図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

太田市立中央図書館(群馬県)

利根川を渡り、ついに群馬県上陸。

いちいち寄っているとキリが無いのですが、ここ大泉町はブラジル人比率の高いことで有名な所なので、
図書館にも個性があるに違いない、と思い町立図書館に寄ってみることにします。
GoogleMapで何度も道を確かめながら、到着すると、、、、、休館日。。。
図書館はこういうことがよくあるので事前調査が大事…と先日自分で書いたばかりなのに、不覚でした。

町の中心部では、道行く人の半数以上は外国人風、ポルトガル語の看板が目立つ、

実にエキゾチックな所ですが、またいつか来ることを誓って、
巨大なスバルの工場を横に眺めつつバイクを駆り、太田市を目指します。

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大泉町の中心?か分かりませんが、西大泉の駅前。いかにもラテン系の洋品店が。

 

太田駅の前に、ユニークな図書館があるのは事前調査済みだったのですが、
スマホで調べると別の所に中央図書館が表示されます。

駅前のそれが中央図書館だと思い込んでいたので、
これは移転前の昔の情報?本当に実在する?と訝しみましたが、
大泉の図書館に入れなかった悔しさを晴らしたくもあり、予定外でしたが一か八か行ってみることにしました。 

 

すると、ありました。

広大な敷地内に図書館の他、文化センター、総合健康センターなどが集まっています。

車社会の群馬らしく、大きな通り沿いに、広々とした駐車場を備えています。

 

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正面玄関

 

入ると、二階に足尾鉱毒展示資料室があるとの案内が。

開館時間は4時30分までとのこと。今何時だっけ、と時計を見ると、4時29分!

慌てて階段を上ると、まだ扉は開いているようだったので、駆け込みました。

 

写真や資料展示の他、丸木位里、俊夫妻の筆による、「足尾鉱毒の図」が展示されていました。

「原爆の図」が有名な画家ですが、これも大きな作品で、被害者の苦しみ、悲しみが

激しく胸に迫ってきます。

はて、4時半を過ぎましたが、誰に声をかけられるでもなく、締め出される気配は無し。

よく見ると、入口付近の机の上に、この日は研修のため職員不在、との書き置きがありました。おかげで悠々と見学ができました。

 

焦って駆け込んだ時は深く考えませんでしたが、後で考えると足尾銅山は山の中で、群馬県南端の太田市域内とは思えず、

というかそもそも県が違うし(足尾は栃木県)、田中正造の出身地でもないし、なぜ太田市に資料室が?との疑問が。

それだけ鉱毒が、下流域の広範に渡り、深刻な被害を与えた、ということのようです。

 

さて、二階から図書館に入ります。

吹き抜けになっているので、一階フロアも見渡せます。

かなり新しめで明るく、広々としており、くつろげる雰囲気です。

 

正面に外国語の本のコーナーが目に入りました。

お隣の大泉町と同じく、ここも外国人労働者の多い町なので、

ポルトガル語の本が多かったりするかな、と思ってみると、英語、中国語ばかり。

その手前には、CD、DVDの棚もありましたが、

ワールドミュージックやマイナー作品が充実しているわけでも無く、こちらも普通の品揃え。

外国人を意識した様子はありません。

 

しかし壁には、図書分類表の英語版が掲示されていました。やはり外国人利用者はそこそこあるのでしょうか。

 

カラフルな螺旋階段を下りて一階に入ると、

ちょっと特徴的だったのは、文芸コーナー。

作家ごとに、その名前を記したプレートで仕切られているのですが、

オレンジ色という派手な色使いでとても目立ちます。

そして、この分類が妙に細かい。こう言っては失礼ながら、かなり無名な作家さんにもプレートが用意されています。

しかもふりがな付きという親切さ。

さすがに全員というわけではないので、文字ごとに「その他作家」の仕切りも用意されていました。

 

コンピュータ関係もそこそこ充実しています。総記のコーナーにあるのですが、見て回っていると、電気・電子・通信工学のコーナーにも置いてありました。

プログラミング言語の本が、言語の種類によって置かれている場所が違っていて、

JavaScriptは通信工学で、C++PythonJavaなどは総記の方に。

JavaScriptはweb開発系なので、分からないことも無いですが、、
普通こういう置き方はしないでしょう。

スバルの企業城下町だけに、心なしか自動車関係も充実している気がしました。

 

土曜日の閉館時間は5時。入って20分ほどしか経っていませんでしたが、蛍の光が流れてきました。

帰り際に目に入ったのは、多文化共生コーナー。

外国人との相互理解、共生についての本が並んでいます。

やはりこういう所に土地柄が表れています。

 

さて再び外に出ると、駐車場の片隅に、お洒落なカフェのような建物があります。

結構大きいので、物産センターか何かかな?と思いよく見ると、

OTA BLOOD DONATION ROOMとの表示。

なんと、献血ルームだったようです。

これだけ綺麗だと、ふらふらっと誘われるように入って、気が付いたら献血している、という人もいるのでしょう。

 

さて、次はついにこの日の最終目的地、太田市美術館・図書館です。(更に更に更に更に続く)

 

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