図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

高野町中央公民館図書室(和歌山県)

福井からおよそ6時間。予想以上に時間がかかりましたが、高野山に到着。
高地に佇む宗教都市は、心地よい空気が流れています。

町の様子

まずは、この日泊まる宿坊のある清浄心院へ。

寺内ツアーに参加し、色々興味深い話を聞けました。
秀吉が花見をしたという桜があったり、秀吉が朝鮮から贈られた書が飾られていたり。
高野山の総本山、金剛峯寺はこの寺を参考に造られているとか。
曲がった梁に使われる木は、斜面に植えて曲がった木をそのまま使っているそう。植樹の段階から計算して造られているとは、驚き。

寺でありながら注連縄や神棚があったりして、緩い神仏融合が高野山の特徴とか。

台所

奥之院がすぐ近くなので、歩いて行ってみました。

高野山に墓を持つのが一種のステータスだったらしく、秀吉、信長に前田利家など、有名人の墓、供養塔が左右に立ち並ぶ厳かな道を進んで行きます。
明知町にもあった明智光秀の墓は、ここにもありました。
有名企業も競うように、ユニークな社員の供養塔をに建てています。

戦時中は、ここ高野山に航空隊の拠点が置かれていたとか。知られざる歴史です。

最奥は、弘法大師の御廟。ここから先は撮影禁止。

町に戻ると、宿坊の近くに公民館図書室があるようなので、行ってみます。
メインの国道から南に、このまま山に入っていってしまいそうな狭い路地を進むこと、数百m。

高野山会館、公民館がありました。

公民館

開館時間がよく分からなかったので、ダメ元で夕方6時過ぎにやって来たのですが、、公民館は開いているのですが、図書室はやはり閉まっていました。

隣の事務室にいた人に聞くと、8時半から5時15分までとのこと。役場と同じでした。
まだしばらく居るから、ということで、特別に見せてもらえました。
感謝!

小さな部屋の壁沿いに本棚が並んでいます。
文庫本、文芸書、児童書が中心のよう。
本棚の上にも本が平置きに、机の上にも本が平積みになっていて、かなり雑然としています。
スライド式の棚には、漫画もありました。
手前の棚をスライドさせると、奥にはDVDも隠れていました。
児童書のエリアは畳敷き。と思ったら、実用書コーナーも畳敷きの方にありました。
英語の絵本もありましたが、郷土資料、コンピュータの本、旅行ガイドなどは無し。
一応新着図書コーナーもあるので、運営はきちんとされているようです。

少々寂しい施設ですが、壁には見学に来た子供たちの感想文が掲示されていました。町の図書館としては貴重な存在のようです。
子供たちの紹介によると、蔵書数は7千冊。
開館は、恐らく1988年。

夜は町で食事をしようとするも、食堂が全然開いておらず、難渋。
路地裏に見つけた町中華が、唯一の選択肢でした。

地元の人や外国人観光客で、それなりに賑わっていました。

高野町 | 高野町中央公民館