和束町の図書館を後にし、
車窓に茶畑が見えなくなると、
代わって沿道で目に入ってくるのは、タヌキの置物。
信楽焼の里、今佳境に入っている朝ドラ「スカーレット」の舞台でもある、
信楽に入りました。
嘗ての信楽町は、合併により忍者の里、甲賀市の一部になっています。
町の中心を貫く国道307号線沿い、信楽高原鐵道の信楽駅からも近い、分かりやすい所に図書館があります。
ここは以前、国道を通った時に存在に気付いたのですが、既に時間が遅かったので
後ろ髪を引かれながら通過したことがあります。
あれから約5年、その時の借りを返す機会が巡ってきました。
入口には、スカーレットのポスターが貼ってありました。
中に入ると、天井は高く、屋根の形の通り、三角。
巨大な山小屋の様です。
館内にも、そこかしこにスカーレットのポスターが貼られていました。
一番奥の壁には、陶芸、陶磁器の本が集められていました。
その数は、優に千冊はあります。二千くらい行っているかも。
自慢の産業を持つ町の図書館は、こうでなくては。
茶道、華道、骨董と言った、陶器関連と言うべき分野の本も、多量に揃っています。
全体的に芸術、伝統工芸といった分野に力を入れているようです。
滋賀県の郷土資料、文庫本も結構充実しています。
漫画、AVは少なく、申し訳程度にカウンター横に並んでいました。
新型コロナ対策で、長時間の滞在はご遠慮ください、
との掲示も館内に目立ちますが、
どこ吹く風で、閲覧席で雑誌を読みふけっている人がいっぱいいました。
ユニークなところは、
ボランティアの方が作ったという「ぬのえほん」のコーナーがあること。
手提げかばんの中に布で作った絵本が入っています。
結構クオリティにばらつきがあるようで、
簡単な絵が付いているだけの小さなものから、文字までしっかり縫われている本格的な絵本まで、
色々です。
これも本と同様に貸出が可能になっています。
地域の特色を大事にし、
独自の取り組みもあり、
基本も充実、
立地も良くて落ち着ける、なかなか好感の持てる図書館でした。