図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

東松山市立図書館(埼玉県)

森林公園からの帰り、もう一つ図書館に寄りました。
車で10分強の移動でやって来たのは、
東松山市の中心部、東上線東松山駅から東に500mほどの所。
地下が駐車場になっており、雨の日も濡れずに入館できます。
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交通量の多い県道を挟んだ向かいには、下沼公園。
この道路を渡るのは面倒だなと思ったら、地下歩道でも繋がっていました。

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下沼公園

いざ、図書館内へ。
館内は広々としています。
本棚は木製。中央部は低い棚、奥はやや高く、さらに奥の壁沿いは更に高く、となっており、
より空間を広く感じさせます。

DVDは、館内用と貸出用がなぜか分かれていました。
館内用には、懐かしのLDも。
コロナ禍の緊急事態宣言下というご時勢、館内での視聴サービスは停止している所が多いですが、
ここは珍しく可能になっていました。
館内の閲覧席も、机は使用禁止ですが、椅子は間引かれてはいるものの使用可能でした。

CDは、柱の周りに八角柱になるように並べられた棚に入っています。

壁際の棚はまっすぐでなく、ノコギリの刃のように傾けられて立っています。
そして、短辺の部分は窓。
随所にこだわりを感じさせる、デザイン性高いレイアウト。

入口すぐの好い場所に、郷土資料のコーナーがありました。
2015年にノーベル物理学賞を受賞した、梶田隆章博士の関連本が集められています。
彼がここ東松山市出身とは、埼玉県民でありながら知りませんでした。
北本市の大村博士に続いて、ここにもノーベル賞受賞者。誇らしい限りです。

同じ並びには、「天の園」なる児童文学シリーズがずらり。作者は打木村治。
どこかで聞いた名前だと思ったら、飯能市の図書館で郷土作家として紹介されていた人でした。

本は全体的に充実していますが、旅行ガイドがなかなか豊富。
棚8個に、背の高い人が背伸びしてぎりぎり手が届く高さまで、本が並んでいます。

満足できたので、危うくこのまま帰ってしまいそうでしたが、まだ上の階がありました。
階段で二階へ。
ロビーは、「田口弘文庫」の展示となっています。
田口氏は、東松山市の教育長で詩人とのこと。
歳は四十ほども違うようですが、詩人としても彫刻家としても名高い高村光太郎と交流があり、
光太郎の書や、田口氏に宛てた葉書などが飾られていました。

中は、参考資料、郷土資料の部屋でした。
一階の郷土資料がちょっと寂しいと思っていたら、こちらが本体。
埼玉にまつわる、あらゆるジャンルの本が揃っています。
市民著作のコーナーもありました。
参考資料の方も辞典、辞書類が圧巻の品揃え。

三階は、学習室。
特に見る必要も無いかと思いましたが、一応覗いてみると、
黙々と勉強する学生たちでびっしりと埋まっていて、圧倒されました。
隣の席との間には、コロナ対策で急ごしらえしたらしき、仕切り板が立てられていました。

開館は、31年前の平成2年。
蔵書数は一般書が約27.6万、児童書が6.8万、郷土資料が1.4万。
この周辺、特に北側のエリアには小さな町村が多いので、こんな立派な図書館もあまりありません。
休館が原則月に1日、第四月曜日のみというのも高ポイント。

玄関ロビーも広々としており、リサイクル本が多数置かれていました。
片隅には埼玉県のマスコット、コバトンの巨大なぬいぐるみ。
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時勢を反映して、コバトンもしっかりマスクを着けています。

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