この日は、買い物ついでの暇つぶしに、朝霞市の中央図書館にでも行ってみようと、車で出かけました。
家を出たのは夕方4時。
途中寄り道をしましたが、ここは7時までやっているはずなので大丈夫。
朝霞中央公園、陸上競技場などの集まる、緑溢れるエリアに入り、
図書館の前をいったん通り過ぎ、駐車場に車を入れようとすると、、閉まっている。。
図書館は7時までなのに、駐車場は5時で閉めるのか?と訝しみつつも、
あれ、もしかして、と再び図書館の前を通ると、こちらも閉まっていました。
やはりそうだったか。。コロナ対策で短縮営業、5時閉館になっていたようです。
相変わらずの、自分の事前調査の中途半端ぶりに呆れました。
またいつか、朝霞の花火大会のついでにでも来よう。。今年は中止だと思いますが。
このまま帰るのも悔しいので、近所でこの時間に空いているところを探すと、
少し先の和光市なら6時まで開いていそう。
車で10分強、駐車場もありそうな、下新倉の分館を目指すことにしました。
朝霞から和光までの道は、起伏が多く、緑も多く、お寺も多く、なかなか味のある住宅街。
しかし目的地まであと1kmほど、荒川の土手が見えてくると、急に様相が変わりました。
畑と、ダンプカーばかりが目に付く、荒涼とした光景に。
なぜか運送業、解体業、建設業など、トラックやダンプカー大量持ちの業者が集積しています。
よく見るとバスやクレーン車、ショベルカーに、ゴミ収集車がプールされている所も。
「はたらく車」好きの人には堪らないでしょう。
荒川が氾濫でもすれば水没しそうな土地なので、住宅地には向かず、
こういうことになっているのかもしれません。
やがて、小学校が見えてきました。図書館の看板はありませんが、他にそれらしき建物は無いので、おそらくここだろうと入ってみます。
芝生を活かした綺麗な駐車場に車を停め、玄関に回ってみると、やはり図書館がありました。隣は小学校。
入口から二階に上がり、渡り廊下を進むと図書館。
三階には何と、プールがあるようです。
渡り廊下の途中には、よくわからない「フォトスポット」。
まるで観光地のような顔出しパネルが。はて、、何のために作ったのやら。廊下との間に扉は無く、そのまま図書館に入ります。
三角の屋根は天井が高く、奥行きのある部屋の片側はずっと窓なので、開放的です。
小学校併設らしく、まずは児童書がお出迎え。
脇には、近所の遺跡から出土した、縄文土器が展示されています。
仄かにBGMが流れる館内には、他のお客さんはいませんでした。
カウンターにはぬいぐるみが幾つも置かれており、
その前には、願い事の短冊が掛かった笹が。
これを見るまで、もうすぐ七夕だということを、すっかり忘れていました。
カウンターの先には郷土出身作家のコーナーがあり、
児童文学の大石真氏ほか、何人か紹介されていました。
その下には、リオ五輪の出場選手のサインが6、7枚並べられていました。
私の知っている名はありませんでしたが、どうも自衛隊体育学校の所属選手のようです。
道理で、種目も近代五種、ライフル射撃など、自衛隊っぽい。
朝霞に自衛隊があるのは知っていましたが、そこに体育学校もあるようです。
でも朝霞駐屯地は和光市じゃないよな、、と思っていたら、
どうやらその広大な敷地は、練馬区、朝霞市、和光市、新座市に跨っているそうで。
選手寮は和光市にあるのかも。
窓際には、窓の外を眺めながら読書、勉強のできる椅子が、ずらりと並んでいます。
各席に消しゴムかす入れが配備されているという、細やかな気配り。
南側の窓からは、小学校の校庭、背景にはマンション群が眺められます。
東側からはというと、畑と、運送会社のトラック。。
しかしあいにく、コロナ対策でテープが張られ、使用禁止です。
奥の新聞、雑誌は閲覧制限はありませんが、閲覧席のソファーは1つおきにテープが張られ、
使用禁止の貼紙が。
座れるとは言え、両隣が使用禁止テープでは落ち着きません。
雑誌棚には、自衛隊の紹介誌「MAMOR」がしっかり置かれていました。
2016年に出来たという、綺麗で明るい図書館。
蔵書数は、開業直後の情報で約2万冊と、全体的に少なめですが、
雑誌「赤い鳥」が、ずらりと並んでいるのが、目を引きました。
大正から昭和初期にかけて刊行された児童文学誌。
もちろん復刻版ですが、結構忠実に再現されているように見えました。
漫画は見当たりませんでしたが、児童書の方に行くと、ありました。
なぜか、ほぼ藤子不二雄作品で占められていました。閉館時間が迫ってきたので、帰途につきます。
とてもそうは思えない雰囲気ですが、ここから東に500mも進めば東京都(板橋区)。
最寄り駅は恐らく、和光市ではなく都営地下鉄の西高島平です。
あえて東京都には入らずに帰りましたが、
コロナ感染者が再び増加傾向の折、東京都知事が都民に他県との往来自粛を呼びかけたことは、
この日の夜に知りました。
隣県の追随も予想され、また東京都には行けない日々が始まるのでしょうか。。
しばらく走っていると、今度はダンプカーではなく、
電車が大量に停まっている広大な敷地が目に飛び込んできました。
和光市は、埼玉県唯一の東京メトロの駅がある街。
これは、その東京メトロの車両基地のようです。
和光には幾度となく来ていますが、こんなものがあるとは知りませんでした。
思いがけぬ発見が得られ、災い転じて福となった一日でした。