図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

上越市立直江津図書館(新潟県)

新潟から新幹線、信越線快速を乗り継ぎ、直江津駅に到着。鉄道150年記念パスを使った3日間の旅の、最後の目的地です。
コンコースには、魚の形のイルミが並んでいます。

まちなか水族館とのコンセプトのようで、水槽もありました。

途中で一度平らになる、不思議な構造のエスカレータで一階に降り、外へ。

駅前通りは雁木造り。味わいがあります。

この駅の傍には図書館があるはず、なのですが、見当たりません。
と思っていたら、大きなホテルの壁に、図書館の文字が。。!?
ホテルの一部が、直江津学びの交流館となっていて、そのまた一部が図書館のようです。

思えば、この旅の最初に行った八戸の図書館も、ホテルの一部を間借りしていました。ホテルに始まりホテルに終わるとは、何とも奇遇です。

一階には、交流コーナーという名の勉強スペースがありました。制服姿の学生たちが黙々と勉強しています。
ガラスケースの中には、鉄道グッズの展示がされていました。

エレベータで三階へ。
かなり広々とした図書館がありました。月曜夜なので、人は少なめ。
左手にCD、DVDと新聞雑誌コーナー。
その先には小部屋があり、ヤングアダルトのコーナーになっていました。

学習室の前には、放送大学のCD、DVDがズラリ。
その横には「開業150年日本の鉄道」と銘打ったガラスケースがあり、
SLの模型、駅弁の箱、職員の帽子のミニチュア、直江津駅の昔の写真など、雑多な展示がされていました。

壁際の棚は上の方に大きく、文庫、ノベルス、全集、洋書、郷土資料などと掲げられています。遠くからでも目当ての場所がすぐ分かります。

宗教の本の所には、「親鸞」「良寛」の見出しと共に、多くの関連書籍が。
良寛は知っていましたが、親鸞も新潟の人とは知りませんでした。
パソコンの本はそれなりの品揃え。

真ん中の通路を歩いていると、いきなり緑色の巨大物体と出くわし、肝を冷やしました。うつむき加減で歩く子供の、等身大彫刻でした。

郷土資料は県内の市町村史、古びた本が大量にあります。上杉謙信直江兼続の本も多数。
その奥には、申込制の調査研究席なる部屋が。他にも、座る所は多数あります。

郷土資料の隣には「鉄道図書」なる掲示が。
「JR電車編成表」「列車編成席番表」など、見たことのない資料が大量に置いています。
時刻表も、「明治大正鉄道省列車時刻表」復刻版や、「貨物時刻表」「トーマスクックヨーロッパ鉄道時刻表」など、普通で無いものが。
古い本も多く、「日本国有鉄道百年史」は昭和47年の刊。隣の「日本の駅」も昭和47年刊。
あらゆる鉄道を小説の舞台に登場させる、西村京太郎の本も。

壁際だけでなく、その前の棚も三列分が鉄道関係。
棚の上には大きな文字で、「鉄道の町直江津」と掲げられていました。
鉄道関係の資料の充実度については、過去に訪れた図書館の中でも最高レベル。

この様子だと、雑誌コーナーにも鉄道雑誌が多数あったのか?ともう一度見に行くと、「鉄道ジャーナル」と「JR時刻表」、たまたま鉄道特集していた「サライ」がある程度でした。

二階に「こどもとしょしつ」があるようなので、階段で下りてみると、シャッターが閉まっていて、どこにあるのか分からない状態。

ホテルの方に渡り廊下で繋がっているようなので行ってみると、古い館内図がありました。
それを見ると、どうやら図書館がある所は、ホテルの宴会場だった模様。
そう言われると、大広間の周りに小部屋がある様は、なるほど宴会場の雰囲気がありました。

ともあれ、鉄道の本に溢れたここは、鉄道150年記念パスの旅を締めくくるに申し分のない、と言うか出来すぎなくらい相応しい場所でした。
蔵書数は約15万冊。その内鉄道関係は3500冊以上、とのこと。
開館は2010年のようです。営業縮小したいホテルと、金をかけずに施設を作りたい市の利害が一致したのでしょうか。

直江津駅

最後は、上越妙高駅から北陸新幹線はくたか号に。
指定席を取る権利が一回分残っていたので指定席を取りましたが、夜遅くの便なのでガラガラでした。
自宅に近い大宮ではなく、あえて終点東京駅で降車。

最後まで鉄道旅を満喫しました。

直江津図書館 - 上越市立図書館