図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

南丹市立中央図書館(京都府)

4連休を利用して関西方面へ、実家と兄弟の家を訪問。
まずは弟の住む、京都の山中、園部に。

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日本最古の天満宮と謂われる、生身神社

古民家を活かしたカフェ、最古の天満宮という生身神社などを見て、町を出る前に、図書館に寄りました。
合併により南丹市となった園部町ですが、その市役所の傍にあります。
神社からは近いですが、町の中心からはやや外れ、園部駅からも1kmほど離れています。

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櫓のような図書館

まるでお城の櫓か砦のような、威圧的な外観。

入口には明智光秀ゆかりの地と称して、「麒麟がくる」のポスター。
光秀とどんな繋がりがあるのかと調べると、
光秀が攻めたとされる城が園部にあったのでは、という程度の様です。
それにしても、大河ドラマの影響力は絶大。少しでも縁のある町は皆あやかろうとします。

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よく見えませんが、、右端に「麒麟がくる」のポスター

玄関をくぐり館内に入ろうとすると、いきなり足止めを喰らいます。
靴を脱ぎ、スリッパに履き替えるようになっていました。田舎の小さな図書館ではたまにありますが、
そこそこ大きな所では珍しいです。
下駄箱の一つ一つには、最近のベストセラー本の名前が付けられていました。
コンビニ人間」「植物図鑑」「熱源」などの小説から、何とビジネス書の「メモの魔力」まで。

まず、入館票に連絡先を記入。
椅子は大部分が使用禁止になっており、
雑誌の最新刊もカウンターに仕舞われていました。
入館票記入用の鉛筆も館内の本も、手に触れたものは元には戻させず、回収。
利用は一時間以内で、とのことで、新型コロナ感染対策は徹底しています。

中に入って目を引いたのは、天井がとにかく高いこと。
壁沿いには古めの全集類が、手の届かない高さまで並べられていますが、天井はその更に上。
4mほどはありそうです。

中央には鉢植えの並ぶ中庭があり、窓際には庭を眺めながら本の読める読書スペースがあります。
ちなみに高い所の本は、車輪付きの梯子を移動させて、自分で取るようです。
外からは何層もあるように見えましたが、図書館として使われているのは1フロアだけでした。

奥の方にはCD、DVD、VHSが置かれていましたが、数は少なめ。
視聴席はやはり、コロナ対策で使用不可。

漫画はなぜか2箇所に分散。
最近のものと昔のもの?やや大人向けとやや子供向け?
分けている基準はよく分かりませんでした。

カウンターの上には、サイン色紙がずらりと20枚ほど並べられていました。
作家、絵本作家、漫画家などのものと思われますが、私の知っている人は
重松清金原瑞人の両氏くらいでした。

この図書館、開館は平成10年、ということは1998年。
明らかにそれ以上に古い本が目立つので、別の所から移転してきたものと思われます。
蔵書数については、確かな情報が見つけられませんでした。

お城のような図書館ですが、その裏には何と、天守閣らしきものまであります。
どうやらこの辺りは、本当に園部城のあった跡のようですが、
これは復元天守閣というわけではなく、国際交流会館だそうです。

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櫓の裏には天守閣?

ちょっと評価に困りますが、雰囲気は味わえるので、まあ良いのではないでしょうか。
一大観光地の京都市の陰に隠れていますが、城と川と古い町並み、地味に情緒溢れる味わい深い街です。

南丹市立図書館