図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

富山市立細入図書館(富山県)

神通川に沿って国道41号線を再び北上。

幹線道路なのに片側交互通行が多い。。時間がかかりましたが、富山県に入りました。
小さな町、というか集落の図書館に寄ってみます。
JR高山線の楡原(にれはら)駅の近く、国道が左に曲がる所をまっすぐ突き進むと、学校があります。

片田舎にしては大きな校舎、と思ったら、小学校と中学校が一緒になっているようです。
ビル一階をくり抜いた駐車場の奥に、図書館入口がありました。
閉館の午後5時まであまり時間が無いので、急いで入ります。

ロケーションから想像された通り、やはり児童書が大半、と言うか8、9割は児童書に見え、一般書は隅に追いやられています。
そしてこれも想像された通り、他にお客さんは誰もいませんでした。この日は土曜日なので学校も無人。無理からぬところでしょう。

児童書には「学校」のラベルが貼ってあります。
このラベルの本を借りられるのは、小中の生徒のみとのこと。
畳敷きのえほんコーナーもあります。

文庫本コーナーにある本は、半分は岩波文庫。一見して古い本が多いことが分かります。
特に多いのは司馬遼太郎山本周五郎松本清張、内田百閒など。いずれも今も人気の作家達ではありますが、少々古さは否めません。
私が若い頃愛読した石川達三も、大量に並んでいました。今時なかなか見かけない光景。

別の棚にも「日本思想大系」「和辻哲郎全集」「斎藤茂吉全集」など、かなり渋好み。
大判写真集も古そうで、4、50年前のものと見えます。

「とやまの本」こと郷土資料はそこそこ充実。
薬、黒部ダムイタイイタイ病などの本があり、富山県に入ったことを実感させます。

私がよくチェックする、コンピュータの本は数十冊。
旅行の本は見当たりません。

学校図書館を地域に開放する形で2010年にリニューアルオープンしたというこの図書館、蔵書数は約2万冊のようです。

窓の外には、山と川が目前に迫っています。

今は富山市ですが、この辺りは嘗ては細入村。人口は僅か2千人ほどだったようです。

図書館前の道

あくまで学校図書館ということで、蔵書に偏りはありますが、この小さな町に図書館があるのは有難いことでしょう。

細入図書館 | 富山市立図書館 On-Line