図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

鹿沼市立図書館粟野館(栃木県)

栃木の山中で立ち寄ったのは、星野遺跡。
寄る予定は無かったのですが、道路沿いにしつこく案内看板が出ているので、根負けしてしまいました。
古代人の復元住居が立っています。

訪れる人は極めて少なそうな小さな博物館があり、出土した土器などが展示されていました。

現在は鹿沼市の、旧粟野町に入りました。ここでも図書館に寄ります。
入口には「歴史民俗資料館」とあり、図書館は本当にここ?と思いましたが、よく見ると「鹿沼市立図書館粟野館歴史民俗資料館」と書かれていたようで。まるで経文。

玄関でスリッパに履き替え、入ります。
自動ドアが半開きになっています。コロナ対策の換気かと思ったら、単に故障中でした。

館内の床は木の板張り。
正面にCD、雑誌があります。
CDのラインナップは、昭和から平成初期という感じですが、数は豊富。
DVDも映画、子供向け中心にそこそこの数置いています。
雑誌は50誌ほど。

左側一帯は、児童書。
一番奥は半円型の絵本コーナーでした。
コミックもありました。
マンガ本に紛れて、「COMICテスラ」なる見慣れないマンガ誌が並んでいます。
宇都宮にある文星芸大の、学内コミック誌とのことで、非売品でした。

玄関に掲げられていた資料館は、展示室一部屋だけ。右手の階段脇にありました。
農具、鉱石、動植物の写真などが展示されています。
この辺りは、最近話題の大麻の栽培地でもあるようで、その栽培法、利用法などが紹介されていました。
違法薬物としての側面には全く触れておらず。
粟野町の歴史の年表は、4町村が合併して新生粟野町が誕生したという、昭和30年で止まっています。
この年表が作られたのは平成に入ってからのようですが。調べると、鹿沼市との合併は2006年のことのようです。

おすすめ本、新着本、文学賞の受賞作品などのコーナーは一階にありますが、
その他一般書は、階段を上がった二階。

二階の室内に入るとすぐ、ハヤカワ・ミステリ専用の回転棚がありました。
他にも、旺文社文庫特性版に、岩波文庫も創刊70年記念の特製版、平凡社文庫など、やや珍しいシリーズを集めた回転棚が。
ノベルズの棚も2つ。

壁際の棚にはA壁、B壁、C壁、D壁と名前が付けられています。

郷土資料は、行政資料や栃木の歴史に関する本が多め。
先に寄った葛生では田中正造の本が大量でしたが、ここは渡良瀬川流域では無いためか、あまりありません。

栃木県史、県内市町村史が並ぶ中に、なぜか埼玉県の「岩槻市史」「坂戸市史」もありました。
神山文庫なるコーナーには、古い歴史の本が並んでいます。

コンピュータの本は数十冊とかなり寂しめ。
それにしても、薄暗い。節電のため、蛍光灯は半分くらい消えています。
ともあれ、山間の小さな町ということで正直しょぼい図書館を想像していたのですが、思いの外立派な施設でした。
現在の施設は1990年の開館で、蔵書数は約10万冊とのこと。

その後は、1kmほど西にある廃校、旧粟野中学校を見に行ってみました。

味わいある木造校舎は、国指定有形文化財で、ロケにもよく使われているとか。
あいにく、中は見学できず、外から見るのみでした。

アクセス|鹿沼市立図書館