数日前に来たばかりですが、また東京都に来ることになりました。
用事が済んでから、帰り道にある図書館を訪問。
訪れたのは、清瀬市の下宿図書館。
東京と埼玉の境界を流れる、柳瀬川に沿った道を北に進んでいくと、
エメラルドグリーンの、何とも珍しい色の団地が。
団地を抜けると、川沿いの道は途絶え、大きな市民センターが現れます。
図書館はこの中のようです。
駐車場に車を停め、中に入ると、目に入るのは体育館。
図書館はどこにあるのかと一瞬戸惑いましたが、二階という案内を見つけて階段へ。
二階の片隅に、図書館の入口がありました。
足を踏み入れると、想像以上に小さな部屋でした。
そして、かなり古そう。
木のタイルの床にスチール棚の並ぶ様は、昭和の雰囲気。
平日の真昼間ということもあり、お客さんは他に一人もいません。
9月だというのに、蝉の声が響き渡っています。コロナ対策の換気のため、窓が少し開いているからでしょう。
振り返ると、参考図書室があったので、覗いてみます。
参考図書の他、郷土資料、なぜか旅行書もここに置いていました。
新聞、雑誌もありますが、なぜか棚は空。
棚の扉の中に、雑誌のバックナンバーは置いていましたが。
これまた昭和の会議室風の、机と椅子が3セットも置かれていますが、
コロナ対策で、椅子はいずれも使用禁止とされていました。
元の部屋に戻ります。
壁一面が文庫の棚になっており、文庫本はかなり多め。
児童書と一般書のエリアは分かれておらず、同じ棚にまぜこぜに置かれています。
これは珍しい。
よく見ると、完全に混ざっているのではなく、ブロックごとに分かれています。
更によく見ると、同じ棚の下の方が児童書、上の棚が一般書となっているだけ、と気付きました。
なるほど。。限られたスペースを効率的に使うアイデアと言えそう。
蔵書数は約3.6万冊。
いつ開館したのかは調べても分かりませんでしたが、市民センターの開業は昭和52(1977)年とのこと。
図書館の開館もその時だとすると、なかなかの歴史です。
外に出て、周囲を少し散策します。
「150m先 森田家住宅」なる案内が出ていたので、行ってみました。
誰もいない大きなグラウンドの横を抜けると、ありました。
しかし、「閉館中」の札が。理由は不明です。
元は別の場所から移築されたようですが、江戸時代の建築とのこと。
向かいには打ち捨てられたかのような、しかしよく見ると広い境内の立派な神社。
別の道で駐車場に戻っていくと、
ビニールハウス、無人販売機などが立つ、のどかな農村風景が広がっていました。
東京都とは思えない、自然あふれる光景。
埼玉県民からは意外に思えますが、東京都から見ればここは最果ての地ということでしょうか。
清瀬一古いという寺もあったりして、歴史を感じさせるエリアでもあります。
市民センターの目の前の橋を渡れば、川の向こうは埼玉県所沢市。
JR武蔵野線の鉄橋も近く。長い編成の貨物列車がよく通ります。
ちなみに図書館名でもある町名「下宿」は何と読むかというと、「しもじゅく」でも「しもやど」でも、
もちろん「げしゅく」でもなく、「したじゅく」。
嘗ては、川の対岸にある滝の城の城下町だったそうで、城の下というのが由来でしょうか。