図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

水戸市立中央図書館(茨城県)

県立図書館を後に、もうどこも寄らずに埼玉の家に帰るだけ、のつもりでしたが、
左折するはずの所を通り過ぎてしまい、やむなく次のポイントで左折すると、、
目の前に水戸市立中央図書館が出現。
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もう今日は寄るつもりは無かったのですが、眼前に現れてしまうとスルーするわけにもいかず、、
バイクを停めました。
北関東三県の同士、宇都宮市前橋市の中央図書館も県立図書館とセットで寄ったので、
ここに来るのも運命だったのでしょうか。

県立図書館からは、僅か半km程しか離れていません。
水戸から北へ、常陸太田、矢祭などを通って福島まで続く国道349号線沿い。
実はここには、昔も一度、ツーリングの途中にたまたま通りがかって寄ってみたことがありました。

二階の博物館に上がる外階段があるのですが、あいにくそちらは既に閉館済み。
一階の図書館の方は、平日も休日も夜8時まで開いています。
ちなみに水戸市の図書館は、月曜休館の所と金曜休館の所に分かれており、ここは後者。
金曜日が休館とは、ちょっと珍しい。

中に入ると、最初に現れるのは、新聞雑誌コーナー。
壁には、大きなモザイク画があります。

館内はさほど広くありません。
壁際には、文学全集の類がずらりと並びます。 
「日本思想体系」「GHQ焚書図書開封」など、渋い全集類も。

県庁所在都市の中央図書館なので、郷土資料はさすがに充実していますが、
県立図書館を見た後では、かなり見劣りしてしまいます。
「ふるさと文庫」は、ここにも置いていました。

視聴覚資料も、あまり多いとは言えません。

二階は、学習室と参考資料室。
博物館への連絡路もありますが、もちろん閉まっています。
学習室は、多くの学生たちで占められていました。
参考資料室は、辞書辞典類がたくさん。
こちらも意外に人がいます。高年男性ばかりですが。
ここにも、「江戸科学古典叢書」「戦史叢書」など、見慣れない渋い全集類が置かれています。

学習室の前の陳列ケースでは、金子兜太展をやっていました。
旧制水戸高校の出身だそうです。
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蔵書数は、41万冊とのこと。
正直、西部図書館の4倍もの本があるようには到底見えませんでしたが、、大きい書庫があるのでしょう。
開館は1980年。立地は悪くないのですが、県立図書館西部図書館等の新興勢の前に、
存在が埋没してしまった老舗、という印象でした。

今度こそ、まっすぐ家に帰るのみ。
と言いつつ、JR線を渡った先にある、千波湖の湖畔で小休止。
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大きな都市の中心部に程よい大きさの湖があるのは、日本では珍しい。
湖畔に多くの市民が憩う様は、どこか海外の街のよう。

常磐道に大渋滞の情報が出ているので、どうしようかと思いましたが、
適当な代替路も無いので意を決して入ってみると、実際はほとんど渋滞していませんでした。
たまたま解消に向かうタイミングだったのか、最初からガセ情報だったのか。。
ともあれストレスなく帰ることが出来、良い旅の締めくくりとなりました。

中央図書館 | 水戸市立図書館

茨城県立図書館(茨城県 水戸市)

水戸の中心部に入ってきました。
弘道館の近くにあるという、県立図書館を目指します。
北関東三県の内、栃木群馬の県立図書館には行ったので、残る一つも是非見ておかなくては。

近くに来ましたが、駐車場がどこか分からず、弘道館の周りをぐるりと回ってしまいます。
北側に大きな駐車場があったので、入ってしまいました。

バイクを停めて歩くと、見えてきたのは、見るからに元県庁という立地と外観の建物。
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現在も三の丸庁舎として、県庁の一部を担っているようです。

その隣が、県立図書館。
周りの芝生では、子供達が遊び回っています。
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図書館より星乃珈琲店の文字の方が目立ちます。
昼食がまだだったので、ここで食べようかと思いましたが、
星乃珈琲店は家の近くにもあるので、やめておきました。

