図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

高野山大学図書館(和歌山県)

高野山の2日目は、総本山の金剛峯寺へ。開門の8時半を狙って行ったので、何とか駐車場は空いていました。

拝観料1000円で中に入ります。
庭園が素晴らしい。

前日、清浄心院金剛峯寺のモデルになったと聞いたのですが、言われてみると確かに、随所が似ています。

金剛峯寺の向かいには、高野山大学があります。
ここの図書館は部外者でも入れるようなので、行ってみます。

門番もいるので、近寄り難い雰囲気ですが、何も咎められること無く入れました。
夏休みのためか、構内にはほとんど人の姿はありません。
図書館は奥の方にありました。登録文化財に指定されているとか。

前日まではお盆休み、この日17日から開いているはずなのですが、、閉まっています。

玄関

通りすがりの職員さんに聞いてみると、こちらの入口はいつも閉まっていて、裏にも入口があるとのこと。
裏に回ってみると、開いていました。

下駄箱がありました。スリッパに履き替え、中へ。

ロッカー、電話など、目につくもの全てがレトロ感を醸しています。
階段で二階へ。

階段で二階に上がると、教授室の扉が並ぶ先に、閲覧室が。

弘法大師全集」「空海全集」に、経典類が並んでいます。
新聞は一般紙ですが、雑誌は学術誌、仏教系ばかり。
そんな中、CNN「English Express」がなぜか幅を利かせています。

閲覧室

奥の小部屋は、目録コーナー。
昔懐かしい目録カードが、木の引き出しに収まっています。
が、さすがに現役ではないようで、パソコンも置いてありました。

大学関係者の出版物コーナーの棚があり、その裏は普通の本でした。
ベストセラーになった本が中心。ダン・ブラウンの著作や、天童荒太「悼む人」など、やや宗教的な本が目立つ気も。
マンガもありました。「聖おにいさん」「ブッダ」と、如何にもなタイトル。

側面は、インドコーナー。
総領事館からの寄贈とのことで、インドを紹介した英語の本などが並んでいます。

カウンターの脇に、書庫への入口がありました。
ロッカーに荷物を入れ、学生証の無い人は申請書を書く必要がありますが、見学させてもらえます。

さすが書庫。縦も横も狭い空間に経典、美術書などがびっしり。

DVDもありましたが、寺院や空海に関するものが中心。
入りきれなくなり増設したのか別館、第2書庫もあります。三階の渡り廊下で繋がっています。

洋書も大量にあります。Tibet、Indiaなどの文字が目立つので、やはり多くは仏教書のよう。
雑誌は「仏教」「高野山時報」「大法輪」など。
たまにいる利用者も、頭を丸めた学生さんばかり。
かと思えば、「ダイ・ハード」「ポリスアカデミー」などの娯楽映画のビデオも置いていました。

開館は明治31年、131年前の1892年。当時は東洋一の図書館と称されたとか。
そこまでは知らずに訪ねましたが、日本の図書館史に燦然と輝く存在だったようです。
蔵書数は堂々の約30万冊。その中には重要文化財も含まれているとのこと。書庫の中には古文書のようなものも大量にあったので、もしかしたら重文を目にしていたのかもしれません。
観光ガイドに載ってもおかしくない、時を超越した異世界空間でした。

高野山観光の最後は、壇上伽藍を見学。 

金ピカすぎてあまり有難みを感じないのですが、弘法大師高野山で最初に開いたのがこことか。新旧の建造物が混在しています。

やや駆け足でしたが、最低限の見所+図書館は抑え、山を下りました。

高野山大学 図書館サイト