青梅から山の中を15分ほども走ると、五日市の町に入りました。
嘗ては五日市町、今はあきる野市の一部になっています。
ハイキングで来るイメージしかない山中の終着駅にしては、場違いなまでに立派な、
武蔵五日市の駅を横目に、ここでも図書館を目指します。
駅から西に500mほど、幹線道路を少し外れた、住宅地の中にありました。
向かいは中学校ですが、他の三方はいずれも普通の住宅が迫っており、
館内から住人と目が合いそうなほどの距離感です。
バイクを停め、いざ中に入ると、
照明を抑えており、館内は薄暗いです。
職員の方は何人かいましたが、皆無言。
お客さんも少なく、やや気詰まりな空気です。
入って左手は、CDと雑誌のコーナーでした。
雑誌は100種ほどと、中々揃っています。
館内は、昔ながらの高い本棚が並んでいます。
分野を記している文字の書体が、かなり時代を感じさせます。
置かれている本も古そうなものが多く、
古めかしい文学全集が大量に置いてありました。
よく見ると、文学に限らず、科学者、政治家など、多様な人物の全集が並んでいます。
金日成著作集までありました。
更によく見ると、置かれているのはいずれも全集の内の第1巻だけ。
2巻以降を見たい方はカウンターまで、とのこと。
奥の方の窓際には、岩波文庫のみの回転棚が6つも置かれていました。
やはり、ここは実に渋い。。
その周りには、普通の文庫本の棚が配置されていますが、
どうも特定の作家に偏っているようで、
佐伯泰英、鳥羽亮など人気時代小説家の本は、かなりの数を占めていました。
先にも書きましたが、五日市と言えば、東京都民がハイキングに来る所、というイメージでした。
そのイメージ通り、地元のハイキングに関する本は、なかなか充実していました。
この苦み走った図書館、蔵書数は約12万冊。CDは5000枚ほどのようです。
平成30年に開館40周年記念事業をしているようなので、開館は1978年でしょうか。
やはり結構な歴史です。
徒歩数分で、檜原村方面に向かう大通りに出ます。
その通り沿いには飲食店もちらほら。
ちょうどお昼時なので、ここら辺りで食事を摂ることにしました。