図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

ミライon図書館(長崎県 大村市)

旅の最終日。昼の便で長崎空港を発ちます。
空港所在地は、長崎市からは少し離れた大村市

JR大村駅

電車で早めに来て、市内観光。
小雨の降る中、アーケードの商店街を通れたのは助かりました。

駅から海に向かって約1km、玖島城跡にある大村公園まで来ました。

玖島城跡の石垣は、なかなか見事。

本丸の辺りは大村神社になっています。

お城からは大村湾がすぐそこです。

海に注ぐ川の河口には、大きな白鳥がいました。

大村線の線路を越えた辺りは、武家屋敷街ということになっていますが、立派な石垣に雰囲気は残るものの、ほぼ普通の住宅街。
そんな中、旧円融寺庭園は綺麗に残っています。国指定名勝ですが自由に出入り可能。

開館の10時になったので、この日の本命、ミライon図書館へ。
2019年に開館したばかりの、長崎県立図書館と大村市立図書館が一体化したという、珍しい施設です。

館名のonは、大村と長崎の頭文字でしょうか。
それにしても、県庁所在地でもない市の図書館が、県立と一緒になるとは。
県都長崎市の立場は。。?

大村駅からほど近くなので、空港へは駅からバスに乗ろうと思っていましたが、図書館横にもバス停があり、絶妙な時刻に空港行きのバスがあることを確認。
これで安心して見学できます。

玄関を入り、県内の広報誌が並ぶ廊下を進みます。
一階は児童書、二階は学習席で、三階が一般書。
館内撮影は、カウンターで許可証をもらうことで可能でした。
大きな斜めの屋根は、帆掛舟でもイメージしているのでしょうか。

棚には番号が振られており、分かりやすくなっています。
本棚の側板は木製。
上部には蛇口のような形のライトが付いていて、本を照らしています。

CD、DVDは数百枚程度と、あまり多くはありません。
文学の本は、単行本と文庫本が一緒に置かれています。
荒川区の図書館でやっていた、「吉村昭東日本大震災」のパンフレットが置いていました。
雑誌は200誌ほど。県立としては、標準的な数でしょうか。

そしてもちろん、郷土資料は充実。
県立でもあり市立でもあるので、大村市郷土資料と書かれた棚が多数。
キリシタン研究」「イエズス会日本報告集」などの古い史料がありました。
原爆記録、島原の乱シーボルトなど、長崎県に関する本も沢山。

洋書は英語がほとんどですが、
ヘブライ語ルーマニア語も数冊ありました。
上海図書館から寄贈されたという中国語の本も。

コンピュータの本も豊富。
オライリー・ジャパンの本など、専門的なものも結構あります。

芸術コーナーには、観光パンフレット、県内美術館のパンフレットなども置かれていました。

四階は閲覧スペースのみ。実質的には1フロアということになります。
蔵書数は、堂々の125万冊。
正直、館内はさほど本が多いように見えませんでしたが、開架になっているのは全体の1/5に過ぎないようです。

一階には、大村市歴史資料館もあります。

キリシタンの里から、維新を経て軍都へ、という歴史を駆け足で学びました。


バスの時刻の1分前にバス停に行き、スタンバイ。
しかし、、待てども待てども、バスが来ない。。
10分以上待ち、これはもう行ってしまったに違いない、と判断。
タクシーを拾おうと駅の方に向かって歩き出したら、、バスが来た!
慌てて戻り、滑り込みました。
最後の最後にトラブルか、、と嘆きそうになりましたが、無事トラブル回避。
気持ちよく帰ることが出来ました。

今回の旅では、九州七県の計19の図書館を回りましたが、気付いたのは、開館時刻が遅めであること。
埼玉の私の家の周りでは、朝9時か9時半が主流ですが、九州では大部分が10時でした。
経度の違いで、日の出も日の入りも遅いことが関係しているのでしょうか。

ミライon図書館