先ほどの民営図書館に次いで、目指すは大学図書館。
コンピュータ教育特化で知られる会津大学の図書館が、学外者でも利用可能なようで、
どんな蔵書があるのか、とても興味深いものがあります。
しかし、会津坂下を出たのは既に4時半を過ぎており、閉館の5時に間に合うかかなり微妙。
途中ほぼ諦めていたのですが、何とか5分前に到着!
入口に、学外の方はお知らせください、と書いてあるので、カウンターで告げると、
職員の方が申し訳なさそうに、
コロナ対策で学外者の入館はお断りしている、ホームページでもお知らせしている、と。。
残念。。黙って入っても分からなさそうだったので、正直者が馬鹿を見た気もしないでも無いですが。
時間に間に合わずに地団駄を踏むよりは、スッキリして良かったかなと。
それにしても綺麗なキャンパスでした。
気を取り直し、次に向かうは、会津若松市の図書館。
歴史と伝統のある街なので、期待が持てます。
街の中心部、七日町エリアの裏通りに、出来て間も無さそうなピカピカの生涯学習センターがありました。
この中にあるようです。
入ると、無人の自動検温機がありました。
入場者の顔を認識して、体温が高いと警告が出るようです。
まるで、成田空港の帰国カウンターのよう。
最初はどこが図書館入口なのか分かりませんでしたが、専用のエスカレータを発見。
1人分の幅の、狭くて長いエスカレータで二階に上ると、正面がカウンター。
その左側エリアは一般、右側エリアは児童書になっていますが、実はその先で繋がっていて、
一周して戻って来られるようになっています。
雑誌のコーナーは、かなり個性的な品揃え。
官公庁、財団法人などが発行する冊子類が大量に置かれています。
「総務省」「にちぎん」「司法の窓」「日本の祭り」「MILK CLUB」など、見たことの無いものばかり。
ちなみに最後のものは、中央酪農会議の発行とのこと。
「会津嶺」は 個人で発行している地元文芸誌のようです。
ヤングアダルト向けも「電撃文庫MAGAZINE」「蛍雪時代」「GiGS」など、他ではあまり見かけません。
近くにはAV資料がありましたが、数は多くありません。
CDは全体的に少ないですが、特にポップス、ロックは数えるほどしかありません。
珍しいものとして、「地球の歩き方」のCDシリーズがありました。各国の民族音楽を収録しているようです。
DVDも映画は少しあるだけで、教育資料的なものが大半。
児童書のコーナーにも、子供向けのAV資料が少しありました。
左奥手に進むと、法律関係の資料が壁を埋め尽くしていました。
100巻超の「現行法規総覧」は棚を3つほども独占。
他にも「福島県例規集」、憲法、民法などの「基本判例」、「教育法令集」などがずらり。
その手前は、郷土資料コーナーになっていました。
さすが会津若松。期待通り、膨大な数の蔵書です。
地元文芸同人誌から、「会津おとこ賦(うた)」といった漫画も。
「その女、ジルバ」なる漫画もありましたが、内容は福島に関係なさそう。作者が地元出身のようです。
郷土の有名人として新島八重、古関裕而、野口英世などの関連書籍も。
「会津藩家世実紀」「会津藩諸氏系譜」などは他所では中々見られません。
「ふくしま文庫」なるローカルな書籍シリーズもあるようです。
近くには、山川健次郎なる人物の小さな木像も置かれています。
元白虎隊士で、長じては物理学者。
更には東大、九大、京大の総長を歴任したという、とんでもないキャリア。会津の偉人です。
一般書籍を眺めている限りは、意外に普通の図書館、という印象でしたが、
やはり歴史と伝統に裏打ちされた、底力を秘めていました。
中央図書館でなく、会津図書館と名乗っているところに、会津若松市だけなく、
会津地域を統括しているという自負を感じます。
やはり歴史は古く、最初に開館したのは明治36年。
現在のものが出来たのはちょうど震災の年、2011年のようです。
目の前の道は、市役所通りとの名ですが、居酒屋が多く、歓楽街の様相。
しかし市役所のすぐ傍というこの土地こそ、昔からの街の中心地のようで、
その立地にもこだわりを感じます。