図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

前橋市立図書館本館(群馬県)

県庁からほど近く、歩いても5分ほどで来れそうな所に市立図書館があります。
大通りには面しておらず、周囲はとても静か。

何年か前に一度来たことがあるのですが、古びた所だった印象があるので、
もしかしたら建て替えられてしまったかも、と思っていましたが、変わらぬ姿で残っていました。

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南口

南側の入口から入ると、いきなりCDの棚。
県立図書館ほどではありませんが、なかなかの数で 1万枚はありそう。
左手は児童書コーナーのようで、漫画もここにありました。

笹の繁る中庭を眺めつつ、社会人読書室へ。
と言っても、コロナ対策で椅子は全撤去されており、普通に書棚が並んでいる部屋です。
随筆、詩、文庫、新書などが置かれていますが、DVDもなぜかここにあります。

メインのエリアは吹き抜けになっており、
二階はそれを取り囲むバルコニーの様になっています。
張り出した部分には絵画や、旧利根橋橋門装飾のレリーフが飾られています。
レリーフの説明文から、昭和49年の開館であることが判明しました。

その二階に上がると、
外国文学、スポーツ、山と自転車、アウトドアなどのジャンルの本がありました。

一階の奥には別の階段もあり、別の二階もありました。
こちらの二階は参考資料、郷土資料室、県内資料室。
郷土資料と県内資料をどう区別しているのか分かりませんでしたが、
県内の方は貸出可、郷土の方は館内のみ、という違いがあるようです。
みやま文庫は、どちらにも置かれていました。
郷土資料は、これも県立図書館には劣るものの、県都の中央図書館に相応しい圧巻のコレクション。
両者がこれだけ立派だと、むしろ統合した方が良いのでは、と余計なことを思わないでも無いですが。
古文書なる棚もあり、百巻超の「酒井家史料」が目を引きます。
開架されているのはコピーのようですが。
家康に仕えた酒井重忠が、前橋(古くは厩橋)藩の初代藩主だそうです。

前橋空襲特別展も開催していた様ですが、コロナ感染拡大を受け、休止に。
三階の学習室も、やはり閉鎖。
地下には前橋藩松平家記録編纂室なる、これまた歴史を感じさせる施設があるようですが、
これも閉鎖されていました。

一階に戻ると、雑誌コーナーは一時閉鎖されていました。
2時間ごとに消毒作業をしているようで、締め出された人たちが遠巻きに見守る中、ほど無く再開。

雑誌コーナーの先には東出口があり、どうやらこちらがメインエントランスのよう。
県や市の指定文化財を幾つも所蔵していることをアピールしています。
先ほどの酒井家史料は、市の指定文化財でした。

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東口

蔵書数は、約32万とのこと。
県立図書館の半分以下ですが、開架の本はこちらの方が多い印象を受けました。

その後は、再び街の中心部へ。
アーツ前橋は、閉鎖された商業施設を利用したというアートスペース。
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有料ゾーンもありますが、無料ゾーンだけでも十分楽しめました。

近くにはアーケードの商店街が幾つもあります。
その雰囲気は、とにかくレトロ。

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中央通り商店街

既に「お正月」のメロディが流れる商店街は、人通りも少なく、
古い店が多い、というより閉まっている店が多いです 。
コロナの影響も無くは無いでしょうが、この寂れぶりは一朝一夕で作られるものではありません。

こちらは前橋のマスコットキャラ。
養豚が盛んだからでしょうか。図書館の中でも活躍していました。

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名前は、ころとん

本館/前橋市