渋川の図書館を出て、この日の宿泊地、伊香保温泉へ。
嘗ては伊香保町でしたが、合併して渋川市になっています。
そしてここにも図書館があります。しかも泊まるホテルのすぐ近く。
閉館の5時には間に合うつもりでしたが、温泉街に近づくに連れ大渋滞。
この日は土曜日でしたが、翌日曜日はお休みなので、是が非でもこの日の内に行かなくては。
車だけホテルに停め、小走りで向かうと、何とか間に合いました。
公民館と書かれた建物が2つ並んでいますが、
手前の方は閉まっており、奥の方が開いていました。
その中の、閉館間際の小さな図書室に足を踏み入れると、しっかり図書室専任の職員の方が1人。
蔵書は、ほとんどが文芸書。
木の香漂う本棚には、新着本コーナーもちゃんとありました。
雑誌は数誌のみ。バックナンバーは、ご自由にお持ち帰りください、と書かれて置いていました。
これだけか、と思ったら、奥にもう一つ部屋が。電気が消えていたので見落としそうになりましたが。
そこは、児童書の部屋でした。
小さいながら、しっかり絨毯敷のスペースもあります。
群馬と言えば、の上毛かるたも壁に貼られていました。
郷土資料もここにありました。
これで終わりかと思いきや、更に奥にまだ部屋がありました。
尾崎秀樹(ほっき)文庫と名が付いています。
置いているのはほほ文芸書で、やや古めながら膨大な数。
最初の部屋より、こちらの方が蔵書数は多そう。
特に文庫本が大量で、ノベルズも多数。
講談社現代新書の棚もあります。
尾崎秀樹とは誰かというと、文芸評論家で元日本ペンクラブ会長。道理で文芸書の多いわけです。
地元出身では無いようですが、伊香保が気に入ったのか、蔵書を寄贈したようです。
ほどなく5時。慌ただしく見て、そそくさと退室。
創立は1957年で、2005年に改築されたとのこと。小さいながら意外に長い歴史があります。
本に貼られたラベルは、古い物は「渋川市立伊香保図書館」、最近の物は「伊香保公民館図書室」になっていました。昔は「館」だったのが、なぜか「室」に格下げされたようです。
蔵書数は約3.2万冊。3部屋合わせての数と思われます。
公民館のすぐ横には、電車が置かれている、峠の公園。もう陽が沈みかけていたので、翌朝改めて訪ねました。
渋川から急勾配を駆け登って伊香保まで走っていたという、路面電車が展示されています。前橋、高崎から繋がっていたとか。
ラッキーなことに、この日は月に二度しかないという、車輌内の開放日でした。
そこから坂道を歩いて、目指したのは伊香保神社。
多くの観光客は下から石段を上ってきますが、坂道によるショートカットで回避。と言ってもしんどいのは変わりませんが。
お参りの後、更に先に進みます。
その奥には、紅葉の名所、河鹿橋。正に今が見頃でした。
更に先には源泉、露天風呂があります。
最後は、有名な石段を下ります。
400年以上の歴史があると言いますが、80年代に大改修、更に2010年に段が増やされ、広場や湯滝が造られたとか。
随分綺麗で歩きやすい形に生まれ変わっています。
下り切った所にあったのは、米国併合前のハワイ王国の公使別邸。
外国人の家にしては純和風でした。