図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

ちえなみき(福井県 敦賀市)

年末年始は、青春18きっぷで帰省を兼ねた旅行に。早朝に埼玉を出て、福井に向かいます。
南の方から普通電車で福井に行く時は、敦賀駅で2、30分の中途半端な乗換待ちが発生、時間潰しに困るのがお決まり。
だったのですが、この度駅前に面白いスポットが出来たと聞き、今回はその待ち時間を楽しみにしていました。

敦賀駅

再来年春の新幹線開業を控え、駅舎も周辺もどんどん新しく生まれ変わる中、駅前に出来た「TSURUGA POLT SQUARE otta」、

その中に誕生したのが、不思議な読書空間「ちえなみき TSURUGA BOOKS & COMMONS」。

入口

「これまでの書店や図書館とは全く違う知の大系によって分類された書籍空間」とのこと。
複雑な配列の本棚に、お洒落に陳列された少々マニアックな本たち。まるでセレクトショップのようですが、こう見えても公営施設です。

読書席もたくさんあり、自由に読むことが出来ます。

一階は「世界知」。
「文化・生活」「歴史・社会」「生命・科学」の3テーマで色分けされていて、更に独特のテーマごとに分類されています。
スケールは違いますが、これまた今年誕生した石川県立図書館を思い出させます。

カフェもあり、お茶を飲みながら本を読むことも出来ます。
文字通り日本茶や抹茶スイーツのお店で、カフェと言っても珈琲はありません。

上階への階段も本に囲まれています。

二階は絵本と「日常知」。

絵本ワンダーランド

港町敦賀をイメージして、船の帆が掲げられていました。

そして二階から一階を眺めると、サプライズが。

本棚の上にメッセージが書かれていました。

本は基本的に売り物で、その場では読めても貸出は出来ないので、図書館よりは書店に近い存在です。
しかし山積みの新刊書、ベストセラー、雑誌で利益の大半を稼ぐ一般の書店とは、明らかに一線を画す品揃えと陳列。
話題の新刊もどこかにあるのでしょうが、まとまって置いてはいないので分かりません。雑誌も見当たらず。
とは言え、やはり売り物なので、あまり古い本はありませんが。

今年9月にオープンしたばかりのこの施設、3ヶ月で来場者10万人を超えたとかで、この日も地元の人や旅行者で大いに賑わっていました。
全国の図書館を紹介してきたこのブログの中では異色ですが、ほとんどの図書館が休館する年末年始にも営業(大晦日のみ休業、三が日は時短営業)している貴重な存在として、今年の締めを飾ってもらいました。
これからは敦賀駅でどんなに時間が開いても、暇することは無さそうです。もっとも、新幹線が開業してしまうと、青春18きっぷでの旅はしにくくなってしまいますが。。

敦賀市知育・啓発施設「ちえなみき」