図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

中野市立図書館(長野県)

新潟県から長野県に入り、元々は飯山、長野市と寄るつもりでしたが、木島平村に寄ったために気が変わり、
南下して中野市へ行くことにしました。
国道403号線を下って行くと、果樹園が広がっています。
街に入ると、沿道に「信州なかのバラまつり」のチラシが目に付きます。この日が最終日のよう。
そう言えば、埼玉のバラのまち、与野の図書館で、同じバラのまちとして中野市が紹介されていたような。
どこが会場か知らないまま街の中心に向かって行くと、一際、人と車で賑わう所がありました。
一本木公園。ここが会場のようです。

駐車料金はバイクも車も千円。ちょっと高いので、外から覗くだけに留めました。

こちらは人の気配に乏しい、長野電鉄信州中野駅。やはり薔薇が咲いています。

駅の裏側に、図書館があるようです。
踏切を越え行ってみると、、高級料亭かお屋敷のような、ただならぬ雰囲気を醸す図書館が現れました。

駐車場はこの裏側。
玄関前には緑地があります。ゲートは、やはり薔薇に彩られています。

こちらが玄関。

中に入ると、すぐ右手に学習室がありました。その周りも座席が多数。
そしてそれらの席が主に中高生で占拠されています。かなりの利用率。さすが教育県、長野です。

続いて、半円状のDVD、CDの棚が。芥川賞直木賞の受賞作も並んでいました。
その裏はDVDの視聴席。
CDは少ないと思ったら、半円の片割れが反対側にあり、そこにもCDがありました。VHSも置いています。

本棚の間にも、フカフカそうなソファが多数配置されています。
座ってみると、見た目ほどソフトではなかったですが。

壁沿いの棚は、3mはあろうかという高さ。
最上段には文学全集や現代法規総覧など、利用率の低そうな本が。大体どこも同じですが。

10.5畳もの広さの、畳敷きの部屋も。立派な座卓が二台あります。
窓の外には日本庭園が広がっており、将棋のタイトル戦会場にもなりそうな雰囲気。

和室の外の庭

押鐘文庫なる寄贈本の棚もありました。
押鐘冨士雄なる、中野市出身、東京練馬在住の方とか。
音楽、楽譜、詩などの本が多め。

加賀文庫なる棚もありました。こちらは何と、作家加賀乙彦氏の寄贈。
東京出身ですが、軽井沢の別荘でも多くの作品を執筆したとか。
置いているのは、割と普通の文芸書です。

コンピュータの本もなかなか充実しています。読み物系が多め。
しかし、旅行ガイドは少なめ。特に国内は少なく、この後の計画を立てたかったのですが、参考になる本があまりありませんでした。
代わりに、「立松和平日本を歩く」なるシリーズが幅を利かせています。

文庫本は、木製の洒落た回転棚に入っていました。

郷土資料室は、カウンターの裏手にありました。
広大な長野県の各地に関する本が、ずらりと揃っています
ここも棚は高く、上の方は参考図書になっています。

児童書はさすがに棚は低いですが、見上げると、高い部分の壁には、大きな染め物製の絵が飾られていました。

二階はAVホール、飲食コーナー。
この時は映画上映をやっていたようです。
飲食コーナーと言っても、ただの部屋で自販機などはありません。

蔵書数は約23.3万冊、視聴覚資料は約5千点。
地方の小都市の図書館としては、かなり立派な部類でしょう。利用者もかなり多めです。
現在の施設は1993年の開館のようです。

その後はバイクで移動し、市内観光。
まずは中野陣屋・県庁記念館。

極めて短い間ながら、嘗ては長野県ならぬ中野県があり、県庁が設置されていたとか。これは全く知りませんでした。
二階にはなぜか、世界の馬グッズのコレクションが。

周囲には趣のある町並みが残っています。

有力武士の屋敷跡という、高梨館跡。
中は特に何もありませんが、堀が綺麗に残っています。

中野と言えば東京の中野区の方が有名で、知名度は劣ると思われますが、歴史と誇りを感じさせる魅力的な街でした。

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