図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

竹田市立図書館(大分県)

この日は、熊本経由で博多まで行く予定。
大分駅を朝6時半に出発し、8時に豊後竹田に到着。
すぐ背後に滝があるという、稀有なシチュエーションの駅です。

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豊後竹田駅

次の電車までの時間で、この街を観光します。
レンタサイクルを借りたかったのですが、貸出を行う観光案内所は8時半から。
歩いて街に出てみました。

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竹田のレトロな街並み

駅からほど近くにあったのが、竹田キリシタン研究所・資料室。
開館時間前ですが、鍵はかかっておらず、扉が開いてしまいました。
快く見学させてもらえました。
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重要文化財の鐘が置いてあり、自由に鳴らして良いというのは驚き。

ここでもらった、市内のキリシタン史跡の案内地図に載っていたのが、キリシタン洞窟礼拝堂
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8時半を過ぎたので、自転車を借りに戻ろうか迷いましたが、戻るのも面倒なのでそのまま岡城址まで歩くことにします。

街の端にあるのが、「坂の上の雲」にも登場する日露戦争の英雄、広瀬武夫を祀った広瀬神社。
鳥居の下がゴミ集積場になっていたのは少々興醒めでしたが。。写真には入らないよう配慮。
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階段の上からは、町が一望。
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ここまで来ると、「荒城の月」のモデル、岡城址へもあと一息。

思いの外早く着いたので、自転車を借りる必要は全くありませんでした。
ここには20年くらい前にも来たことがあるのですが、GWにも関わらず人が全然いなくて、まさに”荒城”というその雰囲気に圧倒されました。
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建築美を誇る姫路城などと比較するのは難しいですが、個人的には日本で一、ニを争う名城ではないかと思っています。
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間もなく、図書館の開く、朝10時。
5分ほど早く着いてしまったので、近くに見えたお寺に行ってみました。
廃寺かと思う荒れっぷりでしたが、大分県らしく、石仏が並んでいます。

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瑞泉寺からの眺め

10時になったので、改めて図書館へ。見るからに、デザイナーズ物件、という感じです。
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外から見ても綺麗でしたが、中も綺麗。
白が基調で、棚は円弧を描くように配置されています。
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カウンター傍にはエッセイ漫画家、益田ミリさんのコーナーがありました。
特に出身者というわけではなく、司書さんの趣味のようです。

カウンター横の奥まった所には、リサイクルコーナーがありました。
割に新しい本が多く、蔵書と見分けが付かないものも。

読書テラスもあります。少々狭いですが。
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椅子も、デザイン性の高いスツール。
低反発の玉状のものだったり、
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木製のカラフルな布張りだったり。
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太田市美術館・図書館を思い出させました。

まるごと大分コーナーには、
広瀬武夫滝廉太郎の他、児童文学の佐藤義美などの本があります。
郷土資料がこれだけだと少々寂しいかなと思っていたら、本体は後で登場します。

コンピュータの本は数十冊と、かなり寂しめ。
文庫本は豊富でした。

館内は瓢箪型で、西館と東館に一応分かれており、二階もそれぞれにあります。

まず西館の方。
上は展望学習室とのこと。
展望と言っても、一階が見渡せるだけでした。

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二階からの眺め

階段の脇にも本棚がありました。
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東館の一階は児童書で、
こちらの二階はティーンズ、郷土資料という両極端なものを置いている模様。
佐伯の図書館にあった「大分先哲叢書」はここにもありました。
郷土資料というより参考資料と言うべきものが多く、大分には関係無さそうな「鎌倉遺文」「世界の名画」なども。

ちなみに写真撮影は、申込書を書くと、首から下げる許可証をもらえました。
そろそろ帰ろうという時にダメ元で聞いてみたら、そういうことだったので、もっと早く聞けば良かった。

このお洒落な図書館、開館は2017年。
蔵書数は開館時の情報で、約13万冊。

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こちらが正面かも

豊後竹田の滞在時間は、電車の乗り継ぎの合間の僅か2時間46分でしたが、実に濃密なひと時でした。
駅では、間もなく電車が来ます、の案内と共に「荒城の月」がコーラス付きで流れました。

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