一旦お堀を出て、街へ。すぐ近くにある、ベトナム料理店に入店。
上品なアレンジで美味でした。
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再び堀を渡り、図書館へ。
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中へ入ります。
吹き抜けになっており、中央には荘厳な階段が構えています。
しかし一階は、ほぼ星乃珈琲店
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壁には図書館の本棚があり、本を持ち込んで読めるようです。
しかしほぼ満席の大盛況だったので、外で食べておいて正解でした。
ちなみに、このエリアだけ撮影可とのことでした。

中央の階段を、二階に上がります。

正面の視聴覚ホールには、人が多数。
何のイベントかと思えば、学習室として開放されているようでした。

左手の方へ行ってみます。
郷土資料室は、さすがに県立らしく、膨大な資料があります。
行政資料が多いです。
郷土出身者の長塚節、野口雨情の本も多数。
橋のない川」で知られる住井すゑの本も多数。この人は奈良出身のはずですが、、
調べると、夫の出身地の牛久に長らく住んでいたようです。

最近の人だと、堂場瞬一海老沢泰久高里椎奈出久根達郎など。
夜のピクニック」「光圀伝」など、茨城が舞台の作品もありました。

県内で開かれた美術展のパンフレットも揃っています。
松蘿館文庫なる古文書の写しも。加藤松蘿なる大町人が集めたもののようです。

茨城県内の図書館ではよく見かけるローカル文庫、ふるさと文庫も勿論ありました。

続いて自然科学のエリア。
大学教科書的な本が大量にあります。
コンピュータの本も量、質ともそれなりに充実しています。

中央階段の右手は、人文科学エリア。
小説類は並の図書館レベルですが、他は圧巻の蔵書量。

一階に戻ります。
新聞・雑誌コーナーも充実。
学術、行政系のお硬い雑誌が多いのは、どこの県立図書館にも共通のようです。

その先は、CD、VHS、DVD。
ここがまた驚きの数。特にVHSの数は目を見張ります。
文化資料的なものが多く、 全体的に古めではありますが、映画や子供向けアニメも豊富。
CDが豊富と言えば、栃木県立や宇都宮市の図書館が思い出されますが、それらを超えているかも。

こどもとしょしつの前には、
古本市と称したリサイクル本コーナー、新型コロナウイルス関連本の特集コーナーなどがありました。
奥には、児童図書研究室なる部屋も。
児童教育や児童文学に関する本、教科書などが置かれています。

現在の施設の開館は2001年ですが、ルーツは明治36年に遡るとのこと。
蔵書数は2年前の情報で、団体貸出用も含め堂々の100万冊超。視聴覚資料は4.2万点。

ここは茨城県の、というか水戸藩の中心地。周囲を歴史散歩。
藩校、弘道館はすぐお隣です。閉館間際なので入りませんでしたが。
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道路を渡ると大手門。
水戸城に入っていきます。弘道館のすぐ南も小学校でしたが、
このエリアも現役の小学校、中学校、高校が陣取り合戦のように立ち並んでいます。
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こんな環境で学んだら、さぞ志の高い子になりそう。。

更に、堀跡と思われるJR常磐線を見下ろしながら渡ると、、
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本丸のあった所は、今は水戸第一高校
学校の構内ですが、医薬門は見学可能。
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JR水戸駅からも近く。
この辺りに、まさに水戸の歴史が凝縮されています。

アクセス - 茨城県立図書館

水戸市立西部図書館(茨城県)

旅の最終日。二晩お世話になったキャンプ場を後に、今回の旅の"本命"がある、水戸市へ。
午前中は温泉でのんびりしていて、お昼になってしまいました。
大通りに案内が出ていたので、それに従って右折するも、住宅地の狭い道に入り込み、路頭に迷ってしまいました。
案内するならちゃんと最後までして欲しい。。
仕方なく、スマホで道を調べ、地図に従って進むと、、ありました。

バイクを停めた駐車場からは、少々歩かされます。
広い緑地を遠巻きに囲む、回廊を通っていくと、、
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まるで神殿のような図書館が。。!
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ここが有名な訳は、何と言っても映画「図書館戦争」のロケ地になったこと。
私も旅の前に、わざわざDVDを観ておきました。

