド特集をしていました。

奥にはCD、DVDが。
映画やポピュラー音楽は少なく、お硬めの品揃え。

コンピュータ関係もなかなかの数。そこそこ高度な本が置かれています。

その向かいには、またも洋書。
先ほどは無かった言語、Russian、Koreanに加え、数冊ながらUkurainianがあるのは驚き。
やはり英語の本は多く、Agatha Christie、Jeffery Deaver、Stephen Kingなど、著者別の仕切り板まで。
一般の公共図書館の洋書コーナーで、ここまで冊数があるのは、かなり稀でしょう。
旅行ガイドのLonely Planetも原書で揃っていました。

下階にも洋書があったので、住み分けはどうなっているのかと改めて確認すると、
三階の洋書はヤングアダルトコーナーの一角だったようで、対象年齢がやや低めなのでした。

全体的には新しめの本が多い中、行政資料のコーナーに置かれている「港区史」は、昭和35年刊。
お隣の「麻布區史」はなんと、昭和16年刊でした。
お洒落なだけではありません。

最上階の五階は、視聴覚室。
映画会などに使用されるようですが、この時は無人状態でした。

このお洒落な図書館、リニューアルオープンしたのは平成26年なので7年前ですが、
起源はなんと明治時代とのこと。
蔵書数は約11万冊。
エクステリアからインテリア、コンテンツに至るまで、さすが港区、意識も収入も高い、ハイソなイメージそのままの図書館でした。

ここから乃木坂まで、ゆっくりお散歩。
六本木のさくら坂もお目当ての一つでしたが、桜はまだ二分咲きといったところ。

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六本木さくら坂の桜

やがて新美術館に到着。
トレンドなのか、写真と見紛うような写実的な絵が目立ちました。
ここには美術書を集めたアートギャラリーがあるので、こちらも図書館の一種として紹介しようと思っていたのですが。。
コロナ対策で一週間前までの予約制になっているそうで、入れませんでした。
入口で検温こそあったものの、美術館やカフェ、売店には普通に入れるのに。。
コロナを口実にしたサボタージュではないかと疑いたくなります。
未練がましく目の前まで行ってみると、終業時刻には間があるはずなのに既に閉まっていました。
予約する人が誰もいなかったのでしょうか。

美術館を後に、再び六本木方面へ。
東京ミッドタウンの裏の公園の桜は、なぜかもう満開間近でした。

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ミッドタウンの桜

港区立図書館|麻布図書館

小平市立花小金井図書館(東京都)

先々週に続いて、所用で清瀬に。
また近隣の図書館に寄って行きます。

それにしても暖かい日が続きます。
この冬はろくに雪も降らず、本格的に冷え込んだ日も数えるほどだったような。
このまま春を迎えるのでしょうか。

訪れたのは、西武新宿線花小金井駅の近く、花小金井図書館。
小金井市ではなく、小平市の施設というのがややこしい。
周辺は商店と住宅の混在する、落ち着いた雰囲気。
都内の駅近なので、駐車場は無いのかと思っていたら、ありました。
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建物の名は、小平市東部市民センター。
入口には図書館とは書いていませんが、返却ポストがあるのでここで間違いなさそう。
一階は市役所の出張所、二階が図書館でした。

階段を上がると、正面にカウンター、右手が主に児童書、左手が一般書です。

小ぢんまりとした館内ですが、さすが東京都。
平日昼間でも人は結構います。
館内の閲覧席は、コロナ対策で少々間引かれているものの、利用率はかなり高め。
隣席とは、透明のアクリル板で仕切られています。

カウンター前には、小さなビジネス支援コーナー。
専用の机が一つありますが、カウンターの目の前で、座るにはちょっと度胸が要ります。
雑誌も、ビジネス系のものがやや豊富。
プレジデント、東洋経済、新聞ダイジェスト、Wedgeなどが置かれています。
ビジネス関係には力を入れているようですが、
コンピュータ関係の本は量、質とも寂しめでした。

