門司、若松と北九州市の図書館をハシゴし、最後は小倉の中央図書館へ。
ここは、以前から来たいと思っていた所です。
最寄り駅のJR西小倉で下車し、南へ。
小倉城の堀と石垣が見えてきました。
お城を過ぎるとほどなく、奇抜なデザインの図書館が見えてきました。
先日亡くなった建築家、磯崎新氏の設計です。氏の代表作の一つとして、報道されていました。
最初に現れたのは、子ども図書館でした。
世界の絵本と地図、なる部屋がありました。地図の方はただの世界地図かと思ってパスしてしまいましたが、海外製の地図も展示されていたようです。
奥の右手が、中央図書館。左手は文学館。
子ども図書館の二階が、中央図書館の一階に繋がっていました。
フロア内にも階段があり、5段になっています。最近トレンドのバリアフリーとは対極ですが。
ここを知っていたのは、水戸市の西部図書館と同様、映画「図書館戦争」のロケ地になったことで有名だから。
しかし、撮影希望者に寛容だった水戸と違い、こちらは随所に写真撮影禁止の注意書きがありました。
しかしよく見ると、撮影は許可を得てください、とも書いてあったので、カウンターで聞いてみました。
すると、地下一階の事務所で許可証をもらえるとのこと。事務所は少々分かりにくい場所でしたが、許可自体は難なくもらえました。
と言うことで、館内写真も載せています。
コンピュータと旅行ガイドが隣合わせ。数はあまり多くありません。
CD、DVDも置いていましたが、これだけ?という少なさ。
二階に上がると、雑誌コーナーがありました。
400誌くらいとかなり多め。学術系のお硬いものが目立ちます。
ちなみに、一階にも百誌ほどの雑誌がありました。
二階も、やはりフロア内に階段があり、3段に分かれています。
コンピュータ本はここにもありました。結構高度なものも置いています。
二階にも一通りの分野の本が置いており、一階との違いが不明でしたが、置いている本がやや古め。
どうやら二階は参考資料室という扱いで、雑誌も専門雑誌ということになっていたようです。
郷土資料、行政資料のコーナーには豊富な資料、書籍が。
自分史文庫なる棚もありました。
多くは一般市民の書いたもので、自費出版と思われます。
地元出身の作家の小説も多数。五木寛之、葉室麟、三崎亜紀、等々。
図書館戦争の出演者の紹介パネルや、ロケの撮影マップもありました。
ここは撮影はOKでも、SNS等へのアップは不可、とのことなので写真は載せません。
何ともモダンで凝ったデザインの図書館ですが、こう見えて、約半世紀前の1975年の開館とか。
今でも充分斬新なので、開館当時はさぞかし市民に衝撃を与えたことでしょう。
蔵書数は約46万冊、もちろん市内では最大です。子ども図書館の方は約8万冊です。
隣接する北九州市立文学館も覗いてみます。
一階には大きなステンドグラスが。
一階は無料ですが、二階は有料エリア。
客はほとんどおらず、金を払って見るほどの所か測りかねたので迷いましたが、もう二度と来ないかもしれないし、、と思って240円を払って見学。
よほど有料エリアに入る人が少ないのか、受付の人に感謝されてしまいました。
出身者だけでなく、一時的に関わりのあった人も含め、
森鷗外、火野葦平、宗左近、林芙美子などの文学者が紹介されていました。
現代の人では、佐伯泰英、平野啓一郎、リリー・フランキー、松尾スズキ、帚木蓬生など。多彩な人材を排出しています。
続いて、お城のたもとにある、松本清張記念館へ。
多作なイメージでしたが、年表によると、小説を書き始めたのは40を過ぎてから。結構な遅咲きだったようです。
館内には書斎、というか家が丸ごと再現されています。が、ガラス越しに眺めるだけ。
読書室もありました。
氏の著作が全集、セレクション、文庫本と色んな形で揃えられています。文庫本は複数の出版社から何種もありました。韓国語版もあります。
キネマ旬報や、なぜか川端康成、太宰治の全集も置いています。
これを図書館扱いにして独立した記事にしようかとも思いましたが、図書館と呼ぶには無理があるので止めておきます。
ここは貸出はしていないので、本を借りたい人は図書館に行って、と書かれていました。
清張記念館では、小倉城、庭園とのセット券を買ったので、次はお城の天守閣へ。
現在の市名と一致しないためか、認知度は今一つの印象ですが、その高さ、大きさでは日本有数ということを知りました。
最上階からは市街が一望。図書館の全体が見渡せます。
庭園も見事。お城の方向以外は、高層ビルが背後に見えてしまいますが。
紫川を渡る、鴎外橋。博多のキャナルシティにも負けないお洒落空間になっていました。
最後は、是非一度見てみたかった旦過市場へ。
去年火災があったことで有名になってしまいましたが、しっかり営業しています。とは言え夕暮れ時だったので、ほどんどの店は閉まっているか、店仕舞い中でしたが。
そのレトロな雰囲気は想像以上、期待以上でした。まるで映画のセット。
次の電車への時間が無くなってきたので、
たまたま良いタイミングでやって来たモノレールに飛び乗り、JR小倉駅に。
門司港、若松と、”レトロ”という言葉の連発だった北九州市ですが、このモノレールが貫く小倉駅は超未来的です。