館内に入るといきなり、写真撮影には許可証が必要です、との案内表示が。
写真を撮りたがる人が、よほど多いのでしょう。
早速カウンターで申請し、首に下げる許可証をもらいました。

円型の館内は、まるで古代のコロシアムか劇場のよう。
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ただ正直、映画で見た印象よりは、小さい気がしました。

中央の広場を取り囲むように本棚が並びます。
円周の部分は、本棚に挟まれた狭い通路。
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館内図も、なかなか見ないユニークな形。
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二階に上がります。
白い張出し部分の裏には、ソファや読書席が隠れていました。

佐川文庫なる部屋がありました。
法学者で元水戸市長である佐川一信氏は、当図書館にの設立にも尽力したとのこと。
労働法、法哲学関係の8000冊の本が寄贈されています。
社会主義」「月刊社会党」といったレアな雑誌もありました。

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二階から

再び一階へ。
CD、DVDはカウンター前に分散して置かれています。
文化資料的なものが多く、ポピュラー音楽、映画は少なめ。

図書館戦争」のポスター、その隣に原作者や主要キャストのサインが飾られていました。
土屋太鳳なんて出ていたっけ?と思ったら、未見の続編に出演している模様。
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ここの他、北九州、十日町の図書館でも撮影していて、舞台となった"武蔵野第一図書館"は、3館の映像を組み合わせていたそうです。
他にも色々なテレビ番組、ドラマ、ミュージックビデオなどの撮影に使われているようで、
中村倫也滝藤賢一広瀬アリス、小島よしお等のサインがありました。

円の一番中心にあるのは、雑誌最新号、特集コーナー。
特集コーナーには「警察小説」「秋メシ&スイーツ」「ダイエット」の他、
「本日のおすすめ」コーナーもありました。
毎日更新しているとしたら、なかなかの労力。頭が下がります。
中央部のソファは、コロナ対策で使用禁止です。

雑誌棚の裏は文庫本。
やはりここも、時代小説が多いです。
佐伯泰英に限らず、人気シリーズにはシリーズ名の仕切り板が差されていました。

その向かいには、郷土資料コーナーがありました。
こんな一等地にあるのは珍しい気がします。
水戸学、天狗党水戸光圀徳川慶喜などに関する本が多数。

カウンターに撮影許可証を返却すると、ロケ地カードをプレゼントしてもらえました。
水戸市前橋市宇都宮市高崎市と連携して、映画やドラマに使われたロケ地のカードを作成、配布しているようです。

入ってきたのは北側でしたが、反対の南側にも出入口がありました。
こちらは間近に木が生い茂っています。
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駐車場も近くまで迫っていました。
それにしても、車が随分停まっています。中にそんなに利用客がいるように見えませんでしたが。。

中世ヨーロッパ風を自称するこのユニークな図書館、開館は1992年。
計画はバブル期、開館した時は既にバブル崩壊後、だったようです。
蔵書数は約10万冊。さほど多いとは言えませんが、その数字以上の威厳と貫禄がありました。

この後は、更に街の中心に入っていきます。

西部図書館 | 水戸市立図書館

北茨城市立図書館(茨城県)

山中の塙町から、太平洋岸のいわき市へバイクを走らせます。
あいにくの霧雨となり、ほとんど景色が見えない中、辛い1時間でした。

視界が晴れてきた頃、いわき市の南にある、勿来図書館に到着。
勿来と言いながら、お隣の植田の街にあります。
役場にしか見えない、見るからに古そうなビルです。
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いざ入ろうと思ったら、、、入口に「空調工事のため休館中」との掲示が。。
未練がましく図書館のある三階に上がってみましたが、本当に工事中でした。当たり前か。。

諦めて、昨日からテントを張っている、桂のキャンプ場に戻ることにします。
途中に寄れそうな適当な図書館が無いか検索すると、
北茨城市日立市の図書館が6時まで開いていそう。
どちらにするか暫し迷いましたが、日立までは6時に着けない恐れもあるので、北茨城に行くことにしました。