視聴覚資料も、かなり少なめ。
CDは朗読と落語ばかりで、音楽は見当たりません。
音楽はカセットテープで置いているようですが、古い歌謡曲が中心。
合わせても数百点といったところ。

小さいながら、地域資料コーナーもあります。
行政資料に混じって、「小平ふるさと物語」なども。

奥にある文庫本は、かなり充実していました。

テラスもあり、中央にある花壇には紫色の花が咲いていました。
ツツジのように見えましたが、ツツジの開花にはまだ早いでしょうか。
しかしあいにく、この時はなぜか「利用できません」の札が下がっており、テラスには出られませんでした。
コロナ対策の一環だとしたら、見当違いでしょう。

この図書館、当所にオープンしたのは2006年とのこと。
蔵書数は、3年前の情報で約11万冊です。

外に出ると、向かいには早くも枝垂れ桜が咲き誇っていました。
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完全に春です。

横にある小さな公園は、拓殖大学第一高等学校の跡地、とのこと。平成16年まであったそうです。

花小金井の駅までは僅か徒歩3分。
駅前にはお店がいっぱい。便利な立地です。

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駅前の様子

花小金井図書館 | 小平市立図書館

東久留米市立滝山図書館(東京都)

清瀬市の図書館から、もう一つ、お隣の東久留米市の図書館にも立ち寄りました。
こちらも団地、住宅に囲まれた一角、市役所出張所などの入る西部地域センターの中にあります。
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前の道は商店街になっており、並びにはレトロな純喫茶がありました。
旅行中なら寄ってみたくなる店ですが、この日は時間が無いので断念。

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図書館前の道

図書館に駐車場はありません。
短時間なので、お隣のスーパーに停めさせてもらいました。
しっかり買い物もしたので、お許しください。。

玄関をくぐると、目の前にドーンと現れたのは、ガラス貼りのエレベーター。
ちょっといいレベルのホテルのようです。
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入ってすぐの所には、喫茶「どんぐり」がありました。
図書館併設のこの手のお店は、コロナ禍でお休みしている所が多いですが、ここは一応営業しているようです。

図書館は二階。奥の階段を上ると、ありました。
館内に入ると正面には、
先日から大河ドラマの始まった埼玉県のスター、渋沢栄一の特集コーナーが。
十数冊の本が並べられています。

その裏はCD、カセットのコーナー。

中央の柱の周りには、中公新書が揃えられた棚が。
新書は市内の図書館で分担所蔵しているようで、ここは中公を重点収集しているとのこと。

館内は正方形に近く、木製の棚で明るい印象。
平日の昼間ですが、結構な人で賑わっていました。
東久留米市は、東部図書館に次いで2館目ですが、同じような雰囲気。

多文化コーナーと称して、洋書が置かれていました。
多文化と言っても、英語のみのようです。
一般書は百冊程度ですが、絵本は多めでした。

古びた全集類は豊富ですが、
コンピュータの本はここも少なめ。
何かと、先ほどの竹丘図書館に似ています。

閲覧席は使用可でしたが、隣席との間にはコロナ対策の仕切り板が立てられています。

蔵書数は約6万点。設立は1975年のようです。
地域に根付いた、活気ある図書館という感じでした。

車を停めたスーパーは、業績好調、埼玉を拠点とするヤオコー
この日、今年初めて埼玉県外に来たのですが、
渋沢栄一ヤオコーと来ると、埼玉県から出た気がしません。
ちなみにここの駐車場は、ナンバープレートを自動認識して精算するという、最先端技術を駆使していました。

滝山図書館 - 東久留米市立図書館ホームページ

清瀬市立竹丘図書館(東京都)

今年初めて、埼玉県外に出ました。
来たのは、お隣の東京都清瀬市
緊急事態宣言が開けるまでは県内に籠ってやろうかとも思っていましたが、用事が出来てしまったので、
ついに県境越え。

