図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

永遠の図書室(千葉県 館山市)

内房の館山に入ってきたのは、夕方4時近く。
朝、御宿を出てから約60km、房総半島の意外な広さを実感しました。

GoogleMapで図書館を検索したら出てきた、私設図書館に行ってみます。
館山駅から東に1km足らず、町中の大きな交差点に面して建つ、戦記、軍事、昭和史などの本を集めたという、永遠の図書室。
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古本の販売もしているようで、軒先に一冊百円の棚が出ています。
テーマがテーマだけに、どんな偏屈強面親爺が出てくるかと思えば、意外にも、フレンドリーな若い女性店員一人でした。

室内には噂通り、戦争、軍事に関する本がズラリ。
並の図書館ではまず置いていない、古い本が目立ちます。
歌集、版画集「巣鴨」は、巣鴨プリズンに収監されていた人々の作品集でしょう。
収蔵テーマに関するものなら、漫画、雑誌、DVDもあります。
軍内の教程本、軍人の同期会会報など、なかなか目にすることの無い希少な資料もあります。
本だけでなく、寄贈された勲章、軍帽なども飾られています。
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写真撮影について聞くと、全然OKです!とのこと。
本物かレプリカか分かりませんでしたが、機関銃も置かれていました。
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一部、テーマに関係なさそうな医学書美術書なども置いていました。

店員さんと他のお客さんとの会話からたまたま耳に入りましたが、図書館部分の蔵書数は、4300冊とのこと。
この時も寄贈された本の整理をしていたので、日々増えていると思われます。

中にも古本販売のエリアがあります。やはり一冊百円。
こちらは特に分野を限定していないようです。
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入館から30分は無料で、以降は1時間ごとに500円、というシステム。フリードリンクコーナーもあり、漫画喫茶のように過ごせます。
しかし、革張りのソファはありますが、何人も座れる広さでも無いので、商売として成り立っているのかは定かでありません。
営業時間も、13時から16時(土日は17時まで、月火は休み)とかなり短め。

元は薬局だったものを改装し、2年前に開館したとのこと。
来る前は考えつきませんでしたが、施設名は恐らく、零戦操縦士を描いた大ヒット小説「永遠の0」から取ったのでしょう。
今朝の五倫文庫に続き、とても稀有で興味深い施設でした。

徒歩数分の近くには、館山の市立図書館もあるので、旅の締めに訪問。のはずが、、
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まん防期間中は臨時休館!
あと2日来るのが遅ければ、開いていたのですが。今時、ここまで徹底している所は珍しい。
扉は開きましたが、予約の貸出、返却のカウンターがあるのみで、その先には入れませんでした。

館山市内も少し観光。館山城のある、城山公園へ。
お祭でもないのに、駐車場に誘導員が何人もいるほどの盛況。
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昔来た時は孔雀園があったのですが、最近別の有料施設に移されてしまったようで、残念ながら今は孔雀はいません。

時間と疲れを考えて、上まで登るのはやめようかとも思いましたが、やはり登ってしまいました。上からは、町と海が一望。
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5時になると、X JAPANの「Forever Love」のメロディが流れ始めました。さすが、YOSHIKIとTOSHIを生んだ町、館山!
温暖な地だけに、桜も咲き始めていました。
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後は、バイクを飛ばして埼玉の自宅へ帰るのみ。
渋滞を避けるため、行きと同様、海岸沿いではなく内陸を通って房総半島を北上。
しかし、三連休の中日でしたが、アクアラインの上り線はやはり大渋滞でした。

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