図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

体育とスポーツの図書館(愛知県 豊田市)

豊明を出て、車を東に走らせます。トヨタの工場、豊田市街をかすめ、山道に入りました。
やがて、足助の町に到着。

古い町並みの残る情緒ある町ですが、今はここも豊田市

GoogleMapによると、この町にはスポーツ関係の図書館がある模様。
歩いていると、道に案内看板が出ていました。

車は到底通れない狭い路地を行くと、坂の上にまた看板が。

更に上って行くと、ありました。

普通の家のようで、通りすがりだと若干入りづらいかも。
玄関をくぐると、スタッフの人が1人。温かく迎えてくれました。

NPOが運営しており、入館は無料。
中も普通の家のようですが、本が大量に詰め込まれています。

玄関脇には洋書の棚。
その向かいは漫画。
「タッチ」「ハイキュー」「行け!稲中卓球部」「YAWARA!」「SLAM DUNK」など、あらゆるスポーツを題材にした漫画が揃っています。
なぜかスポーツものではない「ブラックジャック」も。

新聞記者の取材ノートも置いていました。

種目別の本の他、
指導書、実践記録、オリンピック、身体論、性教育、登山・キャンプなど、様々なテーマの本があります。
本以外にも色々なグッズを陳列。

古い本も多く、一際目を引いた「日本庶民生活史料集成」は1969年。思ったほど古くはありませんでした。

武道、兵法も流派別に。
「スポーツ評論」には、玉木正之氏のコーナーが。
「スポーツと文学」には沢木耕太郎村上龍山際淳司など、スポーツに関する著作の多い作家の見出しが付いています。

「相撲」「野球界」「バレーボール」などの雑誌のバックナンバーを製本したものもズラリ。
古いものは昭和20年代から揃っています。

奥は、中村敏雄文庫なるエリア。
体育・スポーツの研究者、中村氏の寄贈で、ここだけで書籍、資料が約5千点とか。スポーツと関係ない本も多数ありますが。

元は養蚕関係の家屋だったそうで、百年前の写真が飾られていました。
図書館になったのは2010年。退職した教員が蔵書の処分に困って始めたとか。
店番は色んな団体が持ち回りでやっているそうで、この時は陸上をやっているという女性でした。

蔵書はほとんど寄贈だそうで、公式サイトには5.9万点と書かれています。
日々増えており、床が抜けるのを心配するほどとのことなので、最新状況ではもっと多いかもしれません。

崖の上にあるので、眺めは良好。

気持ちの良い庭もあり、観光地足助にあって超穴場スポットだと思いますが、訪れる人は少ないようです。

カフェでも併設すれば、人気が出そうな気もします。
後で知ったところでは、開館は土日のみ。訪問日に開いていたのは幸運でした。
帰りはもう1つのアクセス路、つづら折りの坂道を下りました。

上るのは少々きつそうですが、スポーツで鍛えた人達には何の苦でもないでしょう。

NPO法人体育とスポーツの図書館