用事のついでに、図書館を訪問。
営団地の中の、市民センターの二階にありました。
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駐車スペースはいっぱいあるのですが、どこが停めていい所なのか、ちょっと分かりにくいです。
少なくとも、建物に接している数台分のスペースは使って良いようです。

カウンターの前は、広々としたロビー。
雑誌、参考資料、郷土資料が置かれています。
恐らく、コロナ対策で椅子を撤去したため、こんなゆったり空間が出来たのでしょう。

薄暗い館内は細長で、結構奥まで続いています。
無骨なスチール棚が整然と並び、書庫のよう。
中も、一部を除いて椅子は使用禁止でした。

手前は児童書。紙芝居もありました。

左側の長い壁面には、文庫本がずらりと並んでいます。8千冊はあるでしょうか。
文庫棚の上段には、「私の履歴書」「松下幸之助発言集」など、往年のビジネスマンが好みそうな
渋い全集本がありました。
文庫本で、佐伯泰英だけはなぜか全然別の場所にありました。
ご当地作家というわけでも無いので、単に人気が高いから別置しているだけでしょう。

右側は窓になっていて、バルコニーに出ることが出来ました。
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全体的に古い本が多めです。
古い本は背表紙の裏に、返却期限日のスタンプを押す紙が貼られていました。
何とも懐かしさを覚えるこれは、2001年頃まで運用されていたようです。
コンピュータ関係の本は数十冊という、この規模の図書館にしては記録的な少なさでした。

蔵書数は、約7万冊という情報がありました。
設立は1994年という情報も見つけましたが、半信半疑です。
蔵書やバルコニーの様子を見るに、4、50年経っていてもおかしくないような。。
この辺りは、団地内に公民館+図書館というパターンがとても多いですが、老朽化している所も目立ってきています。

竹丘図書館 | 図書館案内 | 清瀬市立図書館

東松山市立図書館(埼玉県)

森林公園からの帰り、もう一つ図書館に寄りました。
車で10分強の移動でやって来たのは、
東松山市の中心部、東上線東松山駅から東に500mほどの所。
地下が駐車場になっており、雨の日も濡れずに入館できます。
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交通量の多い県道を挟んだ向かいには、下沼公園。
この道路を渡るのは面倒だなと思ったら、地下歩道でも繋がっていました。

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下沼公園

いざ、図書館内へ。
館内は広々としています。
本棚は木製。中央部は低い棚、奥はやや高く、さらに奥の壁沿いは更に高く、となっており、
より空間を広く感じさせます。

DVDは、館内用と貸出用がなぜか分かれていました。
館内用には、懐かしのLDも。
コロナ禍の緊急事態宣言下というご時勢、館内での視聴サービスは停止している所が多いですが、
ここは珍しく可能になっていました。
館内の閲覧席も、机は使用禁止ですが、椅子は間引かれてはいるものの使用可能でした。

CDは、柱の周りに八角柱になるように並べられた棚に入っています。

壁際の棚はまっすぐでなく、ノコギリの刃のように傾けられて立っています。
そして、短辺の部分は窓。
随所にこだわりを感じさせる、デザイン性高いレイアウト。

入口すぐの好い場所に、郷土資料のコーナーがありました。
2015年にノーベル物理学賞を受賞した、梶田隆章博士の関連本が集められています。
彼がここ東松山市出身とは、埼玉県民でありながら知りませんでした。
北本市の大村博士に続いて、ここにもノーベル賞受賞者。誇らしい限りです。

同じ並びには、「天の園」なる児童文学シリーズがずらり。作者は打木村治。
どこかで聞いた名前だと思ったら、飯能市の図書館で郷土作家として紹介されていた人でした。

本は全体的に充実していますが、旅行ガイドがなかなか豊富。
棚8個に、背の高い人が背伸びしてぎりぎり手が届く高さまで、本が並んでいます。

満足できたので、危うくこのまま帰ってしまいそうでしたが、まだ上の階がありました。
階段で二階へ。
ロビーは、「田口弘文庫」の展示となっています。
田口氏は、東松山市の教育長で詩人とのこと。
歳は四十ほども違うようですが、詩人としても彫刻家としても名高い高村光太郎と交流があり、
光太郎の書や、田口氏に宛てた葉書などが飾られていました。

