図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

くにたち中央図書館(東京都 国立市)

国分寺から、お隣の国立へバイクを走らせます。
途中通った下り坂は、多摩蘭坂。どこかで聞いた名前と思ったら、忌野清志郎の歌のタイトルになった所でした。
やがて、国立の文教地区に入りました。一橋大学や国立高校が建ち並ぶ、緑に溢れる大学通り

これは美しい。こんな所で育ったら、自然に勉強好きになりそう。
両隣の国分寺と立川から一字ずつ取ったという、安直な由来の国立市ですが、ブランドイメージはその両市を超えているでしょう。

三角屋根が人気の国立駅は、建て替え騒動で揺れていましたが、無事元の姿を取り戻せたようです。

JR国立駅

そんな街の中央図書館に行ってみます。
それは、野球場、テニスコートのある公園の片隅にありました。
住宅地の中で道も狭く、少々わかりにくい場所。駐車場は福祉車両用のブースしかありません。

外見は見るからに古そうでしたが、中に入っても、やはり少々古い感じは否めません。
高いスチール製の本棚も、一昔前という印象を与えます。

一階は一般書、新聞雑誌、CDなど。
壁をくり抜いた棚に、「地球の歩き方」「るるぶ」などの旅行ガイドが並んでいました。
コンピューターの本もそこそこありました。

二階は児童書。
集会室は、読書室として開放されていました。

三階は参考資料、地域資料。
地域資料はかなり豊富で、幅7,8mの棚が、国立の資料です。行政資料が中心。
向かいは三多摩の資料。こちらは本が多め。
その裏は2列に渡り、東京の資料。

画集、写真集もここ三階。
古くて巨大な画集がたくさんありました。10kgはあろうかという「ルーヴル美術館」は1960年代の刊行。

地下一階は、文芸書、文庫、新書、ノベルズなど。
スポーツや囲碁将棋の本もここでした。
特に文庫は多く、1万冊くらいはありそう。ヤングアダルト向けの文庫は一階にもありました。
外国文学の横には、洋書も。英語の小説が中心です。

この階には、シンキングチェアーもあるとのこと。
地下ですが、外の庭にありました。

植木鉢が置かれていたりして、人が座っていいような雰囲気ではありませんが。

開館は1974年。蔵書数は約18万冊。
外観を見た時と、館内に一歩踏み入れた時は、文教都市を自称する街の中央図書館にしてはしょぼいな、と正直思ってしまいましたが、
地上三階、地下一階から成るだけに、なかなかソフト面は充実しています。
なぜ館名が平仮名なんだろう?と思っていましたが、国立国会図書館と混同される恐れがあるから、と気付きました。
実際「国立図書館」でググると、国会図書館の情報ばかり出てきます。

裏には外階段がありました。上の階に直接入れそう。

そんなことをしている人は誰もいませんが、通行禁止とは書いていないので、多分行けるのでしょう。

場所は、JR中央線の国立駅からは南に約1.5㎞。南武線谷保駅の方が遥かに近くです。
随分町外れだと思っていたら、実は市役所もこの近く。今では信じがたいことですが、元々は谷保の方が町の中心だったそうな。

JR谷保駅

谷保駅の南にある、谷保天満宮にお参りしておきました。図書館からは、歩いても10分ほどです。

天満宮といえば牛ですが、ここの牛は何とも、ラフな線描。

思えば、天満宮菅原道真を祀る学問の神。正に、文教都市の面目躍如。
と言いつつ、この神社は交通安全祈願の発祥の地だったりもするそうで、帰り道の安全を祈っておきました。

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