図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

秋田市立中央図書館明徳館(秋田県)

旅の2日目は、早朝から秋田の街を散策。
早くから開いている、市民市場に行ってみます。
アジア的な雰囲気が楽しいですが、
目立つのはお店の人ばかりで、お客はほとんどいないような。
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初めて来たので、普段の様子は分かりませんが、コロナの影響が大きいのでしょうか。

街をぶらついて時間を潰してから、
開館の9時に合わせて、千秋公園内の市立図書館へ。
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ここには過去に二度ほど、旅の途中に訪ねたことがあります。
記憶より綺麗な気がしたのは、気のせいでしょうか。

玄関を入ると、右が児童書、左が一般書。

中央を進むと、上への階段がありますが、大理石の荘厳な造り。
二階には、石川達三記念室があります。
石川達三は、私が若い頃、好きな作家を聞かれるとその名を挙げていた、お気に入りの社会派作家。
しかしそれに共感してくれる人には遭ったことが無く。。
第一回芥川賞受賞者としてクイズのネタにはなれど、全国的には知名度低めですが、
地元のここでは、推しに推されています。

片隅でJICAの活動についての展示がされており、ここは撮影OKとのことなのでパチリ。
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奥に石川の肖像が写っているのは、あくまで偶然ということで。

二階の記念室では、
ガラスケースに著作や原稿の複製、
愛用の碁盤、ゴルフ道具などが陳列されています。
絵を描くのも好きだったようで、多くのスケッチに、油絵も展示されています。

その奥には、参考資料調査室があります。
大きな部屋に辞書、辞典、郷土資料類がずらりと集められた様は、圧巻。
釣りキチ三平」で知られる秋田出身の漫画家、矢口高雄の本も少々置かれていました。
この人もお気に入りだったので、昨年訃報を聞いたことは本当に残念でした。

再び一階へ。
視聴覚資料のエリアを見てみると、
VHSはクリアファイルに入ったジャケットのみの配置。
VHSなので当然新しいものはありませんが、
お隣のCDも同じくらい古めのもの中心に見えます。
更に古い作品をカバーするものとして、レコードの目録カードも置いていました。

蔵書数は約23万冊。視聴覚資料は約6千。
開館は1983年。

千秋公園は、工事中で通れない所が多々ありました。
雪深いイメージの秋田でしたが、見ての通り、全く積雪はありません。
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ここが秋田城跡だと思っている人も多そうですが、ここは久保田城跡。
秋田城がまた別の所にあると知っている人は、更に少ないでしょう。
なお明徳館とは、久保田藩の創設した藩校の名前のようです。
近くの高校の名前にもなっています。

秋田駅から、また電車に揺られます。

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駅にいた巨大秋田犬

中央図書館明徳館|秋田市公式サイト