中は、参考資料、郷土資料の部屋でした。
一階の郷土資料がちょっと寂しいと思っていたら、こちらが本体。
埼玉にまつわる、あらゆるジャンルの本が揃っています。
市民著作のコーナーもありました。
参考資料の方も辞典、辞書類が圧巻の品揃え。

三階は、学習室。
特に見る必要も無いかと思いましたが、一応覗いてみると、
黙々と勉強する学生たちでびっしりと埋まっていて、圧倒されました。
隣の席との間には、コロナ対策で急ごしらえしたらしき、仕切り板が立てられていました。

開館は、31年前の平成2年。
蔵書数は一般書が約27.6万、児童書が6.8万、郷土資料が1.4万。
この周辺、特に北側のエリアには小さな町村が多いので、こんな立派な図書館もあまりありません。
休館が原則月に1日、第四月曜日のみというのも高ポイント。

玄関ロビーも広々としており、リサイクル本が多数置かれていました。
片隅には埼玉県のマスコット、コバトンの巨大なぬいぐるみ。
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時勢を反映して、コバトンもしっかりマスクを着けています。

市立図書館 - 東松山市立図書館

滑川町立図書館(埼玉県)

3日前に行ったばかりですが、また梅を見に出掛けました。
混雑を避け、あえて平日に向かったのは、国営の森林公園。

東京ドームの65倍という、驚きの広さの森林公園。
出入口も4つあるのですが、その内の一つ、南口のほど近くに、図書館があります。
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まずはこちらを訪問。
公園の所在地である滑川町の役場、体育館と並んでいます。
と言っても、北は森林公園の森林、南は町名の由来の滑川の清流。
周囲は自然に溢れ、町の中心地という雰囲気はありません。
実質的な町の中心地は、東武東上線森林公園駅の辺りと思われますが、ここからは3kmほども離れています。

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これが滑川

コロナ対策で、入館票に名前や連絡先を書いてから入ります。
元々人口の少ない町でこのロケーション、平日の昼間、と来れば案の定、お客さんはほとんどおらず。
職員の方が多いくらい。

入って右手は児童書、左手が一般書です。
右奥には、絵本や紙芝居の置かれた絨毯敷きのエリアがありましたが、この時は子供は全くいませんでした。

一般書の方に入ると、壁一面にCDが並んでいました。
カセットテープと合わせて、約5千点とのこと。
図書館にしては珍しいことに、国内のポピュラー音楽が大半、7割ほどを占めていました。
その隣はDVD、そのまた隣にはVHSが並んでいます。
いずれも映画作品が中心です。

ラノベ系の文庫本を集めた棚の裏は、岩波文庫の棚になっていました。

館内は広くはありませんが、
スチール製の棚がびっちりと並べられ、壁沿いの棚は天井に届く高さまで本があります。
一番上の段は、手に取る人の少なそうな文学全集の類、というよくあるパターン。

全体的に古めの本が多いでしょうか。
特に窓際の本は、日に当たって背が色褪せています。
雰囲気から想像される通り、コンピュータ関係の本は少なめでした。

郷土資料このコーナーには、
県史、周辺の市町史などが揃えられています。数は多くありません。

はて、岩波以外の文庫本はどこにあるのか、と見廻ってみますが、見当たりません。
岩波文庫の棚に戻ってよく見てみると、岩波以外の本も混じっていました。
9割超を岩波が占めていたので、専用の棚かと思い込んでしまいましたが、ただの文庫本コーナーだったようです。
こんなに知的水準の高い、と言うか特定の会社に偏った品揃えは滅多にありません。

