図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

松本市中央図書館(長野県)

松本市の郊外で一泊。この日は前日行きそびれた修那羅峠と、松代を目指します。
松本は以前も来たので、お城の写真だけ撮って素通りするつもりでしたが、、
深志神社の紅葉が横目に入ったので、ちょっと立ち寄り。
一方通行が多くて、バイクを停めるまでぐるぐると周囲を回ってしまいました。

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深志神社

お城は、沿道から撮影。
日本有数の名城です。

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松本城

ここも以前訪ねたので、今回はパスのつもりでしたが、、
やっぱり立ち寄ってしまいました。松本市の中央図書館。
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外はガラス張りですが、
入ってすぐ階段のある中の造りは、何となくお城風。
一階には、平和資料コーナーがあり、松本にあった軍事工場や、原爆被害のパネル展示がありました。
奥は児童書コーナー。

二階がメインです。
歴史ある街だけに、郷土資料はとても充実。
あらゆるジャンルの本があり、数学の本だけでも8冊。
「郷土の数学者ものがたり」「信濃和算」など、県外ではまずお目にかかれない本があります。

木製の大きな額に「山岳文庫」と掲げられたコーナーがありました。
国内外の山に関する本が、大量に置かれています。
その横には、なぜかビートルズのコーナーも。

「ユタ日報」に関する資料を公開するコーナーもありました。
信州からユタ州に渡った寺澤畊夫(うねお)なる人が創刊した新聞で、
大正3年から平成4年まで発行されていたとのこと。

貸出できる郷土資料のコーナーが現れました。
先ほどのは、貸出出来ない物だったようです。比較的新しい本が多く、こちらだけでも充分な数。

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図書館の北口

隅には畳の部屋がありますが、今は椅子置き場とされており、DANGERと記された黄色いテープで封印されています。ちょっと怖い。

「中澤望東子文庫」なる洋書のコーナーもありました。
サンフランシスコ在住の日系二世の方の寄贈だそうです。

「お城文庫」なるコーナーも。
城に関する本が置かれています。こちらは国内に関する本のみ。
それにしても色んなコーナーがあります。

「普選文庫」なる棚もありました。
「普選実現運動発祥の地記念像建立委員会」の寄贈だそうです。
昔の政治史の本などが並ぶケースには、鍵がかかっており、自由に見ることは出来ません。
普選って何?と一瞬思いましたが、普通選挙のことでしょう。
期せずして、この日は衆院選の投票日。何とも感慨深いものを感じます。

CD、DVDもそこそこ豊富。
漫画は手塚治虫藤子不二雄など、古典的なものが目立ちます。
コンピュータの本もそこそこの品揃え。

雑誌の数は普通に見えますが、郷土雑誌だけでも20誌くらいありました。

三階には、喫茶パノラマがあります。
名前の通り、眺めは良いのですが、窓があまり綺麗でないのは残念。
あいにく、日曜日はお休みです。

横の会議室では、除籍本の配布イベントをやっていました。
整理券制なので、参加はしませんでしたが。

現在の施設は1991年の開館ですが、起源は明治に遡るようです。
蔵書数は、視聴覚資料、団体貸出用なども含めると、68万冊ほど。
「学都」を自称する松本市を象徴するかのような、立派な施設です。

真向かいには明治時代の学校、開智学校が建っています。知りませんでしたが、一昨年に国宝に指定されたとのこと。
現在は耐震工事のため閉館中。
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隣にある旧司祭館では、明治時代の教科書などが展示されていました。
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先を急ぐつもりでしたが、
アルプス公園の看板を見つけ、ふらっと寄ってしまいました。
市内や周囲の山々を一望できる、高台にある広大な公園。

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アルプス公園からの眺め

無料の展望台の中には、山に関する本を集めた図書コーナーがありました。
かなり古い本もあり、雑誌「山岳」は1920(大正9)年のものから!
「ファブル昆虫記」は昭和6年刊!
図書館に負けない、地味に貴重な本が無造作に置いてあるのに驚きました。

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アルプス公園の展望台

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