さて、次は県立熊谷図書館。
埼玉県立図書館は、
かつては川越駅の傍に分館があり、何度か覗いたことがあったのですが、いつの間にか無くなっていました。
本館は浦和にあると思っていたらそれも無くなり、
今は熊谷と久喜の両館が、ジャンルごとに分担しているようです。
熊谷市立図書館からは新幹線、秩父鉄道、高崎線をくぐり、市街地を通り抜けてバイクで10分ほど。
熊谷駅からは北に1.5㎞ほどの、住宅地の中にあります。
これも一見して古さを感じさせる建物です。
一階にはビジネス支援室。
後で覗くことにして、まずは二階に上がってみます。
二階は社会科学、産業、視聴覚資料。
無機質なスチール棚に、びっしり本が並んでいます。
CDの棚を見てみると、大半がクラシックで、かなりの品揃えです。
他には落語、伝統芸能など。
ジャズは少々ありますが、ロック、ポップスは無さそうでした。
DVDの方は、映画ばほんの少々で、NHKの番組など、教育的なものが大半。
実に"固い"チョイスです。
雑誌コーナーもありますが、こちらも実に地味。
教育、福祉などの、公務員向けかと思われるようなものが目立ちます。
資料閲覧席は、普通の図書館のように、黙々と勉強する学生で賑わっていました。
廊下に出ると、ビデオディスクの目録が置いてあるのを発見。
ビデオディスクって何?と思ってよく見ると、どうやらレーザーディスクのことのようです。
さすがに最近のものは無いですが、こちらは一般的な映画が結構揃っていました。
県立図書館なので、県民なら誰でも利用、貸出できるでしょうが、返却はどこで出来るのだろうかと思い、
職員の方に聞いてみました。
すると、提携している市町村の図書館なら返却できるとのこと。
受付館のリストをもらいましたが、恐らく県内の公共図書館ならどこでも大丈夫です。
ただし、自分で梱包して、伝票のようなものを書かないといけないそうです。
面倒くさい。。
送料こそかかりませんが、宅急便で送るようなものですね。
ここにしかない、どうしても借りたいものがあれば別ですが、特に無かったので、やめておきました。
三階は、総記、人文科学、海外資料、埼玉県資料です。
外国語の本は、結構な冊数が並んでいます。
ウルドゥ語、ペルシャ語、ロシア語、などマイナーな言語のものもあります。
珍しいもので、諸外国のパンフレットを集めた棚がありました。
観光ガイドが多いですが、「フィンランドの教育」などの政策紹介も。
どうやって集めたのかと思ったら、各国の大使館、観光局から寄贈されたもの、と書かれていました。
最後に、一階のビジネス支援室を覗いてみます。
こちらもベストセラーのビジネス書の類は少なく、就業規則、起業準備、〇〇になるには、
などの実務的な本が多いです。
今どきの起業家が、こういう所を利用するかというとちょっと疑問ですが。。
さて、初めての、川越での体験を含めれば約二十年ぶりの県立図書館でしたが、
実に地味、真面目という印象でした。
各市町村で立派な図書館を持っているのが当たり前の現在、
北の果ての熊谷の郊外、もう一館は久喜という立地も微妙な県立図書館の存在価値は、
かなり低下している気がしました。
文書、資料の保存、研究といった裏方の役割はあるのでしょうが。
ちなみに熊谷には、県立の点字図書館もあるそうです。
同じ場所にあるのかと思ったら、1㎞程離れたまた別の場所のようで。
あいにく点字が読めるわけではないので、今回は訪問しませんでした。
外に出て、時計を見ると、まだ3時。
時間があるので、群馬県を目指すことにします。(更に更に続く)