蔵書数は、一般書が約7万3千、児童書が3万2千。
開館したのは昭和62(1987)年とのこと。

お隣には、エコミュージアムセンターというものがあるので、覗いてみました。

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エコミュージアムセンターへ

天然記念物ミヤコタナゴの飼育が行われていました。
その他、ギンブナ、ザリガニなども展示。

ここから森林公園は目と鼻の先ですが、直線的に結ぶ道は無いので、ちょっと遠回りが必要。
それでも、歩いて10分とかからない距離。
付設の駐車場は普通車が650円と、この田舎にしては随分高いですが、
これで需給バランスが取れているのでしょうか。
と思ったら、すぐ隣に200円の民営駐車場があったりします。
2月の平日というこの日は、どちらもガラガラ。
この時期は、閉園時間も4時、と早め。
時刻は既に2時半になっていたので、残り1時間半しかありません。

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公園南口

まずは南口から近い、梅園へ。
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航空公園の梅園より遥かに規模が大きく、見応えがありました。
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梅園はそれなりに人で賑わっていましたが、そこから北に向かって歩いて行くと、
ほとんど人とすれ違うこともありません。
途中、椿園もあり、多種多様な椿が競うように花を咲かせていました。
伊豆大島の椿園にも負けません。
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図書館、公園、梅、椿、と3日前と全く同じパターンですが、ポカポカ陽気だった3日前が嘘のような寒さ。
気温が10℃は下がっています。。

中心部の広場まで辿り着きましたが、人っ子一人おらず、貸し切り状態。
これはこれで、得難い体験です。
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気付けば、閉園まであと15分。とても南口までは戻れそうにないので、近くの中央口から退場しました。
ちなみに中央口には破格、100円の民営駐車場もありました。

滑川町立図書館 | 滑川町

所沢市立所沢図書館 本館(埼玉県)

2月とは思えない20℃超えの陽気に誘われ、所沢の航空公園へ行くことにしました。
車を走らせていると、沿道に中富民俗資料館なる案内看板を発見。
何度も通っている道ですが、今まで気に留めたこともありませんでした。
スマホで調べると、月に4日、
第1土曜日と第3日曜日と第2・第4金曜日しか開いていないとのこと。
この日は幸運にも第3日曜日。入場無料のようだし、これは行ってみなくては!
元々寄るつもりだった近くのショッピングセンターに車を停め、歩いて向かいました。
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懐かしの丸ポストを正面に据える資料館の中は、
昔の農具、家具などが雑然と並べられています。
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嘗てはこの辺りで養蚕が盛んだったというのは初耳でした。
車や電気製品もあり、「三丁目の夕日」のような昭和レトロが味わえます。
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人形については江戸時代のものも。
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ボランティアガイドのご老人によると、ニュータウン開発で処分されそうになった、
近隣の農家の蔵にあった品々を集めたとのこと。
学校からの見学は多かったそうですが、コロナ禍ですっかり途絶え、閑古鳥が鳴いているようです。
展示品も資料館自体も、素朴で飾らないものですが、なかなか見応えある穴場スポットでした。

お次は航空公園へ。
一番手前の、北口の駐車場に停めようとすると、何台かが駐車待ち。
車列がなかなか進まないので、諦めて少し先の駐車場へ。
するとこちらも車の列が、、、先ほどの5倍くらい続いています。
到底並ぶ気になれず、反対側の南口の駐車場に賭けることに。
北側よりは空いているイメージでしたが、、、やはりこちらも駐車待ちの列。。
結局最初の所が一番早かったか、と思ったものの、これ以上移動する気にもなれず、諦めて並びます。
時刻はもう3時半。来る人より帰る人の多い時間帯なので、数分の待ちで入ることができました。

この陽気で考えることは皆同じなのか、園内は子供連れを中心に大いに賑わっていました。
お目当ての梅林は、南口の近く。
赤、白、桃と色とりどりの梅が見頃を迎えています。
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日本の航空発祥の地とされるここ。
園内には見応えある博物館もあるのですが、コロナのため臨時休館中でした。

