前日に登った那須連山の一つ、三本槍岳の山頂は福島県。
那須湯本のホテルを出て、福島県に再び足を伸ばします。
栃木と福島、と言うか関東と東北の境と言えば、白河の関。
今夏の甲子園で仙台育英高が優勝したことで、深紅の大優勝旗が白河の関を越えた、と話題に上りました。
それは、現在の国道4号や鉄道線からは遠く離れた、山間の県道沿い、白河神社の境内にあるようです。
社には、やはり仙台育英高の偉業を称える垂れ幕。
関所の跡には、石碑があるのみ。場所も正確にここなのかは分からないようです。
すぐ傍の白河関の森公園には、復元された関所がありました。
江戸期のものを再現しているそうで、中には二次元のお役人が鎮座。
関所を後に、更に10kmほど走ると、白河市郊外、表郷の町に入りました。
ここには図書館があります。
市役所支所と一緒になっているようです。
館内も、如何にも役所です。
図書館は二階の一角。
ガラス扉を開けて進むと、細長い図書館エリアが登場。
ここも、如何にも元役場。
長い接客カウンターの内側が、そのまま棚になっています。
図書館のカウンターも事務所の一部という感じ。
入口には、図書館にはこんなものも置いています、とCD、DVD、ラノベなどを展示して若者にアピールしています。
あいにく平日昼間だったので、若者は、というかお客さん自体ほとんどいませんでしたが。
手前は児童書で、奥が一般書。
コンセント付きのものも含め、デスクが多数あります。
漫画がそこそこ置いています。
市内他館から出張中、というものもありました。
雑誌は20誌ほどですが、その中に「月刊ララ」なる漫画雑誌がありました。
若者を何とか取り込もうという意思を感じます。
コンピューターの本は数十冊程度と、かなり寂しめ。
郷土資料も多くはありません。
原発、会津藩の悲劇に関する本や、白河市史、表郷村史があります。
何となく想像していましたが、やはりここ表郷は、元は独立した自治体だったようです。
表郷図書館の特色コーナーというのがあり、
イチゴ、トマト、納豆、といった特産品に関する本に加え、何故かバスに関する本が。
「全国バス停留所総覧」「秘境路線バスをゆく」などが揃っています。
鉄道が無くてバスが住民の足、というだけではなく、バス専用道路がある、というのが理由のよう。
危うく見落としそうな、最奥の閉架書庫の前は、文庫本コーナーになっていました。
視聴覚資料は、結局入口にあったものだけのようです。
蔵書数は約3.5万冊。
公民館図書室としてスタートしたのは1972年で、現在の場所には2009年に移転。
表郷村が白河市と合併したのは2005年とのことなので、現在の図書館は市になってから、ということのようです。
建物自体は村役場として、1997年竣工のもの。
失礼ながら、田舎の村役場だったとは思えないモダンさ、立派さです。