矢祭町を出て、お隣の塙町へバイクを走らせます。
想像していたよりは大きな町で、
街道沿いには、昔の洋館風の建物も残ります。
ここも駅前に図書館があるようです。
駅を目指せば良いので、道に迷うこともなく到着。
駅前と言うより、駅と一体化していました。
観光案内所、コミュニティプラザも入っています。
コミュニティプラザには、富永一朗はなわ漫画廊なる部屋がありました。
富永氏はここの出身ではありませんが、当地と交流があったようです。
中央が駅で、図書館は右方の長いスロープを上がっていった先。
途中でスリッパに履き替えます。
外観も山小屋風でしたが、中もやはり山小屋風。天井が高いです。
黒基調のインテリアがお洒落。
漫画が新旧織り交ぜ、かなり豊富。
寄贈の本もあるようです。
「鬼滅の刃」が普通に書棚に置いてあるのは、初めて見たような。
DVDは、子供向け中心に少々あるのみ。
CDはイージーリスニング、純邦楽などが目立ち、 ポピュラー系はほとんど無し。
雑誌は30誌ほどでした。
地元出身の実業家が寄贈したという、金沢彌平文庫というコーナーがありました。
比較的新しい小説が多いです。
障子の戸があるので開けてみると、畳敷きの和室が。
何の部屋かよく分かりませんが、中には文学全集などが少し置いてあります。
資料室は鍵がかかっており、利用する際はカウンターへ、とのこと。
ガラス窓越しに覗くと、県内の市町村史が並んでいるだけのようなので、入るのはやめておきました。
文芸書の棚を見ると、著者名の入った仕切り板が、厚紙製の手書き。
一部は印刷と思ったら、印刷なのは「あ」から「い」の途中まででした。
先頭から全部作ろうとして、早々に面倒になって手書きに切り替えたのでしょうか。
低コストで柔軟に対応できて、温かみもあり、これはこれで悪くありません。
塙町は「奥久慈サイクルルート」に入っているそうで、
自転車の本を集めた棚がありました。
自転車を扱った漫画も大量に集められています。
私が聞いたことがあるのは、「弱虫ペダル」くらい。
「かわうその自転車屋さん」「びわこ自転車旅行記」「南鎌倉高校女子自転車部」等々、
自転車漫画がこんなにあるとは驚き。
「サイクル野郎」は、オンデマンド出版という珍しい形態。
コンピュータの本は、かなり少なめでした。
開館は1992年とのことで、新しく見えますがほぼ30年経っていることになります。
蔵書数は10年前の情報で、7.6万冊。
1時間に1本電車が来るかどうかというJR水郡線ですが、図書館その他を併設することで過疎化を防ぎ、効率化を図っている模様。
お隣の矢祭町とはまた違ったアプローチですが、工夫をこらした運営ぶりに感心しました。