図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

横手市立横手図書館(秋田県)

東北新幹線を、新花巻から僅か一駅で下車。
鉄道開業150年パスならではの贅沢をし、北上から北上線で、終点横手を目指します。
途中、駅に温泉があるというほっとゆだ駅に寄りたかったのですが、一度降りると次の電車は3時間後なので、総合的判断で泣く泣く断念。
この日の宿泊地、横手に着きました。

横手駅

ホテルにチェックインしてから、市内観光へ。
まずは市役所の横、ふれあいセンターの中にある、かまくら館。

−10℃の部屋で、一年中かまくら体験ができます。

たった100円の共通券で、横手城趾の天守閣にも入れます。
クマに注意、という目を疑う看板を横目に、小高い山を登ると、天守閣が現れました。

上階からは、街が一望。

共通券は、石坂洋次郎文学記念館にも入れるのですが、閉館の4時半までに回るのは無理そうなので、泣く泣く断念。
城内に文学碑があったので、これで我慢しておきます。

お城の下には、武家屋敷街もあります。

建物はあまり残っていないようですが、塀は風情を残していました。

日が暮れ始めた頃、図書館へ。
武家屋敷街からほど近く、横手川を渡るとすぐの所にあります。

一階のカウンター横には、館員が選んだおすすめ本100冊、その名もヨコワンなる展示コーナーが。
ちょうどこの日まで、横手で発酵サミットが開かれていたようで、発酵についての本も特集されていました。

郷土資料がなかなか充実しています。
元総理の石橋湛山が紹介されています。戦時中の一時期、東洋経済新報がこの近くに疎開しており、その際そこに勤めていたとか。
航空工学の佐貫亦男白水社創業者の福岡易之助なども紹介されていました。
文学者ではもちろん、石坂洋次郎
他にも県内の出身者として、石川達三、西木正明、矢口高雄などの本が置いていました。いずれも私の好きな作家、漫画家です。
「北方風土」なる雑誌も置いています。

細長いフロアの大部分は吹き抜けで、二階は一階の半分、プラス三角のバルコニーがあります。
小説以外の実用書があるという、二階に上がります。
白い絨毯に深紅のスチール棚、と洒落ています。
何となくフランスっぽい。

辞書、辞典類の並ぶ参考室には、モナリザが掲げられています。
フランスというよりイタリアでしょうか。
その横の美術書コーナーには、「日本の美術」「近代の美術」のバックナンバーが50年前から揃っていました。

後三年合戦(後三年の役)関連コーナーもありました。
名前は知っていても、どういう戦だったかは全く覚えていなかったのですが、
一般には清原氏が朝廷に反乱した話と思われているが、清原氏の内部抗争に源氏が介入してややこしくなったのだ、というような解説がありました。

私がいつもチェックする、コンピュータの本は少なめでした。

横手川側から

なかなか洒落た空気を醸すこの図書館、1984年に改築されたようですが、開館は何と1903年とか。とても長い歴史があります。
蔵書数は約9.1万冊です。

地域クーポン券をもらったので、これが使える店で夕食を、と思ったのですが、横手はいまいちお店が少ない。
せっかくフリーきっぷもあるので、電車で大曲まで行ってみました。
花火の街らしく、駅舎に花火が上がっていました。

全国チェーン店が目立ちますが、駅前にそこそこお店があり、無事クーポンを活用できました。

横手図書館|横手市公式サイト