図書と旅

旅行と読書が趣味。旅行先で訪ねた図書館の紹介などを綴っていきます。

防府市立防府図書館(山口県)

呉で予定の電車に乗り遅れてしまい、計画変更。
乗るつもりだった岩徳線を諦め、山陽線に変更すると、結局は予定の電車に追い付きました。
15時半に防府駅で下車。少し観光します。

防府駅

レンタサイクルを借りようかと思いましたが、返却期限の5時半まで2時間も無いので、小雨の中歩くことに。後で思えば、見学スポットは大体5時には閉まるので、充分返せたのですが。
駅近くの図書館の存在を確かめてから、まずは防府天満宮へ。

上からは街が一望。

続いて、周防国分寺。昔の様子がこれほど残っている国分寺は、全国でも珍しいとか。
もう閉まっているかと思ったら、外からの見学は自由でした。

その先の見所に、毛利氏庭園があるのですが、入場時間を過ぎてしまったので断念。
段々雨も強くなってきました。
雨を避け、ほぼ無人のアーケード商店街を通って、、

駅近くの図書館へ。

このビルの三階です。
この日は月曜日。このエリアでは貴重な、月曜開館の図書館。

入口の前に、ズッコケ三人組のパネルが。

館内に入ると、正面に銅像があります。
その人物、上山満之進と、図書館の歴史が紹介されています。
官僚、政治家であった上山が図書館建造のため寄付を申し出たものの、果たされることなく病没。嗣子や甥がその意志を継ぎ、昭和16年三哲文庫として開館。
現在の施設が出来たのは、平成18(2006)年、とのこと。

その横には、「人生いろいろ コミックエッセイいろいろ」なる展示が。

館内は左右に伸びています。
まずは右へ。先の方は牙のように奥に曲がっています。
こちらは、基本はヤングアダルト、児童書。
最近良く見かける調べ物の手引、パスファインダーもありました。

CDコーナーもこちらにあります。
最近はどこもそうですが、ここも積極的に新入荷はしていないのか、やはり古い。歌謡曲、演歌が多め。

雑誌コーナーが奥にありました。
分野別に分けられており、一つの棚に9誌で、棚が34番まで。単純計算すると300誌。
ただし「休刊」と大きく貼られている所もちらほら。

「今月の展示」は、記念切手発行130周年。
切手に関する本がガラスケースの中に置かれていました。

続いて、左の方へ。

カウンターの前と横には、DVDがあります。
その棚の上には、今村翔吾、佐藤究氏のサイン色紙がありました。

左側は、右側より遥かに長い空間が広がっています。
その長さ、実に50mくらい。おお、と思わず声が出そうになりました。

まずは文庫本、続いて郷土資料。
伊藤博文吉田松陰高杉晋作など長州の偉人の本が目白押し。
そんな中に、長州力の本も混ざっていました。
文学者も多彩で、金子みすゞ中原中也まど・みちお、等々。
防府市コーナーには、種田山頭火高樹のぶ子ズッコケ三人組の作者の那須正幹、ミュージシャンの山崎まさよし伊集院静満州から引き揚げ、防府で育ったそう。

姉妹都市なのか、韓国の春川市立図書館コーナーもありました。
韓国語の本が多数。

基本、分類番号の逆順に並んでいたようで、総記、コンピュータの本は一番奥に。
高度な本はありませんが、量はなかなかです。

展示室があり、図書館の歴史を紹介しています。
昔の三哲文庫の看板も置かれています。
三哲の由来である吉田松陰品川弥二郎乃木希典の三氏の紹介も。
品川は松陰の門下生、政治家とか。
展示室入口の両脇には洋書もありました。こちらは英語。

教科書コーナー、学校支援図書コーナーもありました。

蔵書数は約50万冊。これは相当な数です。

嘗ては三田尻とも呼ばれた歴史ある街で、司馬遼󠄁太郎の小説「花神」にも登場していました。
見た目は今風ですが、その輝かしい歴史ある街に相応しい、重みのある図書館でした。
隣の地域交流センターの中を通ると、雨を避けて駅前まで出られます。
駅舎までの最後の数10mだけは、傘の出番でしたが。

防府市立防府図書館 | 三哲文庫 防府市立防府図書館公式ホームページ