那覇の朝が明けました。
ホテルは朝食が付いていないので、近くの喫茶店でモーニングでも、と思っていたのですが、
調べると那覇の喫茶店は、朝10時や11時開店の所が多いみたいで。
沖縄の人たちは夜型なので、朝は遅いようです。
この日は首里を観光したかったので、とりあえず車で向かい、どこか沿道で適当な所に入ろう、
と思ったら結局適当な所は見つからず、首里まで来てしまいました。
やむなくコンビニのイートインで軽く食事を済ませ、まずは首里図書館へ。
モノレール首里駅と首里城公園の、中間辺りにあります。

駐車場はあるのですが、狭くて台数は限られています。
空きが無かったのか、他の車の前に大胆に停めている人も。。!

東京だったら喧嘩になりそう。
沖縄の「てーげー(大概)」精神の真髄を見た気がしました。
幸い、この時は空きを見つけたので、停められました。
駐車場利用者は、受付でナンバーや予定利用時間を記入。
公民館を兼ねているので、色んな目的の人が来ているようです。
今は那覇市の一部になっていますが、嘗て首里は那覇とは別の町でした。
ちょうど、福岡と博多の関係に似ているでしょうか。
首里の人には、こちらこそ正統な都という自負もあると思われ、
図書館もさぞかし立派なものがあるに違いない、と想像していましたが、、
公民館の二階の一室に過ぎず、小さなものでした。
入るとまず、「那覇市の世界遺産」と題した展示があり、
識名園の写真などが飾られていました。
那覇市歴史博物館で開催している同名の企画展との連携だったようです。
天井は、白い格子状の仕切の中に電灯が埋め込まれた、洒落た作り。
沖縄らしい爽やかな空気が漂います。
郷土の本のコーナーは、半独立した部屋になっていました。
首里城復元期成会が寄贈した本も置かれています。
昨年、火災で激しいダメージを受けてしまった首里城ですが、その火災からの復元ではなく、
それ以前の再建時の話です。
ほぼ使命を果たして、2009年に解散しているようです。
児童書が多く、床面積の2/3くらいを占めていそう。
「おきなわの本」の棚が児童書の方にもしっかりありました。
紙芝居、英語の絵本も揃っています。
全体的に古い本が多く、背表紙が色褪せているものが目立ちます。
特に南側の窓際の本は顕著。もはや判読困難なものも。
沖縄の強い日差しの故でしょうか。
その窓から外に目をやると、万松院という寺院、そしてその奥には首里城跡の石垣が構えており、
古都の雰囲気満点です。
開館したのは1984年、蔵書数は約7万6千冊。
大きいとは言えませんが、伝統感とリゾート感が両立する、独特の雰囲気ある図書館でした。
駐車場の混雑ぶりを考えると、長居するのも悪いので、ほどほどで切り上げることにします。
駐車場に戻ると、、
ブース外駐車が、もう一台増えていました。。
僅かな隙間から車を出せるかトライしましたが、この狭い空間で方向転換はどうにも無理そう。
諦めてしばらく待っていたら、車の持ち主の人が戻ってきたので、無事出庫できました。
首里城公園の公共地下駐車場に車を移し、観光。
首里城の正殿は焼失してしまい、悲しい姿。
ボランティアによる、赤瓦の漆喰はがし作業をやっていました。
戦後に復元したという石垣は、綺麗過ぎてどうも情緒に欠け、
前日まで見てきた、座喜味、中城などに比べると、作り物感を覚えずにおれません。
それでも頂上からの眺めは絶品。
近くにある琉球王の陵墓、玉陵(たまうどぅん)も見学。
荘厳な石造りが熱帯性の樹木と相俟って、日本にいる気がしなくなります。
石畳の道を少し散策したら、もうお昼。
南島の古都の空気を堪能しました。