府中の森公園から1㎞ほど、町の中心部に入ってきました。
ここにあるのが、中央図書館。
ルミエール府中なる、ホールや喫茶店も入る複合施設になっています。
バイク駐輪場があるか不明でしたが、しっかりありました。
図書館があるのは、三階と四階。
驚いたことに、夜は10時まで開いているとのこと。昼間に来るのが損な気さえしてきます。
一階からまっすぐ続くエスカレータで上っていきます。
三階は文芸書、児童書などが中心。
かなり広く、本の数も膨大。
雑誌は、英語のものもありました。
中央は板貼り、本棚の並ぶ左右は絨毯敷。
ブラウンの天板、側板に白スチールの本棚。
返却本の棚は、ピアノの鍵盤のようなデザインで、洒落ています。
四階は人文科学、自然科学などの本。
地域資料のコーナーが凄い。かなりの広さです。
「東京市史稿」は、産業篇、港湾篇、市街篇、などに分かれ、全部で二百巻くらい。
条例文などの史料集のようです。
在住著者の棚も大きく、色んな人の本があります。
宮本常一、斎藤茂太の両氏の本が目立ちます。
府中、東京に関するあらゆる分野の本が揃っています。先日感嘆した川越市の図書館に匹敵する所を、早くも見つけてしまいました。
その近くに、妙に古い本が並び、異彩を放つエリアがあります。
寄贈者の名を冠して、渡辺文庫、塩野文庫、冷水文庫と分かれています。
それぞれ歴史、絵画、短歌の本が中心。
寄贈者は渡辺紀彦氏、冷水茂太氏とのことですが、塩野氏には説明が無く不明。
更に貴重なのか、大賀文庫は施錠されたガラスケースの中。
大賀一郎氏は植物学者とのことで、古い植物学の本などがあります。
私がよくチェックするコンピュータの本も量、質ともなかなか。
旅行書の方も普通と言えば普通ですが、一通り揃っています。
外国語の本も充実。
定番の英中韓に加えて、ロシア語、ネパール語、インドネシア語、ヒンディ語といった本もあります。
英語については、日本語の本並みに著者名の仕切りがあるほどの数。
横には、ウィーンコーナーなる小部屋があり、
関連本、CD、演奏家の人形などが並んでいます。
ウィーン市ヘルナルス区が、府中市と友好都市だそうです。
YAと視聴覚資料のコーナーもありました。
CDは2、3万枚あろうかという膨大な数。
DVD、VHSも充実しています。
全体的に古めではありますが。
中高年がメインターゲットと思われる「〇〇県の歴史散歩」が、ヤングアダルトのコーナーに。なぜ?と思っていると、横には京都のガイドブックも置いています。どうやら、修学旅行向けの本ということでここに置いているよう。
ちょっと過保護な気もしましたが。自分たちの力で館内を探させた方が良いのではないかと。
2007年に開館したというこの図書館。
蔵書数96万冊、視聴覚資料が7万点というのは、市立図書館としては滅多に聞かないレベルの数字。
人口26万の都市に、ここ含め13もの図書館があるというのも、なかなかの密度。
先ほどの市立美術館と言い、文化振興に力を入れている市のようです。
二階には、ちょっとしたバルコニーが。目の前の桜通りが一望。
ここから外階段で下りることも出来ます。
バルコニーはもちろん、階段で日向ぼっこする人も。
エルミールの前の桜通りと、駅に向かう府中公園通りが桜並木。市民桜まつりのボンボリが立っています。
綺麗ですが、正直、遠方から見に来るほどのもの珍しさは無いかなという気が。
京王線の府中駅へは、歩いて10分足らず。
JRの府中本町はたまに通りますが、京王線は滅多に乗らないので、来たのは初めて。予想外の大都会ぶりに驚きました。