旅の最後に、長野市の南部、松代に来ました。
ここに来たかった理由は、これもとある本で知った、松代象山地下壕の存在。
松代には以前一度来たことがあるのですが、その時は存在を知らず、スルーしていました。
或いは、知っていたけど興味が湧かずに素通りしていたのかも。
まずは、公民館に図書室があるようなので、行ってみます。
ここは開館日時の情報が見つからなかったので、開いているのかは行ってみないと分かりません。
特に、この日は衆院選の投票日。公民館は投票所になっている可能性が高い。。
いざ来てみると、、案の定、投票所になっていました。外には、NHKの出口調査員がいます。
玄関から図書室は覗けますが、紐が張られており、立ち入り禁止。
やはり。。千曲市の図書館にも寄ったのも、こんなこともあろうかと思ってのことだったのですが。
図書室というより、開いたスペースに本棚を並べているだけ、という感じですが。
棚も本も、かなり年季が入っていそう。
気を取り直し、象山神社へ。
幕末の賢人、佐久間象山を祀った神社。
神社名から「ぞうざん」と読むのを初めて知りました。ずっと「しょうざん」だと思っていた。。
と思ったら、人名は「しょうざん」「ぞうざん」どちらでも良いとされているそうな。
勘違いで無かったと分かり一安心。
いよいよ、象山地下壕へ。
営業は4時まで、入場は3時半までと案内されているのですが、
3時15分に着くと、もう受付は店じまいしようとしていました。
入れてもらえましたが、3時45分には出てくださいとのこと。
入場は無料。ヘルメットを借りて入ります。
象山地下壕。またの名を、松代大本営。
戦争末期、米軍の攻撃を逃れるため大本営をこの地に移す計画を立て、突貫工事で作られた地下壕。
政府機関や放送局も移転する計画だったようです。
見学できるのはL字型の一区間だけですが、実際には平安京の如く縦横に壕が掘られています。
受付の裏に、「もうひとつの歴史館」なる小さな博物館があり、200円を払って入ってみました。
解説していただいたところによると、ここ以外にも、近辺に幾つも地下壕が造られており、
天皇の御座所予定地も現存しているとのこと。
これは見なくては!
ここに入らなければ、また存在を知らぬままパスする所でした。
南に2㎞ほど行くと、山に挟まれた川沿いにひっそりとありました。
こちらにも地下壕があり、この一帯が今は気象庁の地震観測所になっています。
天皇御座所の予定地。戦時中に造られたとは思えない、古さを感じさせない建物でした。
そして、皇居とは到底思えない簡素さ。
畳敷きの部屋を外から覗くことも出来ます。
それにしても、戦争末期の一時期、この地が日本の首都になろうとしていたとは。。。
目の前の風景からは、全く想像ができません。
日本人のどれだけの人が、この史実を知っているのでしょうか。
恥ずかしながら私は最近まで知りませんでした。
街の方に戻ります。
長野電鉄の松代駅跡。
以前来た時は、まだ営業していたような。
2012年に路線は廃止になったそうです。
最後は松代城跡。
無料ですが、入場は4時半まで。ギリギリの時間でした。
この日は10月の最終日。11月からは4時に切り上げになります。そういう意味でも本当にギリギリ。
時間切れで回れませんでしたが、この街には他にも、無料で見学できるお屋敷など、見所がいっぱいあります。
またいつか、来てみたいところです。