図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

阿智村立図書館(長野県)

根羽村を出て、平谷村を通り、伊那谷と呼ばれる開けた盆地に入ってきました。
中央道も通っており、都会との繋がりを感じさせます。
ここ阿智村にも、先ほどの根羽村と同様、役場併設の図書館があるはず。

役場が目的地なら、道に迷うことも無く到着。駐車場に車を停めます。
駐車場を取り囲むように、公共施設が集積していました。

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左手に図書館があります

左から公民館、図書館、コミュニティセンター、村役場、教育委員会とのこと。
「星ふるさと阿智 日本一の星空と花桃といで湯の郷」との垂れ幕の文句が、この村を表しています。

中に入ると、ロビーには「令和二年の花見展」と称した写真展示がありました。
コロナの影響で花見も儘ならなかった今年の春ですが、もちろん桜は変わらず美しい花を咲かせていました。

その向かいには、立派な図書館入口。
脇には、ご自由にお持ち帰りください、の古本コーナーがありました。

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図書館入口

そのまま奥まで進むと、ここでもやはり目に入ったのは、長野県史。
棚をほぼ一つ占拠しています。

ここは郷土資料コーナーだったようで、県史以外の資料も充実しています。
阿智太郎なる作者のライトノベルが、ずらりと並んでいました。
名前から分かる通り、当村の出身のようです。
同じく当村出身の写真家、童画家の熊谷元一氏の著作も、多数並んでいます。
児童文学者、椋鳩十も近くの村の出身のようで、郷土資料コーナーに作品がありました。

亀淵元昭なる作家の彫刻も置かれていました。
図書館の入口や中庭に彫刻があるのは良くありますが、
室内に、本と同じ並びに置かれているのは、ちょっと珍しいかも。

私が良くチェックする、コンピュータ、語学の本はかなり寂し目でしたが、
基本的には品揃えは良いです。

漫画も、棚6つ分を占めるという豊富さ。
「ワンピース」「SLAM DUNK」などの人気作から、
鉄人28号」「サザエさん」「あしたのジョー」といった往年の名作まで。
CDは置いていないようですが、DVDはそこそこ多く、ジブリ作品がずらり。
レンタル店のように、「貸出中」の札の付いたゴムバンドが巻かれていたりします。

とりわけ目を引いたのが、児童書の充実ぶり。
都会の並の公共図書館を、軽く凌駕しています。
子供向けの雑誌、絵本、紙芝居がずらり。
特に絵本は、作家ごとに仕切り板で整理されており、数千冊はあります。
子供の多い土地柄とは考えにくいですが、
漫画、DVDの多さからも分かるように、対子供に力を入れているのは明らか。
この時は親子連れが来ており、絵本の読み聞かせが行われていました。

それにしても、なかなか立派な図書館でした。
開館したのは、5年前の平成27年のようで、まだピカピカです。
先ほどの根羽村のものと比べると、床面積、蔵書数とも軽く10倍はありそうで、
村立の図書館としては、私が今までに見た中では最大です。
阿智村の人口も6000人台と、根羽村の7倍ほどあるようです。
伊那地方最大の街、飯田からもほど近いので、越境して訪れる人もいることでしょう。

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役場のすぐ先には中央自動車道

阿智村立図書館利用案内 - 長野県阿智村公式ウェブサイト