県境を越え、約5時間ぶりに茨城県に。
北茨城と言えば景勝地、五浦海岸があるので行ってみます。
時刻はもう5時過ぎ。岡倉天心が設計したという六角堂へ行く、五浦美術文化研究所の扉は閉まっていました。
肩を落として去ろうとしましたが、いや待てよ、確か他にも遠望できる場所があったはず。
更に南に進み、五浦岬公園へ。
駐車場にバイクを停めて歩くと、五浦海岸、六角堂が遠望できました。
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公園のすぐ傍には、大津岬灯台が寂しく佇んでいます。
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手早く名所巡りを済ませ、本日最後の訪問スポットとなりそうな、図書館へ。
北茨城市の図書館は、JR常磐線磯原駅の近く。
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日が暮れてしまい、良い写真が撮れませんが、
図書館と言うより美術館のような、美しいデザイン。
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中に足を踏み入れると、検温とアルコール噴射の一体機がお出迎え。

一階は児童書がメインです。
本棚の上には、カボチャの模型が乗っています。季節はもうハロウィン。

二階へ上がる階段の周りは、ループ状の雑誌コーナーになっていました。
その円の中心は、喫茶カウンターでした。あいにくもう閉まっていましたが。

二階は一般書。
木の床に、本棚も木製で、側板は紫や青の色が付いたガラス。
実に綺麗です。

階段傍の、やはり円形になっている棚は、芸術書、視聴覚資料、漫画のエリア。
CDは少ないですが、DVDは多いです。

通路にインターネット閲覧端末が幾つも置かれていますが、この机も丸く、囲いの壁も半円形。

建物自体もそうですが、通路も微妙に弧を描いていて、
全体的に”曲線美”にこだわっているように見えます。

「ひだまり交流テラス」は、飲食や談話が出来るスペースとのこと。
この時は閉館間際で、誰もいませんでした。

窓際にも、ずらっと閲覧席が並んでいます。
如何にも眺めが良さそうですが、日が暮れてしまい、何も見えません。
昼間なら太平洋が一望できるのか?と想像しましたが、
どうやら窓の向こうには大北川が流れている模様。
その更に先には海が見えるのかもしれませんが、確認できず。

郷土資料には、当地にアトリエを構えた岡倉天心、出身者である詩人野口雨情の本や、
嘗てこの周辺に多かった、炭坑についての本も。
茨城県の郷土文庫、ふるさと文庫はここにもありました。

このデザインセンス溢れる図書館、開館は2016年。
三階の屋上は、緊急避難場所にもなっています。
東日本大震災後の施設ならではでしょう。
蔵書数は約13万点とのこと。

この日は茨城、福島両県の計5館の図書館を訪問。
何とも個性的な所が目立ちました。
だからこそ、今時珍しいくらいオーソドックスな雰囲気の、勿来図書館にも入っておきたかった。。

その後は、桂のキャンプ場を目指し、街灯の無い真っ暗な山道を1時間以上、孤独な走行。
土曜日なので、キャンプ場は昨夜以上に賑わっていました。

北茨城市立図書館

塙町立図書館(福島県)

矢祭町を出て、お隣の塙町へバイクを走らせます。
想像していたよりは大きな町で、
街道沿いには、昔の洋館風の建物も残ります。
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ここも駅前に図書館があるようです。
駅を目指せば良いので、道に迷うこともなく到着。
駅前と言うより、駅と一体化していました。
観光案内所、コミュニティプラザも入っています。

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中央がJR磐城塙駅、右が図書館

コミュニティプラザには、富永一朗はなわ漫画廊なる部屋がありました。
富永氏はここの出身ではありませんが、当地と交流があったようです。
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中央が駅で、図書館は右方の長いスロープを上がっていった先。
途中でスリッパに履き替えます。
外観も山小屋風でしたが、中もやはり山小屋風。天井が高いです。
黒基調のインテリアがお洒落。

