奈良の実家に寄ってから、帰路埼玉へ。
最後に奈良県の図書館に寄っておきます。
奈良には年に数回来ているのに、県内の図書館は大宇陀以来、約2年ぶり。
やって来たのは川西町。実家の近くなのに、正直どういう所かはほとんど知りません。
町役場の大きな駐車場に車を停めると、
その隣の文化会館の一階に、図書館がありました。
ロビーでは、原爆の写真展をやっていました。
図書館は、エメラルドグリーンの絨毯。
天井から、「小説・随筆」「歴史・人物」「旅・くらし」などと書かれた布が下がっています。
入口付近では、防災の特集をしていました。
横には新着図書。数が随分多い。1年くらいは新着扱いなのかも。
更に横の壁沿いには作家論、短歌・俳句、戯曲などの本が並んでいます。入口付近にこの分野とは、少々珍しいような。
ぐりとぐら、ひとまねこざる、ナルニア国などのポスターが貼られた階段も目の前。
窓向きの棚は、本の背表紙が酷い色褪せ。
海外旅行ガイドが置いていますが、「地球の歩き方」2021年版ですら、完全に色を失っています。
マンガもそこそこあります。
これも窓際なので、見事に色褪せ。
一番窓際は椅子になっていて、眼前には緑の庭が広がっています。
音楽視聴用の椅子もありますが、機器は故障中。
外国語の絵本もありました。
天井から分野を示す布が下がっているのは書いた通りですが、その中で目を引くのは「能」。これだけ文字もオレンジ色。
川西町は、能楽観世流の発祥の地とか。全く知りませんでした。
室町時代、能面と一束の葱が空から降ってきたとの伝承があるとか。
能の本が、500冊以上はあろうかという数、置かれています。能面と、観世清和の写真も飾られていました。
隣は、奈良県に関する本。
平城京、飛鳥、鹿、二上山、大峯などの本が揃います。
コンピュータの本も、数はなかなか。
雑誌は50誌ほど。
本棚の横には、一度手にした本は書架に戻さず箱に入れてください、と書かれてプラ箱が置かれています。
未だにこんなコロナ対策をしているとは。完全に形骸化しているようでしたが。
CD、ビデオは目録の冊子のみが置かれていました。
リクエストは20年以上前に中止されたとのことで、あまり更新もされてなさそう。
しかし、能に関するものはしっかり置いているようです。
カセットは語学、落語、朗読など千本近く置かれていました。
二階は想像通り、児童書でした。
ほぼ一階と同じ広さの充実ぶりですが、人は誰もいませんでした
蔵書数は約12万冊。
文化会館のオープンが1996年とのことなので、図書館も同じでしょう。
入る前は気付きませんでしたが、ロビーには能面が飾られていました。
最寄り駅は近鉄橿原線の結崎駅。駅から西に1km弱の所です。
子供の頃よく遊びに来た、ファミリー公園の隣町に、こんな由緒があったとは。
奈良県の奥深さを改めて思い知りました。