奈良の実家を後に、埼玉まで車でのんびり帰ります。
奈良滞在中もどこか図書館に行きたかったのですが、ここもやはり新型コロナの影響からは逃れられず、
奈良市は予約の受け渡しのみ、
大和郡山市、斑鳩町、県立情報館は休館、
天理市は市外の人はお断り(!?)、
とのお寒い状況で、どこにも行けず終い。
帰り道にどこか寄ろうとネットで調べますが、
お隣の京都府も、奈良に一番近い木津川市はやはり休館、
京都市方面に進むその先、精華町、城陽市も同様。
そこで、滋賀県に抜ける山中の、和束町に目を付けました。
ネットで検索しても独自のサイトは出て来ず、府立図書館サイトの中の紹介記事が出て来ます。
京都市にある府立図書館はやはり休館中なのですが、和束町のここは、
開いているのかどうか、調べてもよく分からず。
しようがないので一か八か、直接行ってみることにします。
カーナビを頼りに狭い山道をクネクネ、ようやく辿り着くと、、、開いていました。
廃校になった学校を、宿泊施設もある交流センターとして利用しており、その中に図書室があるようです。
玄関でスリッパに履き替え、アルコール消毒液が随所に置いてある廊下を進むと、
突き当たりに図書室がありました。
扉を開けて中に入ると、予想通り、小ぢんまりとした部屋です。
マスク姿の職員の方が一人。
元学校のためか、児童書がお多めです。半分以上を占めていそう。
一般書の方はと言うと、文芸書はそこそこ置いていますが、それ以外は少なめ。
蔵書数は一応2万冊とのことですが。
旅行書コーナーには「地球の歩き方」が何冊か置いているのですが、
何と今から19年前の、01年版だったりします。
側面が青くて、海外の街角で見ていると目立つ目立つ。。
これを目印に客引きが寄ってきたものでした。懐かしくなりました。
和束町と言えば、お茶の特産地。
入口脇には、お茶の本のコーナーがありました。
お茶を使った料理の本から、茶道、害虫について、果てにはお茶の生産者の人名録まで。
図書室を出て中を見て回ると、廊下、階段は、学校そのまま。
もちろん母校ではないものの、懐かしい気持ちになります。
ただし校庭は駐車場になっていますが。
二階に行ってみると、史料編纂室がありますが、人の気配はありません。
玄関の正面には、リサイクル本の棚がありました。
図書室の品揃えが寂しい割には、ここは意外な充実ぶり。200冊くらいありそう。
興味を引く本が何冊かあったので頂戴しました。
外に出て周囲を眺めると、四方を山に囲まれていますが、山の斜面は茶畑になっています。
ここまでの道のりも、茶畑に見下ろされながら、谷底を縫うように走る道でした。
この桃源郷のような不思議な光景を見に、訪れる価値のある町です。
この体験交流センター、行った時は元小学校かと思い込んでいましたが、府立木津高校の分校だったようです。