図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

昭島市民図書館(東京都)

瑞穂町から、米軍横田基地の脇を通って、昭島市へ。
つい先日、テレビで紹介されているのを見て、ここの図書館が気になっていました。

その番組では、借りた本の履歴を記録する銀行さながらの通帳を発行する、という利用推進の取り組みが
「珍百景」として紹介されていました。
そして、館内もとても綺麗そうでした。
あれから、僅か一週間後に現地に来られるとは。

緑の豊富な閑静な街を抜けると、JR青梅線にぶつかります。

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図書館前の様子

線路沿いを走っていくと、ありました。場所は、昭島駅中神駅の中間辺り。
図書館も含め、「アキシマエンシス」なる教育福祉総合センターになっています。

駐車場は有料ですが、施設利用者は3時間無料とのこと。
バイクなので駐車券が要るのか不明でしたが、一応券を取って進入。
閉館の6時まで半時間しかないので、国際交流教養文化棟と名付けられた図書館棟に急いで入館。
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早速、読書通帳の記録機がありました。
閲覧席の予約も機械で出来るようで、その端末も並んでいます。

館内に郷土資料室があったので、入ってみます。
アキシマクジラの小型模型が展示されていました。
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正直、全く知りませんでしたが、昭和36年、ここ昭島の多摩川河川敷でクジラの化石が発見され、
アキシマクジラと命名されたとのこと。
アキシマエンシスというのも、そのクジラの学名が由来でした。
昭島市のマンホールにもクジラがデザインされており、町のシンボルになっているようです。

また、この地は養蚕が盛んだったようで、製糸の機械も置かれていました。
所沢でもそうでしたが、関東平野では随分広い範囲で行われていたようです。
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展示入れ替え中、とのことで、資料室の奥の方は閉鎖されていました。

資料室の前の企画展示棚には、化石のレプリカが多数展示されていました。

テレビで見た通り、館内インテリアはとてもお洒落。
太田市の美術館図書館由利本荘市の図書館などを思い出させます。
木目の本棚は、側面だけブラック。
全ての棚に通し番号が付いているようです。
棚の中に溶け込むように椅子が仕込まれている所も。
テレビ放送の影響があったかどうか分かりませんが、お客さんも多めです。

外国語の本が充実しています。
タガログ語ネパール語ベトナム語などのマイナー言語の本も揃っています。
Lonely Planetの原書版もありました。

雑誌コーナーが囲む中央部は、円形の大きな吹き抜けになっています。
ゆったりした螺旋階段で二階に上がれます。

二階の奥には、文庫新書コーナー。
県立図書館レベルの、壮大な数の本が並んでいます。
しかし、岩波、ちくま、中公など、お堅めのレーベルばかり。

参考図書のエリアには、「研究個室」なる部屋が幾つもありました。
貸会議室ならぬ、貸研究室とでも言うのでしょうか。初めて見ました。

視聴覚資料の視聴席も半個室。
並べられているCD、DVDの数はあまり多くはありません。

窓から覗ける書庫は、機械による全自動。これもテレビで紹介されていました。

一階に戻ると、こちらにも大規模な文庫コーナーがあり、
一般の小説類はこちらに置かれていました。
近くには「グループ学習室」なる部屋もあります。

屋外の読書スペースもありました。
バックには時折、青梅線の電車が通ります。
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児童書の一部の棚には「岩泉の森」との名前が付いています。
岩泉って何?岩手県にある町のこと?と思ったら本当にそうだったようで、
昭島市と岩泉町は友好都市協定を結んでいるようです。

館内の写真撮影が可能か聞いてみると、残念ながらNGでした。
入口にある、クジラの骨格だけ撮影OKとのこと。
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入った時は慌てていたので、気にも留めずに素通りしていました。。
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この美しい図書館、どうやら昨年に開館したばかりのようで、まだ出来たてほやほやでした。
蔵書数は約32万冊と、立派なものです。

別の出口付近には、小さなカフェもありました。
閉館時間が迫っており、お茶をすることは叶わず。
もう少し早く来て、ゆったり時を過ごしたい所でした。

閉館の6時を過ぎると、外はすっかり夜。
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それにしても日が短くなりました。

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