漫画が新旧織り交ぜ、かなり豊富。
寄贈の本もあるようです。
鬼滅の刃」が普通に書棚に置いてあるのは、初めて見たような。

DVDは、子供向け中心に少々あるのみ。
CDはイージーリスニング純邦楽などが目立ち、 ポピュラー系はほとんど無し。
雑誌は30誌ほどでした。

地元出身の実業家が寄贈したという、金沢彌平文庫というコーナーがありました。
比較的新しい小説が多いです。

障子の戸があるので開けてみると、畳敷きの和室が。
何の部屋かよく分かりませんが、中には文学全集などが少し置いてあります。

資料室は鍵がかかっており、利用する際はカウンターへ、とのこと。
ガラス窓越しに覗くと、県内の市町村史が並んでいるだけのようなので、入るのはやめておきました。

文芸書の棚を見ると、著者名の入った仕切り板が、厚紙製の手書き。
一部は印刷と思ったら、印刷なのは「あ」から「い」の途中まででした。
先頭から全部作ろうとして、早々に面倒になって手書きに切り替えたのでしょうか。
低コストで柔軟に対応できて、温かみもあり、これはこれで悪くありません。

塙町は「奥久慈サイクルルート」に入っているそうで、
自転車の本を集めた棚がありました。
自転車を扱った漫画も大量に集められています。
私が聞いたことがあるのは、「弱虫ペダル」くらい。
かわうそ自転車屋さん」「びわこ自転車旅行記」「南鎌倉高校女子自転車部」等々、
自転車漫画がこんなにあるとは驚き。
「サイクル野郎」は、オンデマンド出版という珍しい形態。

コンピュータの本は、かなり少なめでした。

開館は1992年とのことで、新しく見えますがほぼ30年経っていることになります。
蔵書数は10年前の情報で、7.6万冊。
1時間に1本電車が来るかどうかというJR水郡線ですが、図書館その他を併設することで過疎化を防ぎ、
効率化を図っている模様。
お隣の矢祭町とはまた違ったアプローチですが、工夫をこらした運営ぶりに感心しました、

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駅前通

塙町立図書館 | 塙町公式ホームページ

矢祭もったいない図書館(福島県 矢祭町)

何とか午前中の内に県境を越え、福島県に入りました。
ほどなく現れるのは、観光名所の矢祭山
紅葉には早いので、この日は素通りするつもりでしたが、
国道沿いに並ぶお土産屋と駐車場の賑わいを見ると、やはり足を止めてしまいました。

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矢祭山公園

名物の焼き鮎を片手に、JR線と久慈川の間の緑地へ。
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矢祭には何年か前にも来たことがあるのですが、
こんな綺麗に整備された緑地があった記憶が無いのですが。。記憶違いかもしれませんが。

更に北に進むと、JR東館駅を中心とした、矢祭町の市街地。

ここには有名な、と言うか今は忘れられていそうですが、開館時には結構話題になった図書館があります。
町の観光パンフレットにも載っています。

図書館があるのは、駅前駐車場の真ん前、
教育委員会、公民館も入る古い建物です。

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もったいない図書館

前には、移動図書館らしき車が停まっていました。
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入ると、自動の検温機がお出迎え。
去年からそうでしたが、茨城、福島はなぜかこれが多いような。
スリッパに履き替えて、廊下を進むと、外観とは裏腹にとても綺麗な図書館が現れます。
床は木製、本棚は側板が木のスチール棚。
高い所の窓には、障子が嵌められています。

ここが有名になったのは、館名の通り、
書店もコンビニも無い町に図書館を、と全国から本の寄付を募り、大量に集まった本と共に
開館に漕ぎ着けたという特異な経緯があるから。
蔵書は司書が責任持って選ぶべき、こんなやり方のものを図書館とは認めない、と
"図書館のプロ"からの批判もあったとのこと。
それはプロではなく、利用者が判断することだと思いますが。。

話題性もあり、開館当初から大いに賑わったようです。
現在も、田舎町の図書館にしては利用者多めに見えます。

蔵書数は40万超とのことですが、館内にはそんなにあるようには到底見えません。
大部分は書庫にあるのでしょう。
寄付が元なので、昔のベストセラー本の大量重複や、開架には不向きの駄本も多いと想像されます。

プロが言う通り、蔵書に癖があるのだろうかと見てみます。
新刊本の棚もありました。東野圭吾の新作などがしっかりあります。
漫画は、手塚治虫が多め。
美味しんぼ」「名探偵コナン」なども。