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C-46が飾られる公園内

ここに来たら、当然寄らなくてはいけないのが、園内にある所沢図書館本館。
何度か訪れたことがありますが、最後に来た時は臨時休館中でした。
今日は開いていることを確認済みだったのですが、
近くまで来てみると、工事中の幕で覆われています。
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嫌な予感を抱きつつ、玄関のある反対側に回ると、こちらも同じ状態。
ですが、こう見えても無事開館していました。
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本来は煉瓦貼り風の外壁は、幕と鉄パイプのせいでよく見えませんでしたが、
館内の壁も煉瓦貼り風でした。
見るからに、年季が入っていそうです。

入ってすぐの所には、新聞の閲覧室。ビジネス関連図書もここにあります。
一階は基本的には児童書ですが、
医療に関する本もここにあります。

中央の階段で二階へ。
採光窓の付く天井は高く、まだ上に階がありそうですが、階段はここまで。

「リーダーたち」なる特集展示があり、
レーニンプーチンカストロ文在寅渋沢栄一などの本が並べられていました。

雰囲気に相応しく、古めかしい全集類が豊富ですが、
よく見ると抜けている巻が多数。
以前、新所沢図書館で学んだ通り、他館と分散所蔵しているようです。

文庫本はかなり多く、実に16面を占めています。
概算で1万冊近くあるのではないでしょうか。

雑誌の数もかなり多め。163誌あるとのこと。
航空関係の雑誌が3誌。
航空ファン」「エアライン」に加え、「航空管制」なる珍しい雑誌が置いてあるのは当館ならでは。

「航空・宇宙工学」の本も充実しているかと思って見てみると、百冊足らず。
車や鉄道の本より多いので、他館よりは多めということでしょうか。
その後、「航空運送」のコーナーにも同じくらい本が置いてあるのを見つけたので、やはりそこそこ充実していると言えそう。

地図、ガイドブックの品揃えは、ちょっと寂し目。
地球の歩き方」はシリーズ全巻の半分も置いていません。

郷土資料は無く、歴史のコーナーに混ざって少々あるのみでした。
歴史のありそうな図書館にしてはちょっと物足りないな、と思いつつ、
帰り際にふと館内案内図を見ると、三階もあることが判明。
トイレ脇の目立たない階段を上っていくと、三階がありました。

小さな学習机が大量に並ぶ、立派な参考図書室があります。
荷物はロッカーに入れ、奥に進むと、重厚な書物が大量に置かれていました。
「廣文庫」「群書類従」「続群書類従」「続々群書類従」「国史大系」「寛政重修諸家譜」など、
あまり余所では見かけない古文書がずらり。
勿論原書ではなく、後年の出版物ですが。

郷土資料もたっぷり。
川越舟運、狭山事件西武ライオンズなどの本があります。
しかし、所沢の航空史に関する本は見当たりませんでした。
所沢出身の作家のコーナーもありましたが、あいにく知らない人ばかり。
唯一知っていたのが、将棋棋士羽生善治氏。国民栄誉賞も受賞した歴代最強棋士は、ここ所沢出身なのでした。
所沢が舞台とされる、となりのトトロの絵コンテ集もありました。

廊下を反対側に進んだ先には、ひっそりとリサイクル本の棚が。
なぜこんな誰も通らないような所に設置しているのか、謎ですが。

ハード、ソフトとも貫禄たっぷりだったこの図書館、開館は1980年。
蔵書数は、一般書は約20万冊。児童書が9万、参考図書が2.7万、郷土資料が1.7万とのこと。
視聴覚資料はありませんでした。

図書館を出て、再び公園内を散策していると、蝋梅園があり、目立たない黄色い花を咲かせていました。
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蝋梅とは、背の低い梅なのかと思ったら、梅というのは名ばかりでバラの仲間のようです。

所々、椿も咲いています。
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思えば、伊豆大島で椿園を堪能したのはちょうど1年前。
既に旅行が自由にできなくなりそうな空気が忍び寄っていましたが、まさか1年経ってもこの有様とは、
あの頃は想像できませんでした。

所沢図書館 本館