図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

流山市立中央図書館(千葉県)

夏休みの最後の2日間、また小旅行に出掛けることにしました。
行き先は、埼玉より5℃くらい涼しそうな、千葉県の銚子。
本当はバイクで行きたかったのですが、あまりの暑さゆえ、悩んだ挙句、車で行くことにしました。

外環道を三郷で降り、江戸川を越えると、千葉県の流山。
沿道に「近藤勇陣屋跡」の案内が見えました。
30年以上前に司馬遼太郎燃えよ剣」を読んで以来、新選組には多少の思い入れがあるので、
思わず立ち寄ってしまいました。
案内の矢印に従って幹線道路を外れると、道がとにかく狭く、車を停める余地は全く無し。
一瞬の停車の隙に、車窓から写真を撮っただけで立ち去りました。

f:id:n344sj:20200817085717j:plain
陣屋跡

嘗ては宿場町だったようで、周辺はどことなく雰囲気のある家並みです。

この日の最初の訪問予定は、佐原。
目的地に向かって再び車を走らせようとすると、流山市の図書館の案内標識が目に入ってしまいました。
全くの予定外でしたが、これも何かの縁。
近そうなので、寄ってみることにしました。

蝉の声が鳴り響く、緑に囲まれた駐車場に車を停めると、
図書館入口は、100m近くも坂道を上った先でした。
お年寄りには辛いかも。

f:id:n344sj:20200817085847j:plain
坂道の上にあります

それにしても暑い。。バイクにしなくて正解でした。

ようやく上り切った所に、葛飾印旛県史跡の碑が。
明治の初頭、短期間だけ存在した、葛飾県、印旛県の県庁がここにあったそうです。

f:id:n344sj:20200817085954j:plain
全然読めませんが、、県庁跡の碑

嘗ての県都だけに、図書館も歴史のありそうな古めかしい建物。

コロナ対策で、名前や連絡先を記入して入館。
まず目についたのは視聴覚コーナー。
貸出中のDVDには、昔のレンタルビデオ店のように、ケースに貸出中のプレートが付いたゴムが掛けてあります。
他には朗読もののカセット、CDが豊富。
語学のCDも結構置いてあります。

壁際の目立たない所に、「流山研究」のコーナーがありました。
新選組の本が置かれています。
また流山は、みりんの産地だそうで、高田郁「みをつくし料理帖」が揃っていました。
これは昔、全巻読んだことがありますが、そう言えば流山のみりんが確かに紹介されていたような。

二階は参考図書、新聞室など。
歴史ある図書館だけに、郷土資料は充実しています。
郷土作家のコーナーには、あいにく存じ上げませんが、
伊藤晃、近江哲史、山本鉱太郎などの諸氏の著作が置かれていました。
姉妹都市である、相馬市、能登町北上市に関する本も多数ありました。

館内の冷水機は、コロナ対策で使用禁止でした。この暑い中、ちょっと悲しい。。

この図書館、開館は1978年とのこと。蔵書数は約15万冊との情報がありました。
千葉県は関東で唯一、当ブログで未紹介だったのですが、これで関東全7都県制覇です。


同じ建物内に、市立博物館も入っています。
無料のようなので、こちらも見学。
二階に上がると、近くで出土した土器、石器、埴輪等が展示されていました。
これで終わりかと思ったら、更に先が。

近藤勇土方歳三の肖像と共に、新選組の紹介がやはりありました。
ここで政府軍と争った末、近藤は投降、土方は北の蝦夷地まで逃れて戦い続けるという、別れの地がここ流山でした。

また白みりん発祥の地、として、巨大な木桶等が。

f:id:n344sj:20200817090441j:plain
白みりんの紹介

他にも利根の水運、宅地化の流れなど、町の文化、歴史を一通り知ることが出来ました。

町並みをあらためて見てみたくなり、車で陣屋跡の近くまで戻り、ぐるっと回ってから先を目指します。
文化財指定の古い建物が散在。
先ほどは気付かずスルーしていましたが、キッコーマンのみりん工場もありました。

千葉県に入ったばかりの流山で、予定外の時間を過ごしてしまい、17時閉館の佐原の図書館には間に合うか微妙になってきました。
先を急ぎます。が、、これは無理かな。

施設案内 流山市立中央図書館|流山市