秋田を発ち、東能代で乗り換え、五能線経由で青森へ。
終点一つ前の藤崎駅の近くに図書館があるようなので、そこに寄るまでは降りないつもりでしたが、
日本有数の絶景路線を車窓からだけで終わりにするのも、勿体無い気がしてきて。。
途中下車に良い所は無いかとスマホで調べると、鰺ヶ沢町にも図書館が。
しかしこの日は休館日。
もう一つ、深浦町の文学館に図書館併設との情報が。
しかし、児童書だけと書いている人も。
如何せん情報が少なく、本当のところがどうなのか分かりません。
迷いましたが、こういうことを明らかにすることこそブロガーの務め、と考えて深浦で降りることを決意。
やがて町外れの北側にある深浦の駅に着き、下車。
海が間近に迫る道を歩くと、十数分で町に着きます。
小さい町なので、太宰治が泊まった宿を活かしたという、文学館が難なく見つかりました。
情報通り、一階には図書館がありそう。
しかし二階の文学館とは、ロープで入口の動線を分けられており、ちょっと嫌な予感がします。
海の見える部屋は、太宰が泊まった部屋。
中は当時の様子を再現したもので、見える景色も変わってはいますが、部屋自体は本物。
太宰だけでなく、他の文人も紹介されています。
成田千空は、青森市生まれの俳人。
大町桂月は高知出身の詩人、歌人。
この人は、青森を旅したというだけで、大した縁は無さそうですが。
ふみの間には、
太宰や千空の本が少々置かれていました。
階下に降り、一階も見ていいか聞いてみると、、
町民だけに制限しており観光客は入れません、とのこと。。
昨秋の檜原村と同じです。
ロープ越しに様子を見ると、
部屋の中にあるのは児童書で、その前の廊下には文芸書の並ぶ棚。
廊下を挟んだその向かいに、太宰治の棚、
といったところ。
もう入ったようなものですが、入る権利が無い以上、訪問歴にはカウント出来ず。
気を取り直し、
目の前の海岸沿いにある海の駅で昼食を、と思い行ってみます。
綺麗なレストランに入ると、メニューも置かれているけど、動きが感じられず、何か様子が変。
店員さんが寄ってきて言うには、何と、開店するのは来週で、まだ営業していないとのこと。。
とぼとぼと再び歩き出すと、悪いことは重なるもので、雨が降ってきました。
懲りずに歩き、訪れた円覚寺は太宰も訪れた寺。
「津軽」に記されている国宝の逗子堂(今は重要文化財)は、観覧ツアーを頼まないと見られない模様。
一人では頼みにくいので、やめておきました。
雨が本格化する中、駅近くの焼肉店に逃げ込み、昼食。
ここも15分早く来ていれば、ランチタイムサービスだったのですが。。
でも、オーシャンビューは予想外のサービスでした。
駅に戻ろうとしたら、
その向こうに海にせり出す大岩があったのを思い出し、急いで行ってみます。
上まで登れそうですが、電車の時間が気になり、途中で断念。引き返しました。
色々と不運の続いた深浦途中下車でしたが、
文学の香る港町の表層は味わえた2時間半。
悔いなし、としておきましょう。
今思えば、分からないことは電話で確認すれば良かったな。。
ネットに頼り過ぎて、そんな基本を忘れていました。