図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

世田谷区立梅丘図書館(東京都)

この日の最後には、世田谷区の図書館に行くことを考えていたものの、
大橋図書館で閉館時間まで粘っていたので、外に出たら既に夜7時。

訪問先候補にしていた代田や下馬の図書館は、7時まで。
疲れてきたのでもう帰ろうかとも思いましたが、調べると夜9時まで開いている図書館も幾つかあるようなので、初志貫徹で行くことにしました。
選んだのはその中の1つ、梅丘
三軒茶屋と下北沢を結ぶ茶沢通りを途中で左折し、そのまま西に真っ直ぐ進むと、ちょうど突き当たりに梅丘図書館があります。
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隣には何やら小高い丘になった公園、羽根木公園が。
気になって上ってみると、、
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見事な梅園が!
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夜桜ならぬ夜梅も、なかなか乙なもの。
もちろん、酒宴を開いている人などはいませんが。
梅丘に、本当に梅の咲く丘があるとは、全然知りませんでした。
(これが地名の由来かと思ったら、ここに梅が植えられたのは梅ヶ丘駅開業より後とのこと)

丘を下り、図書館へ。
世田谷区の中でも数少ない、夜9時までオープンしている所なので、さぞかし先進的な場所と想像していたのですが、、、全く逆でした。

正面カウンターの横は、児童コーナー。
二階まで吹き抜けになっており、壁も床もレンガ調。
「ぬのえほん」も置いていました。

館内は複雑で、幾つもの部屋に分かれています。

児童書コーナーの奥には、CD、旅行書、医学、コンピュータ、雑誌などの部屋。
部屋の白い壁は剥がれまくっていて、かなり古さを感じさせます。
CDは千にも満たない数で、そして古い。
目に入るのはペギー葉山美空ひばりなど。徳永英明氷川きよし辺りが新しく思えてしまいます。
洋楽もクイーン、エアロスミスといったところ。

その奥の部屋には芸術、スポーツなどの本がありました。
棚にはかなり余裕があります。

後で館内図を見ると、それぞれ雑誌室、芸術閲覧室なる名前が付いていました。

雑誌室と反対側の戸を入ると、書庫と呼ばれるエリア。
内装、階段、本棚とも無機質で、如何にも書庫という趣き。
と言っても古い本だけ置いているわけでは無く、開架の書棚と同じ扱いです。
棚の間のピッチも、それほど狭くはありません。
瀬戸市の図書館を思い出します。

書庫の一階は文芸書、文庫本。
二階は辞書、自然科学、人文、社会科学。
三階は歴史、地理、工学など。
荷物専用のエレベータもありました。
しかし開架と同じとは言え、床は歩くとミシミシと音を立て、
絨毯はシミだらけ、雨漏り対策なのか、エアコンの周りにはバケツやブルーシートが置かれていて、満身創痍の体。
これは、休館間際の室蘭市の図書館を思い出させました。

書庫二階は、本館の二階に繋がっていました。
こちらには第一、第二閲覧室があります。
ここの机、椅子とも古い。
机の中央には、曇ガラスの仕切りが立てられています。
コロナ対策で、最近どこでも見られる光景ですが、ここの仕切り板はかなり古びているので、コロナとは無関係の元々の設置物の模様。

広い第一閲覧室の方には新聞や、世田谷区、東京都に関する資料も。
世田谷区の資料には、遺跡の調査報告書などの他、「世田谷のおはなし」「新・きぬた村のむかし話」「文芸せたがや」「玉電の歴史」等々、ローカルな本もあります。

蔵書数は約8.7万、音響資料が2千。
開館は1968年なので、堂々の築54年。
東京都内には古い図書館が多いですが、ここまでの所はそうは無いなと思っていたら、来年度中に建て替えられる計画がある、という情報も見つけました。
と言うほど工事が進んでいるようには見えませんでしたが。
それが本当なら、リニューアル後にも再訪したいものです。

小田急梅ヶ丘駅までは、ほんの数分。
高架化されたばかりで再開発中のためか、駅の周りは意外にもの寂しい雰囲気。ここに来る前に通った三軒茶屋、下北沢とはまるで違います。

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梅ヶ丘駅

新型コロナのまん延防止措置が続く中、夜8時台には続々と飲食店が閉まってしまいます。
駅前通りのお店で何とか夕食を摂り、スクーターで環八を飛ばし、埼玉の家に帰ったのは夜10時でした。
この日は中野新宿渋谷目黒、世田谷と5区もの図書館をはしごし、充実の一日でした。

梅丘図書館|世田谷区立図書館