図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

阿蘇市立一の宮図書館(熊本県)

豊後竹田から乗った電車は、宮地行き。
宮地では、次の電車まで1時間20分あるので、ここでも少し観光。

阿蘇の山々を背景にした宮地駅

宮地駅から徒歩5分ほどの所に、図書館があります。

ハローワーク、就業改善センター、体育館など古い施設が並ぶ通り。
GoogleMapによるとこの辺りのはずですが、見当たらない。
もしかして古くなって潰したのか?と思ったら、周囲の建物とは一線を画す、ピカピカの図書館が現れました。

館内は絨毯敷きで、靴を脱いで入りますが、スリッパはありません。
内装はコンクリート打ちっぱなし、側板は白の、黒いスチールの本棚。
天井は石綿、なわけは無いですが石綿風の黒い素材。
まるで都会のカフェバーのような、洒落たインテリアです。

特集コーナーが幾つか設けられています。
まずは、この時期らしく「年末年始の家しごと」。
コンマリさんの本などがあります。

続いて「芸人が書いた本」。
芥川賞作家となった又吉直樹はもちろん、
劇団ひとり「青天の霹靂」、若林正恭「ナナメの夕暮れ」、矢部太郎「大家さんと僕」等々、評価の高い本も多数。
北野武、欽ちゃんこと萩本欽一太田光などの大物も。

最近多くの図書館で見かける、瀬戸内寂聴の追悼コーナーもありました。

郷土資料には、阿蘇、熊本の本が多数。
オウム事件についての本もありました。
宮地の一つ前の駅は、波野。どこかで聞いた名前だと思ったら、当時オウムが拠点を作ったことで有名になった所でした。

コンピュータ、旅行の本は少なめ。
DVDは回転棚に並んでいます。最近の映画が中心。
CDは見当たりません。

壁の本棚の上は、分野名を書いた扉があり、開けてみたら中にも本が入っていました。

時代小説の文庫の棚の上には、熊本城の模型がありました。

雑誌は20誌ほど。
失礼ながら、田舎町には不似合いなお洒落空間ですが、
「現代農業」が置いてあるのが、この地域らしさを表しています。

蔵書数は約5.6万冊。
かなり新しそうですが、いつ開館したのかは分かりませんでした。

阿蘇神社までは、徒歩10分ほど。
まだ時間があるので、行ってみます。
熊本地震で倒壊したというニュースが記憶にありますが、果たして今の状況はというと、、
修復が進んでおり、新しい社と古い社が混在していました。

平日でしたが、参拝客もそれなりに多く、賑わっています。
楼門については後2年かかるそうで、保護壁に囲まれています。

右が楼門の囲い

宮地駅の中には、豊肥本線災害復旧資料館がありました。

2016年の熊本地震の話かと思ったら、それ以前からあるようで、幾度も洪水被害に遭っては復旧を繰り返しているという歴史が紹介されていました。
そして、熊本地震の被害から復旧したのは、まだ昨年のこと。
さほど収益性の高い路線でもないでしょうが、幾度もの苦難を乗り越え、歴史を紡いできた人々の努力に、頭が下がります。

施設案内 | 阿蘇市立図書館