図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

五島市立奈留町公民館図書室(長崎県)

博多から船で一晩、五島列島の一つ、奈留島に上陸。
事前に一人乗り電気自動車、コムスのレンタルを予約しておきました。

f:id:n344sj:20211222201400j:plain
コムスとフェリー太古

一日乗り放題、燃料費込みで2000円。スクーターのようですが、一応普通乗用車。
しかし、3〜40kmしか走れず、充電に時間がかかるので、電気が切れたらお終い、とのこと。
仮に電気が切れたらどうしたらいいか聞いても、切れる前に帰ってきて、と言われるばかりで、少々不安になりましたが、
まあ、エコ運転には自信があるので大丈夫だろう、ということで出発。

まずは、千畳敷。朝8時。誰もいません。
f:id:n344sj:20211222201532j:plain

島に2つある教会の内の新しい方、奈留教会。
町中にあります。新しいと言っても、築50年。
f:id:n344sj:20211222204921j:plain

古い方の教会は、島の西の僻地にあります。
要予約ということなので、電話して30分後の訪問を予約。
教会の更に先にある、野首のダムに行ってみました。
f:id:n344sj:20211222213442j:plain
遠くから見ると、何だこれは?という感じですが、上に立つと、両側に海が拝め、絶景。

f:id:n344sj:20211222213642j:plain
北側
f:id:n344sj:20211222213713j:plain
南側

ここはなかなかの穴場でした。
もちろん本当はダムではなく、防潮堤のようです。

ちょうど良い時間になったので世界遺産、江上天主堂へ。
ボランティアガイドの方が待ち構えていました。
f:id:n344sj:20211222233450j:plain
大正7年の竣工で、重要文化財にも指定されています。
周囲の集落と合わせて、世界文化遺産に指定されていますが、集落と言えるほど家は残っていません。
このうら寂しい雰囲気が、苦難の歴史をより偲ばせてくれる気がします

電気を食うので、あまり山道には行かないよう言われていましたが、まだ電気がかなり残っているので、展望台に行ってみました。
小田河原展望台からの眺めは見事。
f:id:n344sj:20211222231155j:plain

ユーミン直筆の「瞳を閉じて」の歌碑も観光名所。高校の敷地にあります。
f:id:n344sj:20211222235407j:plain
隣の小中学校も合わせ、平日なのに全く人の気配はありませんでした。

人口3千人にも満たない割には、パチンコ屋も銀行もスーパーもある垢抜けた島です。
ここには図書館もあります。町の中心部にある、離島開発総合センターの一階です。
f:id:n344sj:20211222203616j:plain

離島の図書室なので、ちっぽけなものを想像していましたが、中は意外に広いです。
半分は児童書で、畳敷きのスペースもあります。

文庫本は500冊くらい、漫画も200冊くらいあります。
カムイ伝」「サイボーグ009」「バビル2世」など、古典的な作品が多めですが、
比較的新し目のものでは「るろうに剣心」などもありました。

本の上辺、天の部分に、年と月を示す数字の判子が押されています。
棚の高さに余裕があり、点の部分が見えるので、新しい本がひと目で分かります。
判の数字はほとんど本の出版年と一致しており、表しているのが入荷日なのか出版日なのか判断できませんでしたが、出版日とずれがある本も見つけたので、やはり入荷日のよう。
新しい本が結構多く、しかも出版後すぐに仕入れているものが多い、ということが分かります。

主婦向けと小説以外の一般書は、かなり少なめです。
語学の本は数冊。
雑誌は14誌ほど。主婦向けが多めです。
CD、DVDは合わせて30枚ほど。

郷土資料のコーナーには、五島、長崎、キリシタン、天主堂などに関する本があります。
郷土作家の本もあり、五島在住で小腸を切断したという、犬塚昭夫氏の詩やエッセイを収録した「断腸文庫」なるシリーズもありました。

コンピュータの本は皆無、、と思ったら、児童書エリアと思っていた所に2、30冊置いているのを発見。
意外に新しい本もあります。
旅行書も「まっぷる」が数冊あるのみ、と思ったら、郷土資料の横にありました。それでも数十冊程度ですが。
全体的に本の整理が甘く、どこに何があるかは少々わかりづらい気がしました。

漫画も一部、郷土資料の棚にありました。
ばらかもん」は作者が五島出身。

蔵書数、開館年とも情報は見つかりませんでした。
蔵書は、ざっと1万冊くらいでしょうか。

コムスはまだまだ走れそうなので、島の東の方にも行ってみました。

汐池。天然のラグーンのようです。
f:id:n344sj:20211222231021j:plain

続いて、城岳展望台。ここも見事な眺望でした。
f:id:n344sj:20211222204602j:plain

結局コムスで62km走りましたが、電気残量の目盛りは2/8。
島中の名所をほぼ回れたので、電気消費にそんなに神経質になる必要も無さそうでした。
コムスを返却し、次は五島列島最大の島、福江島に渡ります。

ご利用案内 – 五島市立図書館