1年ぶりの海外旅行、そしてまたしても中国にやって来ました。目的地は別なのですが、乗り継ぎのため北京に一泊。
空港アクセス鉄道線の終点、北新橋に宿を取り、翌朝散策に出かけます。
すると、沿道に図書館を発見。しかしまだ朝8時と早いので、開いていません。

南鑼鼓巷に来ました。

今北京で外国人に一番人気の通りだそうですが、やはり朝早いので人もまばら。それでも早くから開けている店もちらほら。
9時を過ぎたので、図書館もそろそろ開いているはず。
どことなく趣のある景山地区の中、地図アプリ出ていた景山街道図書館に行ってみます。

教育会館的な建物があるものの、思い切って中に入ってみるも、図書館は見当たらず。
続いて、北京大学の横を通り、地図アプリで皇城根北街社区図書館と紹介されている所に来ました。

が、何か近寄りがたい雰囲気の施設はあるものの、やはり図書館がある雰囲気は全く無し。。
もう一つ、地図アプリに図書館が出ているので、行ってみます。
道路沿いの緑地には、ノートPCを操る少女と見守るお爺さんという、今風の銅像が。

近くまで来ると、商業施設の門に、図書館の看板だけが出ていました。

この感じ、ちょうど1年前、ベオグラードにあった図書館とそっくり。
中に入っていくと、駐車場の中に、地下鉄の駅のようなものが。これが図書館のようです。

中にあるのは階段ではなく、スロープでした。地下鉄というより、都市郊外の駅前にある地下駐輪場のよう。

下に降りると、4度目の正直、ついに図書館がありました!

職員なのか客なのか、おじさんに你好!と挨拶されました。誰でも入っていい所のようで、一安心。
左右に広がっており、奥行きは浅め。どことなく、プールの消毒液のような臭いがします。

禁止事項が色々書かれていましたが、写真のことは書いていないのでOKなのでしょう。
本には、独特の分類ラベルが付いているよう。
奥に進んでまず目についたのは、「魯迅全集」。さすが中国。
政治家の伝記が多く置いてある辺りには、「南京大虐殺全記実」なる本も。幸い文字ばかりの本でした。
旅行ガイドブックのコーナーも。「東京」もありました。
YulinClassicsなるシリーズ物がありました。世界文学全集といったところでしょうか。
その中に、夏目漱石「我是猫」を発見。
他にも「戦争と平和」「海底二万哩」など、世界的に有名な作品が並んでいます。
その向かいには、東野圭吾の本が多数あるのを見つけました。思えば広州図書館でも人気だった東野氏。「新参者」「嫌疑人X的献身」などのタイトルが見えます。
よく見るとその周りは日本人作家だらけ。
「模倣犯」宮部みゆき、渡辺淳一、湊かなえ、村上春樹、京極夏彦、「絶叫」葉真中顕、柚木麻子、等々。
クラシカルなところでは川端康成、芥川龍之介、太宰治なども。
人気ラノベ、涼宮春日もありました。
雑誌コーナーも。60誌ほどありました。

コンピュータの本、そもそも理工系の本は見当たらず。どこかにあったのかもしれませんが。

公式サイトも見つからず、公営なのか私営なのかも分からない小規模施設。
しかし、日本では見たことのない形態の地底図書館。面白いものが見学できて大満足でした。
その後は、故宮へ。時間もないので無料で入れる範囲のみ見学。

最後に天安門広場は見ておかねばと思っていたのですが、近づくに連れ、人の大行列。全く進みません。待っている間に調べると、完全予約制とのこと。よほど厳重に入場管理しているのでしょう。この地から再び改革の炎が上がることは、もはやなさそう。

諦めて空港に向かうことにしました。