熱海に向かう途中、真鶴に差し掛かりました。
ここの図書館には、5年ほど前に寄ったことがあります。
国道からも程近くなので、再訪することにしました。
着いたのは朝9時20分。まだ開館時間前でした。
スマホをいじって時間を潰していたら、開館時間の9時半になったので、入ります。
まだ新しそうな建物です。
図書館は三階。
一階、二階は地域情報センターということになっているようですが、
ほぼ何もなく、数人の子供がお喋りしているだけでした。
エレベーターがあるのですが、健康な人は歩きましょう、とのこと。
私も健康なので、もちろん歩いて上ります。
入口を入ると、館内は意外に奥行きがあって広いです。
しかし、本の数は寂しめ。蔵書数は5万5千点だそうです。
開館直後なので、お客さんの数も寂しめでした。
CD、DVDもわずかに置いています。
図書館らしくなく、クラシックは少なくて、ポピュラー、ロックが多いです。
蔵書数はちょっと寂しいのですが、
ここで特筆すべきは、窓からの眺め。
窓際の椅子に座りながら、海の向こうに見える三浦半島や、東海道線を走る電車が眺められます。
随所に「地震発生時は棚から離れて、中央に集まりましょう」というような掲示も。
東海地震に神経質になっている地域柄を思い知らされます。
一角に、中川一政コーナーというものがありました。
後半生をここ真鶴で過ごした洋画家で、遺族が蔵書を寄付したそうです。
氏の画集も置いてあり、花を描いた力強い油絵が多いようです。
その傍には郷土の作家コーナーがありました。
多くの方が紹介されていますが、失礼ながらあまり有名な方は見受けられませんでした。
入口前にはリサイクル本のコーナーがあり、結構な数の本が置いてありました。
住民の方が持ち込む不要な本も受け付けているようです。
前回も1冊頂戴した記憶がありますが、今回も聞きなれない作家のミステリ小説を1冊、
拝借。
前回来た時は鉄道の旅の途中下車だったので、駅の周りを見ただけで帰ったのですが、
今回はバイクなので真鶴半島を1周します。
関東に30年ほど住んでいますが、ここを廻るのはおそらく初めてです。
真鶴と言えば、嘗ては東京市民に人気のリゾート地だったようですが、
交通の発達した現代では伊豆、箱根などに地位を奪われて、忘れられた観光地になってしまったというイメージもありました。が、
なかなかどうして、美しい景観が堪能できます。先端の真鶴岬のレストハウスには、足湯がありました。
その先の三ツ石には、干潮時は歩いて行けるようですが、この時は海の向こうでした。
近くには先ほど紹介した、中川一政の美術館もあります。
伊豆半島を百分の一に凝縮したような感じ。密度の濃いショートトリップでした。
さて、次はいよいよ熱海です。