図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

さいたま市立北図書館(埼玉県)

北与野まで来て、この日はそのまま帰るつもりでしたが、
賑わいを求めて出てきた身としては、まだ物足りない思いもあり、
大宮の北にあるショッピングモール、ステラタウンまで足を延ばすことにしました。

ここには何度も来ていますが、来ると必ず寄る図書館が、すぐ隣にあります。

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プラザノースの一階に図書館があります。横はステラタウン

ステラタウンに車を停め、お店の中を通って屋根付きの陸橋を渡ると、
雨に濡れずに訪れることが出来ます。

さいたま市の北区役所と同じ、プラザノースという名の施設の中にあるので、
さいたま市発足の2001年に出来たのかと思いましたが、
図書館は更に新しい2008年の開業のようです。

先ほど訪れた与野南図書館と同様、ここもやはり滞在は30分までとのことですが、
先ほどのように、ネックストラップを渡されることはありませんでした。
さいたま市立図書館共通のコロナ対策、というわけでは無かったようです。

しかし、消毒用アルコール、カウンターのビニールシート、椅子の使用禁止はやはり同じ。
館内に多数置かれている検索機も、稼働しているのは数台で、あとは使用禁止になっていました。
新聞、雑誌は普通に解放されているのも、与野南と同じ。

入館時に、まず目に入ったのはDVDの棚。
NHKの番組など、ドキュメンタリー系が多く、映画は100本にも満たない程度でした。
隣はCDですが、ここも先ほどの与野南と同様、妙に古めの作品が目立ちます。
しかも、マイナーなアーティストが多い気がします。
開業時に、市内の図書館から余り物を分けてもらったのでしょうか。。?
本の方は図書館と相応に、新しいものが多いのですが。。

カウンターの近くの棚には、漫画文化コーナーがありました。
と言っても、漫画本のコーナーではありません。
明治から昭和にかけて活躍した、北澤楽天なる漫画家が地元の所縁らしく、
彼に因む本などが集められていました。

その横は、盆栽コーナー。
大宮と言えば、盆栽業者が集まっていることで世界的に有名。盆栽に関する本が実に300冊ほど並んでいます。
近くの、大宮盆栽村の案内パンフレットも置かれていました。

何度か覗いたことのあるこの図書館ですが、あらためて見てみると、
コンピュータ関係の結構専門的な本が充実していることに気付きました。
総記のコーナーの辺りに、数自体はそこまででは無いですが、
Git、Kotlin、Swift、Dockerなど、新しめの分野の本が置かれています。
特に、Dockerについての本が3冊もあるのは驚き。

更に見て回ると、別の所にもコンピュータ関連本がありました。
製造工業の棚には、なぜかMicrosoftのWordの本が多数。
通信の棚にもあり、AndroidJavaScriptなどの本はこちらに。
更に、電気工学の所にはハードウエアに絡む本が多く置かれていて、ここにROSに関する本が2冊も!
新刊の大きめの本屋さんでもあまり見かけない、というかROSの本自体が何冊も出ていないと思われるのに。
これには、思わず「おっ」と声を上げてしまいました。

近所では、富士見市の図書館が異様にソフトウエア関係に強いと思っていたのですが、
井の中の蛙だったようで、
あちらで見たことのないような、マニアックというか新しい分野の本がここにはあります。
ただし、何を基準にこんなに分散させて置いているのかは謎です。

興味や知識の無い人には、全く響かない話でしょうが。。

一般向けの話をすると、文庫本もかなり充実しています。
表と裏にびっしり文庫本が並ぶ棚が5列、
棚の上の方には、1から4の数字が書かれていて、実質4つの棚をくっつけたものが1つになっている形。
すなわち、2×5×4で、棚40個分が文庫本で占められている、ということになるでしょうか。
しかも、ヤング向けの文庫本は更に別の所に置かれているので、全部合わせれば1万冊は超すかもしれません。

地理、旅行関係の本もそこそこよく揃っています。
バイク用の旅行地図、ツーリングマップルが置かれているのも珍しい。

総蔵書数は、約15万冊とのこと。

気が付けば、閉館時間の6時になってしまったので、図書館を出ます。
向かいにある案内カウンターの脇の壁に、「楽天と漫画」という展示がされていました。
北澤楽天の紹介と、彼の描いた風刺画や5コマ漫画が掲示されています。

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プラザノースの中の様子

更には、楽天カフェなるものの案内矢印を見つけました。
楽天と聞けば、誰もが、プロ野球チームも持つ巨大インターネットモールの会社を思い浮かべるでしょうが、
ここではどうやらその常識は通用しないようです。
矢印の指す方に向かい、喫茶店のようなものを探すのですが、見当たりません。
やがて、シャッターの閉まった簡単な飲食スタンドらしきものを見つけたので、恐らくこれのことでしょう。
あいにくここは、6月末まで休業とのこと。

さて、この日あらためてじっくり観察すると、
過去のさらっと覗いて帰っただけだった時には気付かなかった、新たな発見が幾つもありました。

しかし公式サイトを見ると、ここには市立視聴覚ライブラリーが併設されていたようですが、
気付きませんでした。
この日は閉まっていた、奥にあったあの部屋のことかな。。まだまだ観察力不足です。

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