図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

大田区立羽田図書館(東京都)

雑色駅から電車に乗って帰ろうと思っていたのですが、時刻はまだ午後2時。
とは言え朝から歩き通しで、一日分の体力は既に消耗。どうしようかしばし迷った後、やはりもう少し寄り道することにしました。
目指すことにしたのは、徒歩30分以上の羽田図書館。
雑色駅の東に伸びるのは、水門通り。商店街になっていますが、駅から離れるに連れ、人通りも開いている店も減っていきます。

左に曲がってしばらく進むと、七辻。文字通り、七つの道が交差する交差点です。

写真1枚で表現するのは難しいのですが、確かに7本あります。
案内看板も立っていて、できた当時は農耕地だったとか。今の様子からは想像つきません。

時計回りに数えて5番目の道に曲がり、あとはひたすら真っすぐ行けば、羽田図書館。
平凡な住宅街が続くのかと思えば、途中から商店街になりました。糀谷駅が近いようです。

更に行くと、大きな公園が現れました。
その一角には、ガラクタ公園なる自虐的な名前が付いていますが、これがなかなか侮れない。
都電とSLが置いてあるところまでは、さほど珍しくないのですが、

トラックやモーターボートもあります。子供には興味深いでしょう。

更には消防車も。これは大人でも気になります。その向こうのスペースシャトルは、さすがに本物ではありませんでしたが。

更に進むと、ようやく図書館がありました。結局40分以上は歩いたでしょうか。

館内は、手前は丸く、奥は平らの弾丸型。飛行機の尖端をイメージしているのでしょうか。
入るといきなりコンクリートの低い壁が立っており、中に進むには左右に回る必要があります。
中央は吹き抜けで、正面がカウンター。
その上には鯉のぼりが泳いで、、はおらず垂れ下がっています。

半円形のソファがカウンターを囲み、その外側は雑誌の棚。百誌ほど。
雑誌棚の上には「地球の歩き方」などの旅行ガイドが置かれています。

その更に外側が、本棚のエリア。
基本は壁で仕切られていて、行き来できるのは一部壁の無い所だけ。
通路には、姉妹都市であるアメリカ・セーラム市の紹介もありました。

外周部の玄関側は、参考図書コーナー。
洋書が豊富で、東野圭吾クスノキの番人」の中国語版など、新しめの本が置かれています。
真新しい本が揃うコンピュータ関係の横に、郷土資料コーナー。ここも大田区と東京都に分けられています。やはりここの本は古め。
奥には8畳ほどの和室があり、読書に勤しむご老人が2人。

カウンター裏の辺りに、袋小路になったAVコーナーが。
数千枚のCDには、アーティスト名の仕切り板があります。ビートルズ井上陽水から、きゃりーぱみゅぱみゅSHISHAMOまで。
比較的新しめと言って良いでしょう。
DVDも100枚ほど、VHSも20本ほどありました。

左右の外周部は繫がっておらず、中央部を通る必要があります。
右側は児童書。左側の半分ほどでした。

羽田の名を冠しているので、飛行機の本が充実しているかと思いきや、工学コーナーも郷土資料も、特にその傾向は見られません。むしろ鉄道の本の方が多いくらい。
全日空の30年」など、らしさを感じる本もありましたが。
思えば、成田空港最寄りの図書館も今年行ったのですが、そこも飛行機色は特にありませんでした。

二階は、申込み制の読書室。カフェ、というか小さな喫茶コーナー「WING」もありますが、営業時間は12〜15時まで。もう閉まっていました。

蔵書数は約12万冊、視聴覚資料が5千点。
開館は1994年。
裏がどうなっているのか気になり、回って見てみると、地味な造りでした。

最寄り駅は、京急の穴守稲荷。駅にも鳥居があり、参拝者向けの駅であったことが分かります。

京急穴守稲荷駅

駅の脇の踏切は、羽田空港へのトンネルが目前に迫っています。

せっかくなので、駅名になっている穴守稲荷にお参りします。
徒歩数分で着いたのは意外にも、ピカピカでモダンな神社。

伏見稲荷よろしく、鳥居の列が。

人工の山もあり、頂上にも祠がありました。上空を、ひっきりなしに飛行機が轟音を立てて通っていきます。

小さな狐や鳥居が、大量に奉納されていました。
外国人受けしそうな、アトラクション要素の多い神社でした。

穴守稲荷駅に戻り、この日初めて電車に乗車、帰路に就きました。
結局この日は、京急で言うと鶴見市場からここまで、8駅分ほども歩きました。

大田区ホームページ:羽田図書館