郷土資料も地元の人の寄付を受けてしっかりありますし、
辞書もあります。

吉村昭櫻井よしこ、の特集コーナーがありました。
吉村氏は当地ゆかりの著作もあるようですが、櫻井氏の方は何の縁か分かりません。
続いて、柳田邦男、絵本作家あべ弘士の特集。
両氏は、当館主催の手づくり絵本コンクールの審査員とのこと。

図書館側が言う通り、あらゆるジャンルを網羅し、蔵書に問題は無いと思いましたが、
学術系の本は少ない気がします。
私がよくチェックする、語学、コンピュータ、旅行はいずれもかなり少なめ。

開館時の寄付が中心なので最近の本は少ないですが、決して無いわけではありません。

CD、DVDコーナーもありますが、数はかなり少なめ。合わせて300枚くらいでしょうか。
CDは、一昔前の演歌が多め。
「福島の昔話」なるDVDシリーズがあるので、アニメかと思ったら、
語り部が話しているのを録画したものでした。

一通り眺めてみて、
新聞はあるものの、雑誌が無い、ということに気付きました。
こればかりは寄付で賄うのは難しいのでしょう。
これは少々残念な点です。

書庫は見学できる時はできるみたいですが、この時は館長がいないので駄目とのこと。
その代わり、38頁にも及ぶ手作り風の図書館パンフレットをもらえました。
それに拠ると、40万冊超の蔵書を集めて開館したのは2007年。
現在の蔵書数は開架6.5万、閉架39.9万の計47.9万冊。
町内の集会所、銀行、郵便局などにも本を置いているようです。
そして貸出は、全国誰でもできるとのこと。
「もったいない図書館の歌」の譜も載っていました。

横にある民俗資料室は、今は何も展示していないとのことでしたが、
農具などは並んでいました。

駅前では、ボランティアの町おこしスタッフが、無料でコーヒー、牛蒡茶を振る舞っていました。

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JR東館駅

平成の大合併の時、早々に「合併しない宣言」をしたことでも知られる矢祭町。
反骨精神を持って、独自の町づくりが行われているようです。

矢祭もったいない図書館

図書館プチ・ソフィア(茨城県 大子町)

久慈川沿いに北上、大子町に入りました。
袋田の滝が近いですが、紅葉にはまだ早いので、今回はパス。
町中に入り、ここの図書館にも寄ってみることにしました。
国道から外れた、町外れというか、山際にありました。
アクセス路の狭さでは過去最高かも。
プチ・ソフィアなる、ペンションかケーキ屋のような名前が付いています。
「小さな英知」とでもいった意味でしょうか。
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アルコール噴射と検温を経て、入館。
利用カードの無い人は入館票に連絡先を記入します。

中には部屋がいっぱいありますが、全て図書館。
公民館だった建物を、丸ごと図書館に改装したようです。
館内の写真を撮って良いか聞いたところ、そんなことは聞かれたことも無い、という感じで
戸惑わせてしまいましたが、OKがもらえました。

カウンターのある中央の部屋は、文芸書、漫画、児童書、新着図書。
児童書エリアには、靴を脱いで上がる部屋がありました。

階段で二階へ。
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二階は一般書。
絨毯敷に黒いシックなテーブル、椅子が置かれています。
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地球の歩き方」は10年前で更新が止まっていました。
郷土資料も少しですがありました。

コンピュータ関係含め、理科系の本は少ないですが、
東海村や福島第一が近い土地柄か、
原発についての本がやや多めな気がしました。

畳敷きの部屋もあり、中の壁際には文庫本がズラリ。
新書、漫画、もあります。
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この個性的な図書館、開館は2005年。
蔵書数は3万冊と少なめですが、部屋がいっぱいあるためか、蔵書が少ない印象は受けませんでした。

常陸大子駅前を通って、お次は旧上岡小学校へ。
茨城県で二番目に古いという木造校舎は、休日だけ見学可能になっています。
国の登録有形文化財
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閉校から20年経つそうですが、教室は最近まで使われていたかのよう。
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映画、ドラマのロケにもよく使われているようです。

図書館「プチ・ソフィア」 | 大子町公式ホームページ