富士の裾野、小山町の道の駅で車中泊。
しかしここは標高400m超。あまりの寒さに夜中に目が覚めてしまいました。
耐え切れず、深夜3時に移動を決意。
富士山の輪郭が月明かりに浮かぶのを眺めながら小一時間走り、富士市の道の駅で寝なおしました。
静岡県内は国道1号線のバイパスが整備されていて、高速を使わなくてもそこそこ快適に移動できます。
県の西の果て、そこかしこに名産のミカンが実る、三ヶ日まで来ました。
ここの図書館に寄ります。
町の中心から北へ、少し登って行った高台。
やがて総合福祉センターが現れたので、この中かと思い入りそうになりましたが、図書はその更に上でした。
南側がガラス張りになっており、まるで温室みたい。
館内は広々していますが、土曜日のお昼時、お客さんはかなり少なめ。
こどもの本コーナーには、読書テラスがありました。
参考図書、郷土資料の部屋があるので見てみます。
郷土の作家として特集されているのは、宮城谷昌光。
しかし紹介されているプロフィールは、ここからさほど近くでもない、愛知県蒲郡市出身、というのみ。三ヶ日との関係は不明です。
「広報みっかび」は平成17年まで。嘗ての三ヶ日町は、この年に浜松市と合併したようです。
みかん関係資料の棚もありました。
古い本が多く、「栽培學汎論」は昭和20年代。
三ヶ日と言えば、原人の骨が見つかった所としても有名と思っていましたが、
三ヶ日原人についての本は見当たりません。
屋外テラスへの出口がありますが、コロナ対策で立入禁止でした。
この手の施策はよくありますが、なぜテラスに出ることに感染リスクがあるのか、その理屈は分かりません。
一般書の方に戻ります。
温室風の意匠と相まって、木目の棚もミカンの色に見えてきます。
大きなガラス窓には全面的にサンシェードが下がっていますが、これも薄オレンジ色。
館内が明るいのは良いのですが、本にとっては日光は敵。
当然想像されるように、色褪せが激しい。。
CD、DVD、VHSも置かれていますが、背中が見事に変色していました。
そして、こちらにも宮城谷昌光のコーナーが。
なぜここまで推しているのかは、分からずじまい。
先日亡くなった、瀬戸内寂聴の追悼コーナーもあります。
私がよくチェックする、コンピュータ、旅行の本は、いずれも寂しめでした。
蔵書数は、約9.1万冊。
開館は2001年。ということは合併前の三ヶ日町の時代です。
図書館の真向かいには、少しながらミカンが実っていました。
そして、その少し上からは浜名湖を遠望。
三ヶ日の魅力が、まさにこの周辺に凝縮されています。